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大悪帝

むかし、むかし……の、お話でございます

 あるところに、人々に恐れられる王様がおりました。


 その国は他の国よりも大きくて、王様はふつうならみかどまたはすめらぎなどとよばれて尊敬されるのですが、この時のミカドは、兄弟やいとこをたくさん殺したため、たいへん悪いミカドという意味で、大悪帝だいあくのみかどと人々に言われるくらい恐れられていました。


 なぜミカドはたくさんの兄弟やいとこを殺したのでしょう?


 それは、兄弟やいとこたちがみんな帝になりたがり、争っていたからでした。

 だれが味方で敵なのか、いつも考え、疑いあい、そして殺し合っていたのです。

 もちろんミカドもその争いに巻き込まれていました。

 いつでも、どこでも、命を奪われるおそれがありました。


 だったら――殺されるよりは、殺してしまった方がいい。

 頭がよく、力も強かったミカドはそう考えて、自分以外の、帝になろうとする者達をみんな殺して、自分が帝になったのでした。


 ミカドは大悪帝という呼び名がすごく嫌いでした。


「だって仕方がないだろう。やらなければ、こちらがやられていたのだ」


 しかし、そんなことはほかの誰にも言えません。

 言ってしまえば、「心の弱い、臆病おくびょうなミカド」ということになり、また新たな帝になろうとする者が現れるかもしれないからです。

 もしそうなれば、また命の危険にさらされます。


 殺されるよりは、恐れられる方がいい。


 そう考えたミカドは人々が自分を恐れている限りは、大悪帝と呼ばれたり、他にどんな悪口わるぐち陰口かげぐちを言われても平気なふりをしました。


 ……でも、一つだけ。

 平気なふりですませられない、許せないないことがあったのです。

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