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毒と浄は輝玉に宿る  作者: 狐池
旅の始まり
64/110

064 嵐に抗う者達

精霊だけ2連続でセリフがいえるっていう特権

誰かに揺さぶられる感覚で目が覚める。

おや?いつの間に気絶していたんだ?

攻撃食らったときに一度気絶して、その後にもう一度意識が覚醒して最終的にまた意識を失っていたという事か?我ながら忙しいな。

「大丈夫ですか?助けに来ました」

目は、開く。

目を開けると見知らぬ人の顔があった。体は上半身は自由に動くものの、下半身は重い物で埋まっているのか動かない。

自分の状態を確認すべく自分の体を見る。

上半身は特にどうもなっていないが、下半身はがれきに埋まっていた。どうりで動かせないわけだ。

「あなたで最後です。これで全員が救出できました」

「ありがとうございます、あと片腕が使えないので瓦礫をどかすのも手伝ってもらえると」

「構わないですよ」

俺を救助してくれた人の手伝いもあって俺は無事に瓦礫から解放された。

あの攻撃によってエインの町はすでに4分の1程度が崩壊している。

元々は城壁部分ぐらいしか壊れていなかったのでかなりの破壊力だと分かる。にしても

「人が多いですね」

「はい、先ほどは3パーティで戦っていたそうですが、今は8パーティ加わった11パーティの冒険者がこの場に集結しています。もし時間がたてばさらに増えるでしょう」

「凄いですね、なんでそんなに?」

「メロさんが雇ったんです、もともと護衛だった他の5パーティに加えてエインに残っていた3パーティ、合わせて49人の冒険者による精霊攻略だ」

「おおー、所でメロさんっていうのは誰ですか?」

「ん?此処で演奏会を開く予定だった音楽家の名乗っている名前だよ」

「そんな名前だったんだ」

「本名ではないと思いますけど」

「そうなんですね」

「さあ、君もパーティのところに戻った方が良い。その年齢で戦っているのは凄いと思いますよ」

…見た目と精神年齢一致してないのも意外と簡単に褒められていいかも?


パーティに合流した。

割と後ろの方で休んでいた。

「休んでるんですね」

「魔力と下の消耗が激しい、一度引いている」

「じゃあ誰が戦っているんですか?」

「新しく来たパーティだ」

「彼ら今までは何やってたんですか?」

「住民の避難誘導だな。それを元依頼主が連れて行った」

「それ避難大丈夫なんですか?」

「まあ、住民だけでもある程度は大丈夫だろうし、領主が誘導に参加したからな」

「でもあの人今までそんなことしてこなかったんでしょう?」

「ああそうだな」

「だとしたらできないんじゃないですか?意思が芽生えたとしても能力がないのは変わらないですし」

「確かにそうだな、だがこちらが精霊を倒すことで避難の必要性そのものをなくすことが出来る、その方が良いだろ?」

「ああ!確かにその方が物事が円満に解決しますね」

ガラ

瓦礫をどかし、ドアを開ける音。

音の方を見てみるとエステルさんが宿から出てきていた。

寝てた?避難もしていなかったのか?

「エステル!どうして?」

「気付かなくて」

「そんなことあるんだ…」

「それより精霊との戦いに復帰するべきっす」

「精霊?」

「そう、精霊が嵐を連れてやってきた」

「道理で風が激しいと思った」

「避難した方が良い」

「戦ってるの?相手は強い?」

「…そこまで強くないよ、大丈夫。勝てるよ」

「でも、人がたくさん戦ってるし、町が崩れてるよ!」

「そうだけど…」

「だが、戦う必要はない」

「何でですか」

「戦力は足りている」

「…そう、ですか」

「ああ、だから避難しておいてくれ」

「分かり、ました」

エステルさんは歩いて行った。去り際にカイさんが駆け寄って何かを話しかけていって、それからは少しだけ足取りも軽くなっていた。

カイさんは人を元気づけるのがうまいのか?



魔力が枯渇しかけてるローシェさんやカイさんや俺は魔力を回復できる魔力瓶を何本か飲んで魔力を補充し、再び精霊との戦いに向かう。

底では精霊相手に一歩的に構成を維持している冒険者の姿があった。

流石30人以上の冒険者を連れてきていただけあるな。

ただ、精霊に対して必ずしも効いているというわけではなく。

精霊は両手から発生させた暴風で弾いたり相殺したりして魔術や遠距離攻撃を防いでいた。しかしそれのおかげで持久戦はかなりこちらの優位に傾いただろう。あの防御も風を使っている以上魔力を消費する、だったら魔力が尽きるのも時間の問題だ。

このまま押し切られるような相手でもないだろうがこのまま行けるのならば勝てる。もともと城壁だったであろう高い瓦礫の山の隙間からその先に出て、町の外を見る。

「ずいぶんと殺風景になったなぁ」

「その分魔力を消耗したという事だ。勝利が見えてきている。このまま押し切るぞ」

「了解です」

「じゃあ私も魔術攻撃の手伝いをしようかな~」

「私にできることは無いか…」

マリアナさんは防御が基本になってるからね、確かに相手が攻撃してこない以上マリアナさんにできることはほとんどないと思う。

でも攻撃してこないからこそ分かったことがある。

それは相手は両手でしか暴風を操れないという事だ。それぞれの手で同時に一つだけの術式を使用できる。のだと思う。

そしてもう一つはこの人数での攻撃ならば精霊にとって防がなければならない脅威になり得るという事だ。

よしじゃあ俺も攻撃に参加するか。

右手で『毒蛇』

左手で威力が下がることを承知で『毒針』を撃つ。

攻撃は多くが弾かれるが、たまに誰かの魔術がすり抜けてあたったりもする。そうして少しずつ嵐の精霊の体力も削っている。冒険者の造園が来てからは順調だ。あとは捨て身で攻勢に転じられることと新しい行動にだけ気を付けていればきっと勝てる。一時はどうなることかと思ったがどうにかして勝てそうで安心している。引き続き油断はしないが、



「時間が来たか」

「あいつが出てきてしまう恐れもあるが、その時はその時か」

「我は今勝利が欲しい」

「ならば、使うしかあるまい」



嵐の精霊が手を体の近くに引き寄せてから再び大きく開く。

その瞬間に強風が吹きつけ、行動が一瞬止まる。そして魔術が止んだ。

あ、相手が攻撃してくる。

精霊が祈るように両手を組んだ。

顔に浮かぶ幾何学模様が強く光り、纏う衣のような光もますます強烈になる。なんだ?何が起こる?


大地が揺れた。

まるで自身のように長く長く継続的に大地が揺れる。激しい揺れは次第に立っていることすら厳しくさせる。

そして、()()()飛んだ。

俺の頭よりも巨大な瓦礫が平気で飛んだ。

大地から渦を巻くように風が吹き、その風によって大地にひびが入る。

体が若干浮遊する。やべ、飛ばされる。ひびを掴んで飛ばないようにしてみるが、風の強さに抗いきれない。

嵐の中に竜巻とか反則だろ!これがほんとに竜巻なのかは分からないが実質的に竜巻のような暴風が吹いている。

「『泥の重り(マッドウェイト)』」

ローシェさんが足の周りに大量の泥を纏い、飛ばないようにしている。

片手だけなのもあって指がもう離れそうだ。

あ、やべ、指が…離れる。飛ぶ!

離れる寸前の右手、正直飛ばされたとして落下ししたら絶対死ぬぞ!

!?

使い物にならない左手を誰かに掴まれる感覚。

そして思い切り引っ張られる。

マリアナさんが風に飛ばされないように足を踏ん張っている。俺を持つ事で重さが増えたが、それでも風に飛ばされそうだ。

リーダーとかの大人でも飛ばされそうになってるんだ。それも仕方ない。

でも周りを見たら【嵐の花】が毎秒数個の勢いでなくなっている。

相当の魔力を消費するようだ。

でもそれでもなくなるまでにはきっと飛ばされる。どうにかして飛ばされないようにしたいけど…

瓦礫を掴むか、そうして重りを追加する。

と思ったけどそもそも周りにある瓦礫全部飛んでるじゃん、もう瓦礫がないぞ…

「マリアナさん、踏ん張れそう?」

「う…ん…!」

凄い苦しそうな声だ。

おや、俺の体がさらに引っ張られて…

「や」

うげぇ

体が地面に打ち付けられた。俺の体を引き留めるのが結構大変だったらしい。マリアナさんも俺の体を押さえつけるようにしてしゃがむ。

風に当たらないようにしているようだ。

「今は大丈夫ですか」

「大丈夫、もう楽」

「ありがとうございます」

「構わない」

「花が尽きたか」

精霊様が喋った。風がだんだんと収まっていく。

やった!危機が去った。

「お前たちは、これで終わったと安堵しているだろうが」

「残念ながら2段攻撃だ」

「は?」

「頭!」

え?

「『黒曜の堅牢』」

上空に黒い盾が出現する。マリアナさんがそれを構える。マリアナさんの構える盾に何度も衝撃走る。

硬い物と硬い物がぶつかる音が響く。横を見ると瓦礫が大量に空から落ちてきて地面に衝突して砕けている。

恐ろしいな。

竜巻で天空に打ち上げて落とす攻撃とその竜巻で打ち上げた瓦礫を落として雨を降らせる攻撃。その二段構えで殺す気か!

実際俺もマリアナさんがいなければ対応できなかっただろう。

リーダーたちも何とかなってる、他の冒険者も縦約がいるパーティとかは比較的無傷だが、パーティによっては腕がつぶれたりしている所もある。

相手の奥の手は失敗したといっていいだろう。

自棄になったのか何か知らないが花を使い切ったのはだいぶ愚行だったんじゃないか?


「すべてが整った」

何を言ってるんだ?

「『花園の契約』」

精霊を中心に青緑色の波が広がっていく。

いや、そう見えているだけだ。あれは…花弁だ。

花が散った【嵐の花】の茎の上を青緑の花びらが通過し、通過したとこに

()()咲いていった。

辺り一面に花が咲き乱れ、嵐は再び勢いを取り戻す。

嵐と精霊は、今再び最盛期を迎えていた。



名前・種・Lv

フェリックス・人・72

攻113/50 防228+45 魔167 精192+25 俊121+2 器121-10

HP281 MP276

スキル 鑑定 解析 毒魔術 浄魔術 毒耐性 発光石 浄風破裂 調理 解体 騎乗 調合 装備装着 十頭蛇 病原十蛇 魔力剣

装備 黒覆布 聖銀長籠手 国亜竜鞘+鱗鉄短剣

耐40 80 40(35) 重+17

装備スキル 開放 閉鎖 武装


白閃も緑燭も赤赫も青煌も黒輝もクールタイムがあるけど黒曜は連発できる。

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