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兄と私の話  作者: 百田
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私の兄④顎ミントン

両親お墨付きの漫画相撲と同じく我々兄弟で大流行したもう一つの遊びは


顎ミントン


バドミントンをご存知だろうか。


この顎ミントンは、バドミントンをしながら打つ瞬間にしゃくれるという遊びだ。


これもまた大流行した。


特に見てる方が楽しかった。


発明したのは兄の上に君臨する姉だが、上手だったのは兄だった。

絶妙なしゃくれ具合で点を取っていく兄は面白すぎて時々思い出しては笑ってしまう。


因みに顎ミントンも漫画相撲も大人になってから兄と姉に話したらどちらも覚えていなかったので私の幻覚の可能性も出てきた


悲しい。



こうして田舎で娯楽に飢えていた我々兄弟はオリジナルの遊びを編み出して暮していたが、奴がやってきた。


ファミコンである。

いや、スーファミか?

バンジョーとカズーイの大冒険というゲームが私と兄に衝撃を与えた


来る日も来る日もバンジョーとカズーイの大冒険をやり続けた。


余りにもテレビを独占するから両親がもう1台テレビを買って和室をゲーム部屋にしてくれた。


もちろん時間制限はあったが、何故か記憶の中では兄はずっとゲームしていた。


家でゲームを制限された時は、隣の家(兄の友達の家)に駆け込みマリオのゲームをしていた。

絵の中に飛び込んでいくやつ。


兄の友達の家に付いていくことは許されたが、ゲームには参加させてもらえなかった。


ゲームがバグる度に、兄の友達が


「天使の息」 


と言いながらカセットを吹いていた。


そしてこの話も大人になってから兄に話したら


「そうだ、あの時のなんで妹にもゲームさせてあげなかったのか、可哀想だった。申し訳ない。優しい兄ではなかったな」


と後悔していた。


私の兄とはそんな優しい兄なのである。

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