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ケラソの家のタゥ  作者: yahagi
劇的な再会
122/191

事件の結末

 マジョリーは震えていた。

 シャツはびりびりに破かれ、下肢は丸出しである。

 銀髪の長い髪は、抵抗したせいで千々に乱れていた。

 紫色の大きな瞳は、今にも涙がこぼれ落ちそうである。

 マジョリーは痛々しげで、はかなく、なによりも扇情的であった。

 ごくりと、唾を飲んだのは、執事である。


「メイドをお呼びしましょうか」


「要らん。私がやる」


 ジャンガルは手ずからマジョリーの身支度を整えてくれた。


「着いてきなさい。酷いことはしないから安心なさい」


 マジョリーは頷いて、ジャンガルの後についていった。


 酷いことはしないって言われたのに、マジョリーは正常位で貫かれていた。


「ひっく……酷い事しないって、言ったのに……っ」


「これは楽しい事だよ。指で気持ち良くいけたろう?」


 そう言ってジャンガルは、鍛え上げた身体で持って、腰を打ちつけてきた。


「さぁマジョリー。私に全てを晒すんだ。弱いところを一つずつ、暴いてあげよう……」


「いやっ、いやあ……」


 マジョリーは首を振って逃れようとしたが、ジャンガルに抱き込まれていて無理だった。


 身体の奥に、深く楔が打ち込まれる。


「おや、いってしまったね、マジョリー。気持ち良かったかい? ふふふ、声を上げないなんて、気丈な所が愛らしいね。そうだ、我慢比べしようか?」


「もう……やめて……っ」


「ほら、ここも擦ってあげようね。ほら、気持ち良いだろう? 大丈夫、君もすぐに大好きになるからね」


 三回目までは、耐えたのを憶えている。

 しかし、四回目からは、胸の尖りを舐め回されたあげく肌を吸われ、陰茎をしゃぶられ、とうとう声をあげてしまった。


「やっと素直になったね。じゃあ、一緒に楽しもう。君の弱い所をたっぷり突いてあげるからね」


 いや、という言葉を繰り返しながら、マジョリーは高い声で喘いだ。

 嬌声に満ちた部屋でジャンガルは腰を振るった。

 真っ赤に染まり、快楽に喘ぐマジョリーの姿は、自慰を覚えたての少女のように初々しく、いやらしかった。

 マジョリーの薄紅色の唇に何度もキスをするジャンガルは、マジョリーに夢中であった。



 それから、夜は一晩中犯される事となった。

 日中は用事があるらしく、ジャンガルはいない。

 夜に戻ってきて、マジョリーを抱くのである。


「あっ、あっ、あっ、ジャンガル……」


「もういきそうかい? じゃあ次は四つん這いでしようか。随分快楽に慣れて来たね。いい子だ」


 ジャンガルはマジョリーを恋人のように扱ったが、ジャンガルの要請を断る事は許されなかった。

 いつしか舌技を仕込まれ、奉仕をする。

 ジャンガルはご機嫌であった。


「ああ、気持ち良いよ。マジョリーは覚えが早いね。じゃあ、上に乗ってみようか」


 ジャンガルはマジョリーにのめり込み、マジョリーの華奢な身体を幾度も突いた。



 それは、16日目の事だった。お昼にお腹一杯食事を摂り、うつらうつらとベッドで微睡んでいたときのことである。


 どさりと、ベッドに潜り込む姿があった。

 金髪の巻き毛で、血のような赤い瞳をした男、ジャンガルである。

 ジャンガルは性急にマジョリーの身体に押し入ってきた。

 これは、常にない事である。


 ジャンガルは激しく腰を打ち付けてきた。

 マジョリーは嬌声をあげ、ジャンガルに抱き付いた。


「あんっ、あんっ、あんっ」


 何度いっても、ジャンガルは許してくれなかった。

 力任せに腰を振り、マジョリーをかき抱く。

 明らかに異常であったが、マジョリーは揺さぶられ続けた。


 終わりは、唐突に訪れた。


「リムジン家のジャンガル! 陛下の要請の元、ここに討伐する! 神妙に沙汰を待て!」


 どやどやと踏み入って来たのは、聖騎士達だ。

 皆、つるりとした銀色の鎧を身に付けている。


 ジャンガルは入っていたものをずるりと引き抜き、ベッドの横にあった剣を手に取った。


「反抗するならやもえん! 皆、かかれ!」


 五人もいる聖騎士を迎え撃ちながら、ジャンガルは一太刀も受ける事なくかわしきっていた。

 するりとジャンガルが逃げようとする。

 しかしそこへ、ヨナルドが踏み込んだ。


「隊長!」


「おのれ、女のところにいたか! 冥土の土産に、女も一緒に送ってやる! 覚悟!」


 六人の聖騎士に囲まれながらも、ジャンガルは善戦した。


 不意に、マジョリーのもとへふらふらと近付いていく。


「マジョリー……、君と一緒なら……ば……」


 ジャンガルはヨナルドに首を切られて絶命した。


「終わった……の?」


「君は……マジョリーじゃないか。別邸にいないと思ったら、こんな所にいたのか!」


 ヨナルドは、まだ情交の跡が深く残るマジョリーを見て、痛々しげに目を伏せた。


「マジョリー、良くやってくれた。巨大マーケットも一網打尽に出来たし、ジャンガルも討伐出来た。ここで頑張ってくれた君のおかげだ」


 ヨナルドはマジョリーに敬礼すると、部下に指示を飛ばした。


「被害者一名確保だ。これで全員だな。メイドに支度を急がせろ」


「はっ」


 16日間にも及ぶ大捜索網は、それで終わりを告げた。


 マジョリー改め、ジュネはやっと家に帰り、ゆっくりと眠る事が出来た。


 三日後、つやつやと元気なジュネの姿が、アスティ家にあった。


 理由は、ヨナルドに呼ばれたからである。

 ちなみに、事件に協力した報酬は、銀貨50枚。

 きっちり頂いている。


「やあ、ジュネ。よく眠れたようだね。何よりだ。君の好きそうなケーキを買ってきたんだ。良ければ、一緒に食べよう」


「……うん」


「それで、観劇に行かないか。早朝にやっている面白い劇があるんだ」


 ジュネはケーキを食べながら頷いた。


「うん、見てみたい! 楽しみだなぁ」


「そ、そうか。じゃあ、明日は家まで迎えに行ってもいいか?」


「うん、いいよ! 父さんと兄さんが挨拶を強請るかもしれないけど、それで良ければ……」


「勿論だとも。手土産を持って伺おう」


 ヨナルドは短髪の精悍な男である。

 聖騎士の隊長を勤めていることから、将来有望な事も伺える。

 短い夢を見せてやることに、タゥ達も異存はなかった。


「ベッドインまで、何日かかると思う? 俺は三日」


「俺は七日だな」


 ジャックの問いかけに、タゥが答える。

 正解者は、タゥ。

 ジュネは大事にされているらしい。

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