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慌てて席に戻ったのに、電話は受話器が下りたままだ。

不思議に思って私は首をかしげる。


「波多野さん、電話は?」


「かかってないよ。」


「はい?」


意味がわからずポカンとする私に、波多野さんはげんこつで頭をコツンとしてくる。


「水戸に近づくなよ。」


「えっ?」


言われて、先程の水戸さんとのやり取りを思い出す。

そうだ、ランチに誘われそうになってたんだった。電話だと嘘をついて私を水戸さんから離し、助けてくれたってことね。


「あー!そういうこと!波多野さんありがとー!」


「男前だっただろ。」


「超男前だよー!」


私が目をキラキラさせながら波多野さんにまとわりついていると、波多野さんはまわりを気にしながら小さい声で言う。


「てか百瀬、まだ訴えてなかったのかよ。」


「だ、だってー。訴えたらさ、水戸さんはどうなるの?娘さんまだ学生なのに、減給とか懲戒になったら可哀想ですもん。」


「はぁぁぁ?」


波多野さんはとんでもなく冷たいため息をついたので、私は身をすくめる。


「バカ百瀬。お人好しすぎだろうが。俺が言ってやるよ。」


「い、いや、いい。自分で言う。まず自分で何とかする。ダメだったら最終手段で訴えるから。」


勢いで三浦さんのところに行こうとする波多野さんの腕を全力で引っ張り、私は抵抗した。

だって、やっぱり、水戸さんにも家族があるし、私もメッセージを無視すればすむ話だし。


そんな私に、波多野さんは呆れ果てていた。

うう、それも胸が痛む。

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