第十二話 ギルド
僕はガルドの案内に連れられてギルドの奥の方に進んでいった。
「ホレ、ここがクエストカウンターだ。
ここで諸々の作業ができる。
基本的にギルドはここを通さないと仕事の発注もなんにもできねぇ」
カウンターは所謂ホテルの受付のようになっていて、ムサイおっさんが座っていた。
「なんだ、若いねぇちゃんがご所望か?
悪かったな、ムサイおっさんでよ。」
心を読まれた!?
まぁ僕は性別なんてどうでも良いんだけどね。
「よし、じゃ都合も良いし紹介するぞ。
このおっさんがこの町のギルドのギルド長だ。
何かと世話になるから、貸しは作っても借りは作らないほうが良いぞ。
まぁ、作っても意味が無くなると思うがな。
後の詳しい説明についてはおっさんから聞いてくれ。
じゃあな!」
ガルドはそそくさとどこかに消えていった。
「じゃあ、よろしくお願いします。」
取り敢えず、ギルド長に頭を下げる。
「で、お前さんにギルドについて説明すれば良いんだな?
今時ギルドを知らないヤツがいるとは……
あぁ、だりぃなぁ。」
いいからとっとと説明してくれませんかね?
「ま、いいか。
取り敢えず、あちこちにある掲示板からお好きな依頼書を剥ぎ取ってカウンターに持ってきて処理するだけ。」
「それで、その他は何か?」
「それだけだ。
知りたきゃ自分で、探すこったな。」
成る程、ガルドが逃げた理由がわかった気がする。
まず、こんな男を自分から積極的に相手にしたいと思う人は居ない。
説明は雑だし、多少の敬意も払わない。
それならばやることは少しは決まる。
この人に出来るだけ干渉せずに仕事を完遂することだ。
「そうですか、それでは失礼いたします。」
僕はその場を逃げる様に出ていった。
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「よう、どうだった?」
ギルドの外ではガルドが無駄に良い笑顔で問うてくる。
正直うざい。
「いえいえ、何事も有りませんでしたよ。
何も、問題ありません。」
本当は色々と思うところはあったが、それをさらけ出すわけにはいかない。
我慢、我慢。
「何だよ、大体初めての奴はムカついて武器を持ち出して闇討ちやら奇襲をかけようとするところなのに、つまんねぇの。」
ちょっと待て、短気すぎないか? そいつ。
確かに僕もちょっとムカついた所があったけどさ
「まぁ、そう言う奴等を倒しに倒した末に腕を見込まれてギルド長に成ったらしいんだけどな。」
ほんとにあったのか...
と言うか、そう言う情報は早く教えてくれよ...
結構、設定ガバガバです。




