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2日後④

「額縁でも買ってきましょうか」

 第一声はそれだった。

 カーヤは思わず右手を額にやり盛大にため息をついた。

 いや、気持ちはわからなくはないが…。


「…冗談ですよ…」

 最近手に入れたらしい眼鏡とやらをクイっと押し上げて気取っているが、多分、本気だ。

 目の前の男の書斎の壁がトーヤの描いた絵で埋め尽くされているのをカーヤは知っている。決して他人を入れないその部屋を一度だけ間違って開けてしまったことがあるのだ。もちろん、そのことは1人胸にしまっている。


「シキ、どう思う?」

 カーヤは気を取り直して目の前の男に話しかけた。

 シキはじっとトーヤが再現したその絵を見ていた。

「不自然ですね」

「だよなぁ」

「何か特別な瞬間を写したとも思えないのですが…」


 そう。パーティでもないたかが若者たちの食事会の一場面。誰かに焦点を当てたわけでもない写真。

 撮る価値がどこにあったというのか。

 しかもなぜそれが警備隊の手に渡っているのか。


「うーん、この子ですよね?」

 シキがマエカを指して首を傾げる。

「あぁ」

「どこかで見た気がするんですけでねぇ…」

「あぁ、俺もだ」

 2人して考え込んだ。が、出てこない。

「こうなったら辞書に聞くしかないな」

「そうですね」

「いるんだろ?」

「おそらく…」


 カーヤは部屋の奥にある扉を開いた。

 そこは書庫。

 灯りがついておらず薄暗い中、奥の床にこんもりと盛り上がったものを見つけ、カーヤは歩を進めた。

 カーヤはかがみ込むと、床に寝そべっている物体を指でツンツンと突いた。

「おーい、シュウ、出番だぞ」

 カーヤの言葉でほっそりとした男性がゆっくりと体を起こした。

「今何時ぃ?」

 明らかに寝ぼけた声にカーヤは相変わらずだな、と呆れ返った。

「もう昼だ。ほら、こい」

 カーヤに抱きかかえられても特に抵抗することなく、シュウは目を擦った。

「どーりでお腹減ったよぉ〜」

 カーヤは苦笑いしながら抱えたまま書庫を出た。シュウも軽い。一体いつから食べていないんやら。


これで主要人物揃いました。多分。


ハルキ→殺人容疑?

トーヤ、カーヤ、シキ、シュウ→ハルキの仲間

マエカ→被害者?

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