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44話:新たな任務

誤字報告ありがとうございます

島左近清興だ、時は昼頃、ワシと与一は娼館【イザナミ】から出たところだ。ワシはというと結局はアリーナにすることにし、ロゼットの誘いを断った。ロゼットは「次こそは」と闘志を燃やしていたが・・・・


「サコン殿。」


「あぁ、ユカリ殿か。」


そこへユカリがワシらを見つけ、話し掛けてきた


「モテる男は辛いですね。まぁ、二股かけるよりはマシですが。」


「・・・・では聞くがユカリ殿がその立場だったらどうするんだ?」


「それを聞くのは野暮というものですよ。」


「左様か。」


「では旦那方、またのお越しを。」


「承知した、では左近様。」


「あぁ、じゃあ。」


ワシらはアリーナたちに見送られ【イザナミ】を去った。その道中、ワシらはギルドへ寄った。勿論、新しい依頼がないか確認するためである。受付にいたビルデがワシらを出迎えた


「サコンさん、ヨイチさん。」


「仕事の確認をしに来たのだが。」


「はい、新しい依頼が掲示板に貼ってありますのでどうぞ御覧になられてください。」


「では拝読しよう。」


ワシらは掲示板へと向かい、新しい依頼書を拝読していた。新しい依頼書は商人の護衛、獣退治、献上品の輸送及び護衛等があり、危険度が高いが報奨が良かった


「うむ、どれにするか。」


「迷いますな、どの依頼も我等向きですからな。」


ワシらはどれにしようか迷っているとギルドの正門から馬のいななきと車輪の音が響いた。すると一人の使者と大勢の騎士が入ってきた


「ギルド長はいるか!私はシュバルツ王国の勅使である!」


「は、はい!少々御待ちください!」


どうやらシュバルツ王国の勅使のようでオークラ殿を呼んでいた。受付にいたビルデは急いでギルド長であるオークラを呼びに行った。少し時が経ち、ギルド長のオークラが速足で駆け付けた


「はい、私がギルド長のオークラ・ホールドです!」


「ギルド長か!国王陛下よりの詔勅しょうちょくである!サコン・シマ、ヨイチ・ソウマ、ベーカリー・ゴーンズの3名を呼んできてくれ!」


「は、はい!」


「我等の事を呼んだか?」


「おお、サコンさん、ヨイチさん!」


ワシらの名が呼ばれた事で騎士とオークラの下へと訪ねた。勅使はワシらを見て・・・・


「国王陛下より褒賞を与えるとのことだ。」


「「ははっ!有り難き幸せ!」」


ワシらは御礼を申し上げた。ベーカリーはギルド職員があちらこちら探して、何とか見つけギルドへと引っ張り出した


「すまんすまん!」


「遅いぞ。」


「まさか王国から使者が来るとは思わなかったからよ。」


ワシと与一、ベーカリーがギルドに集まったことを勅使が確認し始めた


「これで全員か。」


「サコン・シマ、ヨイチ・ソウマ、ベーカリー・ゴーンズ3名揃いました。」


「そうか、では国王陛下より恩賞を授ける。」


「「「ははっ!有り難き幸せ!」」」


ワシと与一とベーカリーは平伏叩頭した。騒ぎを聞きつけ、野次馬が続々と駆け付けた。そこへ騎士たちが野次馬を通さないように通せんぼをした


「何だ!何だ!」


「王国より勅使が来たんだってよ!」


「マジか!」


「こら!見るではない!」


「こら、押すな!」


「いいじゃねえか!ケチ!」


外では野次馬と騎士たちが押し問答をしている間に、ワシらは騎士たちが持ってきた褒賞(金貨一杯の袋)を賜った


「これからも王国のために忠勤を果たすよう申し付ける。」


「「「ははっ!」」」


いや、ワシらは生活のためにやっているだけであって王国のためにやってないんだがと心中で思いつつも、御礼を述べた。役目を終えた勅使はギルドを出て、馬車に乗り、真っ直ぐ王都へ帰還した。ギルドに残されたワシらはというと・・・・


「サコン、ヨイチ、見ろ!大量の金貨だぞ!」


「見れば分かる。」


大量の金貨にはしゃぐベーカリー、虎退治の馬車代で懐が寂しくなっていたから、大量の金貨が命綱になったのだろう。ワシも飯代を奢らずに済んだ


「よっしゃあ!これから【イザナミ】に行くぞ!」


「ベーカリー、まさかロゼットに会いにいくつもりか?」


「もうロゼットの事は諦めた!今回は別の女にするぜ!」


「・・・・問題は起こすなよ。」


「分かってるって、それじゃあ行ってくりゅうううううう!」


ベーカリーは真っ直ぐ、娼館【イザナミ】へと意気揚々と向かった。野次馬たちは既に立ち退いており、先程の活気が嘘のように静かになった。ワシと与一は掲示板に戻り、何か仕事がないか探していた


「さてと何にするか。」


「サコンさん、ヨイチさん!」


「「ん?」」


そこへオークラ殿が声をかけてきた。何やらソワソワとした様子でワシらは何があったか聞いてみた


「オークラ殿、如何された?」


「はい、実は先程、勅使の方がサコンさんとヨイチさんに文箱を預かっているのですが・・・・」


「承知した。」


オークラ殿に連れられ、奥の部屋へと入室した。部屋の中にはワシと与一とオークラの3人だけとなり、テーブルに置いてあるシュバルツ王国の家紋が入った文箱を注視した


「とりあえずお尋ねいたすが、文箱の中身は?」


「はい、国王陛下からの御礼状です。」


「分かり申した、では。」


ワシは文箱を恭しく掲げた後、文箱を開くと一通の書状が入っていた。封を切り、書状を広げた





【サコン・シマ&ヨイチ・ソウマへ】

「虎退治の任、ご苦労であった。そなたらに尻拭いをさせてしまって、すまなかった。元は我が国と誼を結びたい部族が親交のために例の虎を献上品として運ばれていたのが、途中で逃げ出してしまい、此度の大事件まで発展した。虎を献上した部族たちは此度の事件に驚き、弁明の使者を寄越してきたが、ワシとしては好都合だったので、ワシに臣従するなら此度の一件を白紙と遺族への賠償を要求したら、部族たちは渋々ながら臣従を誓ったから万々歳だがな。まぁ、それはさておいて、そなたらの働きのおかげで虎による犠牲が無くなった。改めて、そなたらに感謝いたす。」

【ロバート・シュバルツより】




ワシは書状を折り畳んだ。与一とオークラは何事もなく国王からの書状をしまう姿に困惑した


「左近様、書状には何と?」


「陛下よりお褒めの御言葉をいただいた。」


「え、サコンさん、本当ですか?」


「誠だ。それが何か?」


「い、いや、あまりにもあっさりしているというか何というか・・・・」


ワシがあまりにも淡々とした態度を取ったことに二人は不信に思ったのだろう。ワシがお褒めの言葉をいただいたと言っても信じなかった


「半信半疑なら自身の眼で確かめればよかろう、ほら。」


「いえいえ、左近様がそう仰るなら異存はありませぬ!」


「その通り、サコンさんが仰るなら間違いないでしょう!」


ワシが書状を二人に差し出すと二人は首を横に振り、慌てて辞退した。別に書状を呼んだくらいで目は潰れるわけではないのに・・・・


そんなやり取りをしていると、コンコンと扉を叩く音がした


「どうぞ。」


「失礼します。」



オークラから許可が下りると、そこへビルデが入室した


「どうした?」


「はい、サコンさんとヨイチさんに会いたいと言う二人組の老夫婦が尋ねてきたのですが・・・」


「ワシらに?一体誰が?」


「はい、ボブテスとボムカと言えば分かると・・・・」


「おお、ボステス殿か、分かった、今すぐに参る。」


ワシらを尋ねてきたのはボブテスとボムカ老夫婦だった。熊の一件以来、久しいので早速、会う事にした。ワシらが奥の部屋を出て、受付の方へ向かうと、そこにボブテスとボムカ老夫婦がいた


「あ、サコンさん、ヨイチさん!」


「これはこれはお久しゅうござる。」


「息災にしておられましたか。」


「ええ、息子夫婦に牧場を任せて来たので尋ねてまいりました。」


「左様か。」


ワシらはボブテスとボムカ老夫婦と挨拶を済ませ、用件を尋ねた


「それでワシらに用事とは?」


「はい、サコンさんたちに頼みがあって参ったのです。」


「それは依頼ということか?」


「はい、新しい牧草地を探すので、その護衛をお願いしたいのです。」


ボブテスいわく、新たな牧草地を探すため、護衛も兼ねて一緒に探してほしいとの事だ。そのため、ギルドに任務を申請するためにガルバ町へやってきたのだという


「左様か。ワシらは一向に構わないが・・・・」


「そうですか!ありがとうございます!」


「その前にギルドに任務の申請をせねばな。」


「はい。」



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