「バイバイ」
いつも2人で一緒にいたのに。
この家はお気に入りと言っていたのに。
急に引っ越すとあなたは言った。
「これからは別々に過ごすことになっちゃうね」とあなたは泣きながら言った。
僕は何を言えばいいのか、わからなかった。
「ごめんね」とあなたが言った。
あなたの涙でぬれた僕は橋の下に置いていかれた。
ああ、僕はなぜ人間じゃないのだろう。
僕が人間だったら、あなたを泣かせたりはしないのに。
まだ僕はあなたと一緒にいたいのに。
「バイバイ」
僕はこの世界に別れを告げて、目の前の川に飛び込んだ。
どのくらい時間が経ったのだろう?
僕は綺麗なお花畑にいて、すぐそこには綺麗な川が流れている。
あれ?川の向こう側にあなたがいる。
僕はもう一度あなたに会いたいと川に近づく。
三途と書かれた立て看板をみつけた。
そして、看板から先にはなぜか行けない。
看板の先に行ったつもりが実際は一歩も進んでいないのだ。不思議だ。
遠ざかっていくあなたは言った。
「ごめんね、あなたは生きてね」
そんな夢を見た。
長く眠っていたようだ。
数日経って、わかった。
目が覚めたこの世界にはあなたはいない。
いつか会えるだろうか。
僕が人間だったら、すぐにあなたに会いに逝けるのに。
【あとがき】
夏のホラー「水」を書こうとしたが、書いてる途中で「バイバイ」さん(作品)と意見が合わず(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
解散しようと思ったがそのままズルズルと最後まで書いた。
「バイバイ」さんが誰かに読んでほしいと。
書いている途中で何かこれはテーマと違うなという時がたまにある。私だけだろうか。
夏のホラー「水」に再チャレンジしようと思う。