朝顔の花
朝顔の花が咲く
陽の光を感じて
静かに
艶やかに
あなたの口元が綻びる
君の声を聞いて
静かに
艶やかに
夜露が花の内側に零れて
白と青の万華鏡を描く
首筋の汗が胸元に零れて
白いうなじが青に映えて
そよぐ風にゆらゆらと
揺れる姿は川縁に浮かぶ船のようで
日傘の白がひらひらと
後ろ姿は額縁に飾られた一枚絵のようで
道ばたに咲くその姿には
気づけば視線は追ってしまって
届かぬ場所で咲くその姿でも
気づけば心は惹かれてしまって
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朝顔の 花の雫に 奪われし
遠い日の青 夏の日の熱