来訪者
街のシンボルでもある教会の鐘が街中に響き渡るようなガーーーンと大きな音がなる。
毎日夕方になる時間を知らせる鐘で1日の終わりを告げる為、みんなに聞こえる様に今日もそれは鳴り響いている。
大人達は1日の仕事を終え広場で遊ぶ子供達は家へ帰る。きっとどこにでもある風景だ。
近くには港があり貿易や農業も盛んで街の人々の笑顔が絶えない平和だ。
きっとここで暮らしている人達誰もがそう思ってるし、誰もこの街がとんでもない時間が起こるなんて思ってない、外からの人間は確かにたくさんいから色んな人達もやって来るだろ、でもこの街のシンボルである教会の神様の加護があるおかげで平和なんだ。
この神様に反発するととんでもない事が起こるみたい、噂では神に暴言を吐いたものがいてその物は三日三晩苦しんで、死んだって話で、そんな噂がありこの街に何かある事は絶対にないんだって。
「そんな街のうわさやらなんて私には関係ないわ、それより早く帰って妹たちに夕飯を作らなきゃ」
私の名前はフランソア、19歳。両親を2年前に亡くし現在17歳の妹、髪型はショートヘアで活発な女の子、14歳の妹、姉とは違いロングヘアで人見知りの激しい、優しい子の3姉妹で暮らしているから私が妹たちの母親代わりで頑張らないといけない立場なんだけど、街の人たちも事情を知っているからか、すごく私たちに優しくしてくれて本当に助かってる。それに自分で言うのもなんだけど、私はすごく美人らしく可愛がってもらってるの、自分で自分の事思うの変だけど美人でよかった(笑)
またこんなことを考えてる間に、夕日が沈みかけ、夜のお月様を迎え入れる準備を町の人々がし始めてた。
私は、走って家路についた。
家の扉をかけた瞬間だった。
「フラン姉ちゃん帰るの遅いよ、私学校終わってくたくたなんだから早くごはん」
「フランちゃん私もー、早く、早く、ごはん、ごはん。」
「遅くなってごめんね、ジュリア、クレア。すぐご飯のしたくするからね」
二人の姉妹、次女のジュリアと三女のクレアがおなかをすかせて待ちわびてたみたい。
早く料理しなきゃ私が母親代わりなんだからね。
でも、私は妹大好きだから全然辛くないし2人の笑顔を見るのが幸せ。
もちろん好きな人と恋愛もしたり魔法少女になりたい夢もあるんだ。
あ、少女じゃない?まだ未成年だからセーフの設定。
そんな事を考えながら今日も夢の中へ吸い込まれていった。
「私は、美少女魔法少女のフランソアよみんな私の魅力に触れ伏しなさい」
はっと目が覚めた。変な夢を語ったものだからいけないわ。
今日は週に一度教会へお祈りに行く日、この街を守ってくれる神様にお礼を言う日なの
街の人たち全員でお祈りする日、夜はある意味でお祭りみたいな感じになるわ。
「ジュリア、クレア、早く起きなさい教会に行くわよ」
お姉ちゃん準備するから待ってと妹たちからの可愛い返事が返ってきた。
「うふふふふ、みんないい子でお姉ちゃんうれしいわ」
そうこうしているうちに準備も万端になり教会に向かった。
いつも通りの風景だけどやっぱり祈りがある時間帯は少しピリピリしてるかな。
それでもみんな街の平和を守ってもらってるわけだし、いやいやなんかじゃなくて真剣なのかも。
私たちが教会に入ったとき街の人の半数は既に着ておりなんだか嫌な空気が漂っていた。
その時、神様の銅像の前に神父様と見知らぬフードを目深にかぶった怖そうな人が話していた。