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毒と浄は輝玉に宿る  作者: 狐池
旅の始まり
58/110

058 北上記四日目夜

まだまだいける、2話目です

さあ戦闘だ!

俺一人だったらきつかったかもしれないが、今日は共闘者がいる。

相変わらず後方からの襲撃が行われているが、昨日ほどの猛攻はない。

昨日がピークだったのかもしれない。

だとしたら幸いだ。今日の襲撃者は鳥だ。でもなんでカモメみたいなのが飛んでるんだろう?此処ってかなり内陸なんだけど…

「ちっ、俺達の前衛組は届かなそうだ」

「マリアナさん、引き寄せられます?」

「無理だと思う、引き寄せる力は結構弱いから飛ぶ鳥は落とせない」

「そっか」

「じゃあ僕たちの出番かな?」

「おまけも戦います」

「おまけ…」

「こちらから行くよ、一斉放火!」

ほんとに火を噴きやがった。森の中から細い火の柱が立ち上っている。

攻撃の成果は何羽かの焼き鳥だった。回避した奴がいたので全滅とはいかなかった。じゃあ、少し追撃をしようかな。

「『十頭蛇』」

雑に蛇を飛ばすことで同時に10本飛ばすことを実現する。

狙いは大雑把だけど何発かは命中し、落とすことに成功する。

「マリアナさん!」

「分かった」

そして、残りも行動範囲が狭まることで、ボウアンドロッド…長いから弓杖でいいや。弓杖の攻撃命中率が高くなり、結果的に討伐に貢献できる。

というのが理論上なんだけど…

まあ実際上手くいってるっぽいから今回のところは問題ないね。

「俺たちが出るまでも無かったな」

「戦力温存、次何か来たときは効率よくお願いします」

「ああ、もちろんだ」

あのカモメたち、弱かったな。

しかも何と魔獣っぽいぞ、もしかしたらもう魔物は出てこないのか?それはともかく、カモメの死体のいくつかを回収して解体する。残りのたくさんはほかの2パーティに譲ろう。

本隊は待ってくれない。解体もほどほどにして馬車に乗り込み、カイさんの操縦のもと、進んでいく。

それとエステルさんがいるから解体はしない方が良いんだったっけな?


再びの戦闘が勃発したのはしばらく進んだ後だった。

相手は昨日のネコ科を巨大化した奴が一体。それのみだった。

発見されるや否やエフィシェントが突っ込んでいって、三人の前衛と二人の後衛の集中攻撃で倒してしまった。速い…



敵に遭遇した。昨日の魔獣の上位種に当たる魔獣だ。

名前は確か…

ティーグルキャット・ヴェル

だったと思う。

そこまで強い敵ではないはずなので、俺達で一瞬で片をつける。

「陣形、対中型魔獣。さっさと終わらせるぞ」

「「了解、隊長!」」

一人が盾となり、残り二人がそれぞれ双剣と片手剣で背後から接近する。

残り二人の魔術師が攻撃をする。

この攻撃も盾役が巻き込まれる可能性もあるわけだが、何度も戦い使ってきた連携だ。当てないやり方も、巻き込まれない立ち回りも完璧だ。

「こちら、完了」

盾のトムが相手を引き付ける立ち位置に立った。

「こっちもーでーきたー」

双剣のエリクも準備を完了したようだ。

「ソフィ、フレヤ、行けるか?」

「こっち、行けるよ!」

「こちらもです」

全員の準備が完了した。

もうこの先は一瞬だ。

全力で高速で終わらせに行く。

「に、エリックーそっちもー、行けるー?」

「ああ、挟むぞ。」

走り、障害物を生かして後ろに回り込み、

「やーやーやー」

「はあっ!」

二人による攻撃で弱らせる。

「撃つよー」

「撃ちます」

「エリク、引くぞ」

「分かってるってば―」

に方向に分かれて退避する。トムはソフィとフレヤの反対側に回り込み、

被害をティーグルキャットに集める。

魔術による光や煙が収まった時にティーグルキャットは倒れていた。

「解体して先に進むぞ」

「りょーかーい」



エフィシェントが秒殺したあの巨大ネコ科が四日目最後の敵だった。

その後は魔獣も魔物も出現せずに四日目の目的地まで到着した。

にしてもこの旅ってなんでこんなにもスローペースで進むんだろう?

まあ依頼主の都合だろう。気にしなくていいか。今度は遅れないように夕食を作る。



「エフィシェントを見て思ったことがある」

「ん?」

「俺達も陣形を決めてみないか?」

「というと?」

「そのままだ、俺達もエフィシェントのようにいくつかの陣形を決めて想定内の状況に素早く対処できるようにしておきたい」

「確かに、「想定内」を増やすのは重要だね」

「だから、思いつく限りの状況挙げてそれに対応する陣形を作り、忘れないように書き留め、カイやフェリックス、マリアナに共有しよう。」

「そうだね、じゃあ一つ目」

「小型魔獣、もしくはその群れの襲撃だ。これは主にローシェに頼ることになるだろうからローシェを補助するという流れで考えていこう」

「だとするとマリアナちゃんとリーダーの前衛組に盾を任せることになると思うよ~」

「ああ、そのためのスキルの使い方も慣れておこう」

「じゃあ次、二つ目」

「中型から大型魔獣を想定しよう」

「そうなるとどういう陣形が良いんだろう?」

「そうだな…魔獣によってどういう種類かにもよるだろうな」

「確かに、じゃあ誰を主力にするかで場合分けしてみる?」

「それはいいかもしれないな、じゃあ俺を主力とした戦い方から考えるか」

「でもリーダーって割と欠点の無いタイプの戦い方だから補助とか難しいと思うけどな~」

「そうなると俺は常に補助の役割だった方が良いのか?」

「うん、それが良いと思う。あと止めとか最後の一押しとしてもいいだろうし」

「じゃあ次はローシェだが…」

「それはさっきのでよさそうだね」

「そうだな」

「じゃあカイ」

「ローシェは後衛だからカイの護衛に徹してカイが攻撃し続けられるようにするのが良いかもな」

「それでリーダーたちは前線の維持?」

「ああ、カイに最も有利な距離を作り、保つ」

「マリアナちゃんの場合は?」

「マリアナは大剣使いという事もあって一撃一撃の間に隙がある。その隙間を俺が埋める」

「それは名案だね~、でも他の人たちは?」

「マリアナの間合いの外からの攻撃を防ぐために使うのが良いと思う」

「じゃあフェリックス君」

「フェリックスはその攻撃のほとんど…いや、全てを毒に依存している。だから毒が通じる相手という前提で話すが」

「ふむふむ」

「確実に毒を当てられるように俺が動きを止めるように動こう」

「じゃあ私たちはどうすれば?」

「そうだな…時間稼ぎが良いかもしれない」

「毒が効果を出すまでの、って事?」

「ああ」

「よし、それでいこう」

「決まったな」



よし、料理が出来た。今日も無事終われそうだ。

「マリアナさん、皆を呼んできて」

「自分で行くのは?」

「疲れた」

「そう」

「お願いします」

「分かった」

マリアナさんが皆を呼びに行ってからしばらくが経過し、無事皆が戻ってきた。

「さあ、食べよう」

「おお、だいぶ美味くなってきたっすね」

「昨日とそんなに違いが?」

「え、この料理久しぶりじゃないすか?確か最初に作ってたと記憶しているんすけど」

「そうだったかもしれない、でも全然覚えてないです」

「そうっすか」

あれだ、昔経験した親から自分の昔のことを聞くみたいな。

自分は覚えてないけど親は覚えてるというやつ。

エステルさんも交えてビルトで夕食を楽しみ、話を楽しんだ。

そして就寝前の最後の作業を行った後眠ろうとして…


カイさんが立ち上がった。

「!寝ない方が良いかもっす」

「どうしてですか?」

「魔獣の群れが来てるっす」

「え?」

「魔物もわずかに…南からっす」

直後、周囲から叫び声や鐘の音が聞こえてきた。

周囲のパーティも逃げ始めた様だ。

カイさんによると魔獣の数はかなり多く、迎え撃つのは無謀そうだという事だ。全員で急いで馬車に乗り込み、馬車を走らせる。

睡眠は交代で行うことになりそうだ。

でも、俺やリーダーたちはそれでいいとして、カイさんはどうすればいいだろうか?馬車を操縦できるのは俺かカイさんなので俺が後退するべきなのだろうが、俺は片手で、馬車を操縦できない。今回の突発的襲撃はカイさんに負担が多くかかる。


「ローシェ、後ろを見てみろ」

「ん?」

しばらく見つめて、ローシェさんは何かに気付いたようだ。

「…逃げてる?」

「え?」

「本来敵対していそうな魔獣たちが争わずに走ってる。一目散に、何かから逃げるように」

「魔獣の大群がそうまでして逃げる物?」

「南からきてたんですよね、カイさん」

「そうっす」

「南に、いや南からそんなに恐ろしい物が来ている?」

なんだ?



名前・種・Lv

フェリックス・人・70

攻110/50 防222+45 魔163 精186+25 俊118+2 器118-10

HP273 MP269

スキル 鑑定 解析 毒魔術 浄魔術 毒耐性 発光石 浄風破裂 調理 解体 騎乗 調合

装備装着 十頭蛇 病原十蛇 魔力剣

装備 黒覆布 聖銀長籠手 国亜竜鞘+鱗鉄短剣

耐40 80 40(35) 重+17

装備スキル 開放 閉鎖 武装


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