第十一話 ご利用は計画的に
かなり遅くなってしまいました。
ここは、町の近くにある森林。
僕は理力の練習と実験の為にこっそりと夜半抜け出していた。
「よし、複雑な物質は生成出来ないにしても、単体と簡単な化合物位なら出来るようになったな。」
あたり一面に、魔物、魔獣の死体が転がっている。
以前よろしく
全身が緑色に変色しているものもあれば、
体表面がどろどろに溶けているものも有り、
全身に激しい火傷を負って死に至ったものも有った。
死因は様々。
ただ、確実なのは絶対に生きているものは居ないという事だ。
「ふぁあ、眠いなぁ」
そう言って、僕は町に戻った。
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翌日
「なぁ、聞いたか」
ここは冒険者が集う依頼所、通称ギルド
昨日と違って、どこか騒がしい。
そこでガルドさんが話しかけてきた。
「なーんか森のほうで魔物の殺戮が有ったらしいってよ。」
あぁ、完全僕の仕業です、スイマセン。
「そうですか、魔物が消えて喜ぶべきなのか、それとも畏れるべきなのか
悩むところでは有りますね。」
申し訳ない、と思っていながらも、僕は素知らぬ顔で答える。
おそらく、ギルドの騒がしさは魔物の死体について、だろう。
ならばここで「自分がやった」等と言ったら、目をつけられること間違いなしだ。
ここで自分の情報を明かすわけにはいかない。
「話を聞くに、どっかで覚えがあるような死に方なんだが...忘れちまったなぁ」
うん、ここで情報を明かすわけにはいかない。
ガルドがあほの子で助かった。
「じゃあ、ガルドさん。
このギルドの利用方法を説明してくれますか?」
「おうよ! 任してくれ!」
ガルドは元気に返事をして、ギルドの奥のほうに歩いていった。
チートによる安心安全生活の方は未だ余り進んでいません。
そして、最近学校が色々と忙しいのでもっと遅くなる可能性があります。
大変申し訳ない。




