表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/13

歓迎会2

 四月一日の近くにいた先生たちが料理の列に並びだした。

 なるほど親睦会とは教師のことも含めているのか。そのことに気づいたBクラスの女子が早速先生を呼ぶ


「伊月せんせーい。一緒に食べよ~」

「いいよー」


 そういって料理を手にしてその女子のもとに向かっていく。すごいな、今日で会ったばかりなのにもう仲良しである。

 ほかの先生たちも呼ばれてその場所に行ったり自分から声をかけ輪に入って行っていた。すくなくとも俺はできることではない。

そんな感じで見ているといつの間にか一人近くに来ていたらしい


「隣に座ってもいいかな。」

「ええ、どうぞ。」


 そういって座ってきたのはお堅いイメージを持たせている至里先生だ。俺も周りを見るのをやめて一度座りなおすとしよう。至里先生のトレーにはカレーライスがのっていた

 周りにほかに人はおらず、俺と話をするために来たのだとすぐにわかる。話すことがないのならば隣には座らないからな。

 四月一日の話では俺の過去を知っているはずがない先生のはずだが・・いや、待て。あれはあくまで四月一日が知っている範囲の話だった。理事長や校長が他の人に話していて四月一日が知らないということもある。そう考えたら至里先生だけじゃない、ほかの先生も知っている可能性もあるか。


「君は一人が好きなのかね?」


 うん?思っていた質問じゃないな

 様子見か、どちらにしろ今は普通に話すべきだろう


「そうですね、それに今日は初日、これが一週間も続くと変ですが一日や二日は一人でも仕方がないのではないのでしょうか。見知った顔はいませんから同じ中学の人もいませんしね。」

「ああ、それもそうか。失礼した。親睦会として自クラスだけでなく他クラスの生徒とも仲良くさせることが目的ではあるがさすがに無理やりほかの生徒とも仲良くしろとは言わんよ。

 そうだね。初めてであったのに全員がコミュニケーション力が高いわけではないものな。無理に今日皆と知り合う必要はないな。ははは。教師の私が言うべきことではないだろうけどね。」


「お気遣いありがとうございます。卒業までにはそれなりの生徒と会話していますよ。それにしてもすごいですね。中学校や小学校ではこんなことはしませんよ。いえ、ほかの高校でもしていないのでは?」

「その反応は普通だろうね。小、中も管理下だがこういったことをするのは高校からにしているそうだ。

 それに仮にやったところで生徒たちはまだ幼い。6歳児にみんなと仲良くするためと親睦会の説明をして理解できる子は少数だろう。中学に至ってはそのまま上がる場合のほうが多いからね。小学生のうちに仲良くなっているんだ。中学に上がったからって周りが変わるわけではないからあまり効果は見られないよ。

 となればバラバラになる高校の時が一番だろう。新しい人との出会いにはよきものだと思う。他の高校に関してだけどやっていないね。3年間あるんだから自然と仲良くなるというのが大半の理由だね。初日から皆が仲良く繋がることができると私も思っていないがね。それは校長も理事長も同じだろう。けどそれでも仲良くなるまでの期間が短くなるならやる価値はあると思っている。知ってか知らずか真似をする高校も何校かあると聞いている。

 きっかけがないと人と人は繋がらないよ」

「なるほど」


 カレーをスプーンで食べ始めた至里先生に一言返し俺も残りに箸をつけることにした。まだ食べ始めたとこなので全然減っていない。野菜が多すぎて刺身が見えない


「ところで君は野菜が好きなのかね?」

「いえ、別に。人気の無さそうなものを取っていたら野菜尽くしになっていただけです。」

「・・・バイキングでそういった取り方をする子も珍しいね。普通は好きなものだけ取りそうじゃないかね。ほら、あそこの子、から揚げしか皿にのっていないぞ。いや、あれはあれで身体に悪いが」


 左後ろを見ながら言っていたので俺も視線を送る。大柄な男子学生の前にはこれでもかとから揚げだけが積まれており、本人はご飯を山盛りにいれた丼を片手に幸せそうに食べている。4人用のテーブルには一人しかいないのでから揚げおき放題のようでまだまだ置いてある。それどころかご飯が入った丼も用意している。よく食べれるな


「今日ぐらいはいいんじゃないんですか、ちなみに僕があれを食べたら胸やけで吐く自信があります。

・・至里先生はカレーですか」

「まだ若いのに胸やけの心配かね。・・・子どもっぽいかもしれんが私はカレーが好きなのでな。」


 そういうとさっさと食べて皿を空にする。


「ほかの生徒のとこにも顔を出すとしよう。学校生活を満喫したまえ」

「ありがとうございます。」


 俺の言葉に満足したのか立ち上がって去っていった

 それから2分くらい無言で食べ勧め刺身が表に出てくる。やっと刺身定食っぽくなってきたので何か汁物を取ってくるとしよう


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ