私の兄②
私も兄も小さい頃の話。
住んでいた土地は田舎で。
どのくらい田舎かと言うと、国道はあるがその国道すら車通りが少なく、道路でバレーボールが出来るレベルの田舎だ。
因みに私の同級生は2人。
1人は自我も芽生える前、0歳から共に生きている女と、小学校の時にめっちゃ都会から転校してきた女。
私の人格形成はここで初期破綻したと思っている。
運動も勉強も絵も、
音楽や人当たりの良ささえ
いつも私はビリだったのだから。
話がそれたが、
我々兄弟は、こんな田舎でいかにして日々楽しく暮らすか考えていた。
ゲームも漫画も特に規制はされていなかったが、新しく購入となるとハードルが高く、家に有るものだけをひたすら消費する日々だったのを覚えている。
当時、実家にあった漫画は
スラムダンクとあさりちゃん
あさりちゃんは全巻ではなく、歯抜けであったが15冊くらいはあった気がする。
因みに私はその15冊を来る日も来る日も読みつづけ何巻の何ページの何コマ目のセリフまで暗記していた。
それを知る兄に時々
「44巻の30ページは誰が何と言っているでしょうか」
と問題を出され、答えると
「気持ち悪っ」
と言われる謎のお決まり遊びもしていた。
そしてファミコンが家にやってくるまでうちで流行った遊びは
「顎ミントン」
「漫画相撲」
この2つだった。