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6話 異世界の果てしないバトル!

 よし! 昨日の夜に考えた決めゼリフを完璧に言えた!


 すぐさまエリーザのパンツをかぶり、指パッチンを合図に爆発を起こす。


 パチンッ、ボカンっ!


「うわぁーっ!」


「怯えるな! あんなもの、キエイル様に比べれば全くの無意味だ!」


「キエイルは、どれほど強いんだ?」


「ふっ、キエイル様の強さをご存知ないとは」


「水剣のキエイル。水で生み出す剣は全てを切り裂く、キエイル様こそカラー最強のリーダーだ!」


 カラー? 文脈的に組織だろうか、あとで2人に聞いてみよう。


「そんな呑気に考えごとしている場合かっ!?」


 気づいたときには手裏剣が連続して飛んでくる。

 しかし、それも全て爆発を起こしてかき消す。


「な、なんて強さだ!」


「こうなったら、キエイル様をお呼びするか?」


「くっ、それしか無いようだ」


 とにかく、キエイル様とやらを呼ばれる前に急いでこの3人を戦闘不能にする。


「くらえ! 熱湯攻撃!」


 火の力で温めた水を発射する。


「あづづっっ・・・・・・いや」


「「適温!!」」


 服が透け、3人のパンツのタイプが見える。

 なるほど、3人ともリボンタイプか!


「ならお前たちのウィークポイントはここだっ!」


 紐の部分を狙って小さい爆破を起こす、すると、紐がちぎれて3人のパンツが脱げ落ちる。


「おっと」


 3人が透けた服で実質の裸にならないように、すぐにパンツの力で服を乾燥させる。透けていた服が元通りになった。

 ふむ、つまり今はノーパン、ぐへへ・・・・・・。


「ふっ、ふざけたところで紳士だな」


「辱めを受けるくらいなら、殺された方がマシだ、殺せっ!」


「同情のつもりか!」


「落ち着きたまえ、3人とも。私はただ争いを止めに来た。戦わないなら殺しなんてしない」


「殺さない? 私たちを殺さないで、なんのメリットがあるんだ!」


「それは勿論、可愛い3人とも貴重な世界の花だ。3人がいなくなったら、またこの世界から輝きが減るだろう?」


「かっ、可愛い!? 私がか!?」


「そ、そんな事言われたの」


「は、初めてか・・・・・・」


「くっ、お前ら騙されるなっ!」


「そ、そういうアンタだって、顔真っ赤にしてさ!」


「あぁっ! イライラするっ! とにかく! 負けて帰るなんてキエイル様に示しがつかない! 私たちには死ぬ以外の選択肢なんてないんだ!」


 そうか、組織はそれほどまでに苦しい場所なのか。なら、組織を脱退した人たちを集める場所を整備する必要があるな、また1つ目標が出来た。


「それも全て、私に任せろ。お前たちを、守ってみせ・・・・・・」


 何か黒い影が見えた。


 気づくと、3人は一瞬にして斬られ、息絶えた。

 3人を、守れなかった・・・・・・。


「3人相手に、よくやっているな、その力、確かめさせてもらうぞ。はぁっ!」


 どうやら落ち込む暇すら与えてくれないらしい。

 突然だったが、すぐさま戦闘態勢に入る。だが、間に合わない、斬られるっ!


 カキンッ!


「なんだぁ?」


「べ、ベルク!」


「お前、キエイルだな、全く気づかなかったが」


「そう、私はインディゴのリーダー、水剣のキエイル。趣味は、人を切り刻む事さっ!」


 急いで3歩引く、少し距離をとってから考える。


 キエイルの武器は水から産み出した剣。おそらく、水に水圧をかけて威力を出しているんだ。元の世界で言うところのウォーターカッター。


 なら、どうすればヤツを倒せる。敵は強い、混合の能力では劣ってしまう。なら、ここはっ!


 急いで下のパンツを履き替える(コートで隠れているので公然わいせつにはならないだろう)。履いたパンツは最初の白いパンツ、能力を上昇させてくれるパンツだ。


 そして、頭には唯一持っているエリーザの炎属性パンツを装備。


「よし! ベルク! 少し離れろっ!」


 そして、水剣に熱を送り込むと、一瞬で蒸発する。


「おや、どうやら3人を倒しただけのことはあるみたいだ。だが」


 すぐに水剣は復活する。


 すぐに水剣を蒸発させるが、そのたびに何度も復活する。


「いたちごっこは嫌いだ」


 そう言うと、今まで2本しか生成しなかった水剣が続々と生み出される。


「さっさと死ねぇ!」


 キエイルとやらの言う通り、こちらから攻撃しなくてはいたちごっこだ。ならどうすればいい?


 火属性はまだ使い慣れていない、手加減も出来ない。


「待て! 私だってあなたを殺そうとは考えていない! 1度話し合おう!」


「話し合ったってなんの意味もない! 私はこの力で暴虐の限りを尽くし、自分の理想を叶えるだけだ!」


「そのために、何人もの人間が、生き物が不幸になるか考えているのか!」


「私は既に不幸になった! ならあとは他人からの幸福を奪い、吸い尽くすだけだぁっ!」


 そう言うと、水剣が、次々とこちらへ降り注ぐ。

 全てを蒸発させていく。しかし、水剣はそのたびに生み出され、気を抜けば一瞬で、千切りにされる。


「くっ、このままでは彼女の言う通りいたちごっこだっ・・・・・・」


「ならっ! 俺が時間を稼ぐ! その間コイツも使って勝利の方程式を導き出しやがれ!」


 そう言うと、私の前にベルクが出る。そしてあのときの水玉パンツを渡された。


 強化した水属性で、何が出来る? それか、他の属性と複合させるか?


 まず、落ち着いて整理しよう。

 なぜ、キエイルに手も足もでない? それは、喰らえばひとたまりもない水剣を無限に作り出すからだ。

 で、あれば、水剣をどうにかして封じなければならない、だが、シンプルな壁を作った所で、斬られてしまいだ。


 今ベルクが水剣を単なる短剣で弾き返しているのはパンツの力で強化しているからだろう。

 半端な力に頼れば確実に斬られる。ならばどうすればいい?


 そしてもう1つ、今回の勝利条件だ。向こうからすれば私を殺せばそれで勝利だが、私たちはそうはいかない。なんとか相手本体を生け捕りにする、もしくはパンツを無力化する、この2つが勝利条件だ。


 パンツを無力化、脱がすか、破壊するか。身体を傷つけないようにそれを行うのは、やはり難しい。なら、先ほどと同じ手順で!


 まずは相手を濡らして服を透けさせ、ウィークポイントを探す!


「よし、やってやるぞ!」


 頭のパンツをすぐに水玉パンツに付け替える。

 そして、相手の服に向けて水を噴射する、威力を抑えているのが分かっているキエイルは全く防ごうとしない。


「そんな攻撃が私に効くとでも?」


 そして、パンツが透けて見えた。なるほど、縞パンか。いやいや、見た目は今はどうでもいい。とにかく、ウィークポイントがはっきり見えた!


「よし! ベルク! ヤツのパンツが透けて見えるだろ!? 身体を傷つけないように、あのパンツのサイドとクロッチを切るんだ!」


「無茶を言ってくれるな、だが、俺なら出来るっ!」


「水剣は任せろ! 私を信じるんだ!」


 飛び出していったベルクに水剣の攻撃が集中する。私は水剣をさらなる水属性の力で乗っ取るようにしてコントロールする。


「くっ! 思うように、動かないっ!」


「行けぇ! ベルクゥ!」


「ここだぁっ!」


 ベルクは服ごとパンツを上手く切り裂き、服の間から引きずり出した。


「ま、負けた・・・・・・。この私が・・・・・・」


 膝から崩れ落ちる。


 側によって、私は語りかけた。


「教えてくれないか。なぜ、インディゴを結成したのか、そして、人を殺していったのか」


「お前は、ルイ、ルカ、ルラの時と同じ、トドメを刺さないんだな」


 ルイ、ルカ、ルラは、さっきの3人のことか。


「罪を持ちながら死ぬことは、現世に残された人たちへの勝ち逃げと同じだ。だから、罪を償わせなくてはならない。それに、人を殺すというのは、とても勿体ないことだからな」


「勿体ない、か。変なやつだ」


 自嘲気味に嘲り、しばらくすると、彼女の人生を語り始めた。

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