第十三話 初めてのお仕事
うーん、これからどうしよう...
とりあえずニートで転生した作品を見習って書こう。
「では、ガルドさん。
僕にも出来そうな依頼を一緒に探してくれませんか?」
一通り、ギルドについてガルドから教えてもらった後、僕は尋ねた。
...流石に、この世界でもお金は必要だろうし、それならば今ここで丁度良い案内人が居るときにやった方が効率的だ。
最終手段として、お金を使わないところで生活をする所まで考えてはいるけどね。
「おお、そうかぁ...
じゃあ、出来るだけ危険そうな...魔獣討伐とか、どうだ?」
おい、新人に何をさせようとしているベテラン。
「いえ、そうではなく、街中で出来るような近場の依頼はありませんか?」
流石に、危ないのは嫌だし、実験も一通り済んだ。
自分から危険な橋を渡る趣味はない。
力がバレるのも防ぎたいしね。
「じゃ~、これなんかどうだ?
ホレホレ。」
ガルドが一枚の依頼書を指差す。
「ふむ、家庭教師ですか。」
「あぁ、しかもそこそこ高額だぞ。
ただの家庭教師にしてはな。」
ガルドが依頼書の一部に指を指す。
そこには、「一週間につき銀貨三枚。住み込みも可」
と書いてあった。
因みに、この世界には位の高い順に金、銀、銅、と貨幣が分けられているらしい。
価値は追々知るとしよう。
「そうですね。
では、これにしましょうか。」
ガルドが勧めたまともそうな依頼だったので、受けようとしたのだが...
「あー、でも止めといた方がいいかも知れんなぁ。」
おや、キャンセルですか?
「この依頼、多分この町の貴族の依頼だ。
依頼料と、条件、依頼主の名前から見てな。
王都よりかは威張っている貴族様は居ないんだが...
どうも、あーゆう人種は慣れなくてなぁ...
悪いことは言わん、止めといた方が良いかも知れんぞ。」
ほう、貴族ですか。
日本には居ない人種ですね。
...いや、言うなれば国会議員、ですかね。
ま、それは置いといて。
一度、見て置いた方が今後のために良いかも知れませんね。
個人的にも少々、気になりますし。
「いえ、僕はこの依頼を受けてみることにします。」
僕は、依頼書を剥ぎ取りクエストカウンターへと持っていった。
次回は、秋人君の授業パート!?(未定)




