表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

愛と幸せ

作者: 文月 夏

『こんこんこんこん』


包丁で食材を切る音を響かせながら、女性が今にも鼻歌を歌いだしそうな位幸せそうにキッチンで料理をしていた。

彼女の包丁を使う手は少々ぎこちなかったが、特に問題無く進んでいく。

そして料理が一段落しそれをお皿に盛りつけ、彼女が時計を確認すると時刻は19時30分。

彼女は時計を見て、そわそわし始める。


『プルルル』


突然、彼女の携帯電話がなり、彼女は慌ててリビングの机に置いてある携帯電話の元へ向かい、電話の相手を確認すると彼女はとても嬉しそうに電話に出た。

しかし、電話で話をするにつれ、彼女の表情は少しずつ曇っていき、電話が終わると先ほどまでとは違い、彼女はとてもしょんぼりし、そのままの様子でキッチンに戻った。


時計の針が22時を指す頃、入浴を済ませパジャマに着替えた彼女はリビングのソファーに座っていた。

彼女が座っているソファーの前にはテレビがあり、そこには人気の芸能人がたくさん出ている人気番組が映し出されていたが、彼女はただ退屈そうに画面の前に座っているだけだった。

それからしばらくテレビをぼんやり眺めていた彼女だったが首を動かし、時計を見た。

時計の針は23時を少し過ぎた辺りで、テレビからはエンディングの音楽がながれ番組の終了を知らせていた。


『カチャ』


玄関の方で小さく鍵の開く音が聞こえた。

彼女は先ほどの退屈そうな態度からは打って変わり、元気な子犬のように玄関に向かって飛び出して行った。

彼女が玄関に行くとそこには背の高いスーツ姿の男性が一人立っていた。


「お帰りなさい」


彼女は男性に向かい満面の笑顔で言った

男性は彼女を見ると少し驚いた様子をした後、ニコリと微笑み「ただいま」と言った。

その言葉を聞き嬉しそうに微笑む彼女の薬指には可愛らしい指輪が幸せそうに光っていた。


読んでくださりありがとうございます。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ