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ケラソの家のタゥ  作者: yahagi
劇的な再会
112/191

ジャックの見合い

 タゥが日常に戻り、数日後──


 ジャックの目の前には、所狭しと釣り書きが並べられていた。


「何これ、母さん」


「見ればわかるでしょう、釣り書きよ。どれでも良いから一枚引き抜いて見なさい」


「冗談でしょう。俺は20歳になるまで結婚しません。それで良かったはずでしょう」


「あなたの気持ちは分かっているわ。でも、先王陛下があなたの偉業を公開したでしょう。あなた、"アスティの英雄"って呼ばれてるのよ。見合いもせず済ませられそうにないわ」


 母エリザベスも、だいぶ参っているようだ。


「何人だ? 結婚はしないけど、見合いだけなら受けてやる」


「三人よ。この中から選んでね。ジャック、今のうちに婚約者を決めて置いた方がいいわ。侯爵家の姫君と、縁談が持ち上がりそうなのよ」


「大丈夫、見合いは断れないかもしれないけど、結婚は断れるから。えーっと、はい、三枚。選んだから、行って良いよね?」


「釣り書きの中身ぐらい読みなさい。ジャック、聞いているの?」


 ジャックは部屋を出て、自室に向かった。


 ジャックは見合いをした事がない訳ではない。

 むしろ一時は見合いに見合いを重ねていた時期がある。

 そして、結論が出た。貴族女なんて皆、同じである。

 ジャックは道具屋を一緒にやっていける女性を欲していた。

 それが、貴族にはいないと判明したのは、少し経ってからである。


 そして今度は、本物の貴族女性を嫁に娶る必要が出てきた。

 爵位を守るため、土地と屋敷を買って子供を育てるのだ。

 考えただけで気が重くなる。

 そんなのは20歳になってから考えれば良いのだ。

 ジャックはふて寝して見合いまでの日を過ごした。


 見合い当日、今日はエイデン家のエリューシア。

 エイデン家のテラスで会った。


「ふふふ、ワイズマン卿って楽しい人ね。私、もっと知りたいわ……」


「いえ、俺などただの道具屋の主人です。お捨ておき下さって結構ですよ」


 ジャックはただひたすら相槌を打ち、時間を潰した。


 三組のお見合いが終わる頃、侯爵家との見合いが決定された。


 その日もジャックは念入りに身支度を整えられ、髪を櫛けずられていた。


「これぐらいでいいよ、どうせ結婚しないんだから」


「侯爵家の姫君に失礼があってはなりません」


 ジャックは磨き上げられ、本日のお相手、ゼルビア家のベルネッタに会いに行った。


 ゼルビア家の客間にて行われた見合いだったが、始めから結婚を意識した会話が続き、ジャックを辟易とさせた。


「ねぇ、食器はリューエッジで揃えたいわ。あと、お庭はね、素敵な庭師がいるの。アーチを作って頂戴ね……聞いているの?」


「まだ結婚したわけでもないのに性急だな。夢見るのは勝手だが、その先は請け負えねぇぜ」


「あら、あなたは私と結婚するのよ。私がそう、決めたの。あなた、女が沢山いるのでしょう。私が別れさせてあげるわ」


「俺の女達に手を出すっていうのか。地獄の沙汰も情報屋次第。俺を舐めてかかると火傷するぜ?」


 ぴくりと、ベルネッタの後ろにいた侍従が動いた。

 ジャックの余裕はブラフではない。


「ベルネッタ様、この男は危険です。その様な言い方は慎んだ方が──」


「丁度良いわ。この男は私の恋人なの。私達の愛の巣を作る権利を与えてあげるわ、うふふ、光栄に思いなさい」


「成る程ね。頼みの綱の処女をなくしちまって、後に引けねえんだな。でも、愛人ごっこは勝手にやってくれ。他人を巻き込むんじゃねえよ」


「わからない人ね。私はあなたの妻になってあげるのよ。妻になんてひどい事を仰るの?」


「妄想はお前らだけでやってくれ。俺の女に手を出したら、ただじゃ済まさねえから覚悟しとけ。じゃあな」


 吐き捨てて、ジャックは家へと戻った。

 脅された報復も忘れず行い、無事見合いは破談となった。


 ある日、ジャックは金勘定をしながら物思いに耽っていた。


 あれからベルネッタはあるオークションに出た後、客の一人に買い上げられた。

 それには、一人の侍従が付き従っていたという。


 ジャックには興味のない話ではあるが、報告書だけ読んで、くずかごに入れた。


「しっかし、処女だったとはな。おかげで儲けたけど、どうすっかな。あっ、タゥにいい女買ってやろう」


 今日もジャックは金勘定にいそしみ、日常を謳歌するのである。

 地獄の沙汰も情報屋次第。

 ジャックに逆らえる家がどれくらいあるか、数えるのも馬鹿らしい位である。




「たまたま安く買えたからさ。堪能してくれよ」


 ウラディカの泉にて、タゥが見たものは、蜂蜜色の髪に赤い瞳、可愛らしい顔の貴族だった。

 身体は豊満であり、腰はきゅっとくびれている。

 処女だと聞いて、タゥは期待を膨らませた。


「いっ、いや、来ないで……っ」


 少女は震えている。


 タゥは全裸になってベッドに飛び乗ると、少女のドレスを脱がしにかかった。

 ビスチェから、たわわな乳房がこぼれ落ちる。


「やめて……許して……」


 タゥは少女の赤い瞳に口付け、ちゅ、ちゅっと口吸いした。

 舌を絡め、唾液を飲み込ませる。

 

 全裸となった少女は、美しかった。

 タゥは弱々しい抵抗を抑えつけ、胸を揉み、胸の先端を舐めた。


「いやっ、いやあ……っ」


 いよいよ盛り上がって来たタゥは、女の股に唇を寄せた。

 敏感な場所を舌で舐め、吸う。

 やがて、嬌声が混じり始める。


「いやあっ、あんっ、あんっ、いや、あんっ、あんっ」


 タゥは舌で舐め続け、山ほどいかせてやった。


 タゥは起き上がり、赤い瞳を見ながら耳に吐息を吹き込んだ。


「気持ちよさそうに、いってたね?」


 少女は真っ赤になって口をつぐむ。

 その薄紅色の唇を舐めていると、少女はきっとこちらをにらみ、しどろもどろに続けた。


「終わったんなら、退いて下さい……っ」


「何言ってんの。これからが本番でしょ」


 タゥは足を広げさせ、腰を進めた。

 かたくななそこが開かれ、鮮血が散る。


「いやっ、いやあ……っ」


 少女は、泣き出した。

 気にせずタゥは腰を振る。


「あっ、あんっ、あんっ」


 少女はしばらく揺さぶられ続けた。


 二戦終わり、ジャックが四つん這いで犯していた時である。


「女の尻って、いいの?」


「おう。入れてみるか? ……おい、力抜け。こうやるんだよ」


「へえー、おお、入ってく」


 タゥは期待に瞳をきらめかせた。


 ジャックが終わった後にやってみたが、尻は男のほうが良い気がする。

 次は男を、と予約してから帰るタゥであった。

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