表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/99

*

波多野さんから電話なんて、緊急時以外かかってきたことはない。

もちろん自分からもかけない。

私だって彼女持ちの人に電話をかけるほど野暮ではない。

ということは何か連絡事項があるのかもしれないと思い、かけ直してみた。

数コールの後、聞き慣れた声が耳に響く。


「どうした?」


それだけで、強張っていた体の力がするすると抜けていく気がした。

とても安心する声に、思わず目頭が熱くなる。


「どうしたって、波多野さんが掛けてきたから折り返しの電話なんですけど。」


泣きそうになるのを誤魔化すために、嫌みっぽく言ってみたのに、波多野さんはとぼけた回答をする。


「あー、そうだったか?ごめん、間違えた。」


「間違えたって、えー?」


私が不満そうな声をあげると、電話の向こうでカラカラ笑う声が聞こえる。


「木村はどうした?」


「どうしたって、あ、お金も払わずに逃げてきちゃった。」


そういえば逃げるようにしてお店を出てきちゃったんだった。

ヤバいよね、どうしよう。

でも戻る勇気もないし。

あんなことがあった訳だし。


私が頭を悩ませていると、波多野さんが言う。


「百瀬、今どこにいる?」


「まだ駅前にいますよ。」


「じゃあもうちょっとそこで待っとけ。俺いま会社出たとこだから。」


「はい?」


意味がわからずスマホごと首をかしげる。


「飲み直すぞ。」


その言葉に、私はそのまま倒れそうになった。

飲み直す…んですか?

ええっ?!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ