僕は財閥お嬢様に恋をした。

プロローグ

国立学院入学式に、僕は一目惚れをした。

新入生代表挨拶で壇上に立つ彼女。

目が離せなかった。

その姿に見とれ、名前すら聞き逃してしまう。

心臓の鼓動が早くなるのを感じた。

彼女はとても清楚で、言葉遣いがすごく綺麗だ。第一印象はとてもおしとやかで大人しい性格なんだろうなということ。

僕は、決心した。

彼女にこの思いを伝えたい。でも、突然は無理だ。だからせめて友達になりたい、と。

しかし、彼女にはとんでもない事実があることをこの時の僕は知るよしもなかった。