STORIES 015:ふたつの手
STORIES 016
毎日眺めるそれは、老いを最も感じさせる部位かもしれない。
皺が刻まれ、小さなシミが増えてゆき、張りや透明感がくすんでゆく。
そして、ため息。
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仕事柄、僕は野外に出ていることが多い。
趣味もそうだ。
実はインドア志向ではなく、外が好き。
顔や肩から先は、極端に日焼けしたりする。
まだらな身体。
黒い手の甲。
カッコよくない。
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幼い頃の火傷の痕。
どこかに引っ掛けた古傷。
弦を押さえていて硬化した指先。
格闘技で酷使、変形した拳頭。
すぐマメだらけになる手のひら。
不恰好な爪先。
ゴツゴツと節が目立つ指。
浮き出た血管や筋。
緊張すると手汗もかきやすい。
男らしいといえば男らしい手、なのかな?
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普段は気にしていないけれど、写真に写ったりすると嫌な部分が気になる時もある。
だから、手を差し出されたりすると、少し躊躇う時間ができてしまう。
気恥ずかしくて。
決して握手が嫌な訳ではないのに。
でも…他人の身体に触れるのは緊張するかも。
握手を求められること、実はかなり多い。
音楽で繋がった人たちとか、趣味を通じて仲良くなった人たちとか。
その場面はとても印象深くて…
その人の笑顔と差し出された手は、心に残りやすい。
だからこそ、自分の手も気になってしまう。
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あなたも自分の手が好きではないと言う。
整えられた指先。
しなやかで長い指。
鮮やかなネイルカラー。
僕はとても好きだけどな。
たとえ、生きてきた証が少しずつ刻み込まれていたとしても、それはその人だけの個性と魅力。
恥ずべきところは何もない。
それは、とても素敵なあなたそのもの。




