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自席に戻った私は、何だか夢見心地だ。


イケメン木村さんとお疲れ様会に行く。

誰が?

私が?


何がどう?転んだらそうなるのか、全然理解できないけれど、約束してしまったことは事実だ。


嬉しい!

というよりも、どうしようという気持ちの方が大きくて、心ここにあらずだ。


「百瀬、もーもーせー。」


「へっ?あ、はい?」


大好きな波多野さんに呼ばれたのに全然反応できていない私は何かおかしい。


「どうした?体調でも悪いのか?」


「悪いっていうか、波多野さん、どうしよう?」


「何が?」


「私、おかしい。」


「うん?いつもおかしいからいつも通りじゃね?」


波多野さんは呆れた顔をする。

て言うか今めっちゃ失礼なこと言ったよね。

私のこと何だと思ってるんだよ。


「もー、そうじゃなくてー。」


私は波多野さんに渡さなくてはいけない書類をクリップでまとめながら、少し声を落とす。


「木村さんに飲みに誘われちゃいました。」


「はっ?」


書類を受け取ろうとした波多野さんは、すっとんきょうな声を上げてバサバサと書類を落とした。

ちょっと、せっかく私がまとめたのに何してんの。


「木村かよ…。」


「どうしよう、波多野さん。」


「どうしようって、百瀬はどうしたいんだよ?」


「どうもこうも、今週の金曜日に飲みに行きます。」


「決定事項かよ。どうしようもなにもないだろ。」


波多野さんは益々呆れて大きなため息をついた。そして私をじろりと睨む。


…何で睨むんですか。


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