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毒と浄は輝玉に宿る  作者: 狐池
旅の始まり
3/110

003 馬車~現地最寄り都市

設定説明が多めです。

図書館に訪れた。

この町のギルドは本棟と別棟に分かれており、

別棟には様々な施設がある。

その一つが二階の図書館だ。

因みに一階は受付だ。


俺が探すのはサーター山についての本だ。

探してみるとすぐに見つかった。2,3冊あったのでそれらを読む。

まず地図だ、ここからは数時間程度馬車に乗って最寄りの都市に向かうのがいいらしい、そこで一泊して次の日から探索するのが良いみたいだ。

理由としてはそうすると、昼食を食べて馬車に乗り、向こうについて

晩飯を食べて、寝る、という事が出来るからだ。

そして、今はもうすぐ昼食の時間くらいだ。

…やばい!

どうやら本は借りて別のギルドで預かり返してもらうという事が出来るようなので、隙間時間に読んでいくことにしよう。ほかにもいくつかの面白そうな本を借りた。

探索に必要なものを買わねば!


ギルドで依頼を受ける際に説明は受けている。

霧の源の採取には捕霧瓶というものが必要らしい。

他は特別なものは必要ない!

市場へ急げ!


まずは捕霧瓶の安めの奴を銅貨5枚で買う。もっと高い物は何度も使えるが、この一番安いのは使い捨ての様だ。残りの15枚の内一番安く、かつギルド直営の馬車の運賃が銅貨5枚だったと思うので残りの10枚でいで食料の安い干し肉を6日分ほど買う。

これできれいさっぱり一文無し!

後は現地補充かな


買い物も終わったし馬車へ急げ!

馬車乗り場にたどり着き、ギルドが使っている場所に急ぐ。

行先を伝えて、サーター山の方面に向かう馬車に乗らせてもらうための料金を払う。

馬車に案内され、乗り込む。今回は何人かで乗り込むため安くなっている。


馬車に揺られて俺は本を読む、この先は『毒魔術』について分かったことやサーター山の事についての説明になっている。


まず毒魔術を獲得した際に同時に獲得した毒耐性についてだ。

獲得方法はこれだけじゃないようだが、毒魔術を獲得すると確実に一緒に獲得できる。

そして、耐性の強さは、その人の扱う毒の強さと同じになる。俺の毒はかなり強いらしい(お父さんが腐食の強さで判断)、

だからたいていの毒草は食べても大丈夫だそうだ、だから向こうで食料に困ることはないと考えていいだろう。さすがに無理かな?


次に、サーター山についてだが、サーター山で発生する霧は特殊で霧の源

が源泉となって湧き出ている様だ。

しかもその霧は方向感覚を狂わせる働きがある、加えてスサ雉も霧の源の方へ向くらしいので一定の方向に進むのはかなり困難だそうだ。

因みにスサ雉の形状は腕時計くらいの透明な円盤に針金が入っており、

その円盤は銅色の雉の形状したものの中にはまっている。

胴体に当たる雉の部分は上と下に分かれていて、上は回るようになっている。

なのでその雉の首がいつも南をさすのだ。

針金は首と尾を繋ぐ背骨の様に入っている。


サーター山には二つの頂がある。片方は低く小さい、もう一方は高く大きい、高い方の頂には巨木が立ち、その根元にフタタカダケが多く自生する。そしてサーター山に霧が出るとミストーディアが出現する。

つまり今回霧が出なかった場合依頼を二つ達成できなくなってしまうわけだが、夏のサーター山には3日に一度ほどの割合で霧が出るので、その心配はないだろう。

なぜなら今は夏だから!よほど俺の運が悪くなければ大丈夫だろ、

…フラグじゃないよ。


そして問題は低い方の頂だ、そこには、Aランククラス魔獣?魔鳥?三面鳥が棲む。そいつは低い方の頂を縄張りとしており、決して縄張りから出ない。

そいつがいまだに討伐されないのには理由がある、それは、そいつが凶暴すぎるため安全に倒すにはAランク冒険者を数人集めて討伐隊を組むか、Sランク冒険者を呼ぶかしなければならないからだ。

他にも理由はある、例えばさっきも話したように縄張りから決して出ないうえに、見つからない限り襲ってくることはない、つまり強く凶暴であるためAランク魔獣に分類されているがこの地において危険度は高くないという事だ。他にそいつの素材はあまり使えないため、ギルドが討伐依頼を出しても成果とAランク冒険者たちに払う報酬を比べた際に損害が上回る。その上Aランク冒険者たちも暇ではないため集まってもらうこともなかなかできない、それが三面鳥が討伐されない主な理由だ。


さて、まだまだ時間が余ってしまったので別に面白そうだなと感じた本を読もうかな。

その名も!『杖、魔法、媒介 ~魔力の起源と魔法の進歩~』

だ。



本書で語ることは大きく分けて4つだ、

一つ 魔力について

二つ 魔術と呪術

三つ 媒介について

四つ 杖の進化


やはり杖や魔術を語るには魔力について話さないといけないだろう、本書を読むことで魔術や魔力について少しでも理解が深められれば幸いだ。

早速本題に入ろう、そもそも魔力は魔腺で生成するがその際には空気中に含まれる『魔粒子』というものを使用する。

この魔粒子は『魔子』や『魔粒』とも呼ぶ。

魔獣などはこの魔粒子から生成する魔力を生きるエネルギーにしているため、通常の食事からも魔粒子や魔力を摂取している。

魔力をどれだけ作れるかにおいて最も大切なのはもちろん魔腺の効率だが、大気中の含有魔粒子量も大きくかかわってくる。

魔粒子や魔力は世界規模で循環しているため、不足することは考えなくてもいいかもしれない。

魔粒子は地下で魔力となって循環し、火山などのいくつかの構造物から地上に噴出され、地上に手拡散して魔粒子になる。

例えば、魔獣に焦点を当ててみると、魔獣は魔粒子を大量に吸収し魔力に変換し、それを生きる過程で発散もしくは貯蓄していく。空気中に放り出された魔力は不安定であるため魔粒子に分解される。

(魔術が跡形もなく消えるのはそのせいだ)

魔獣が死んだらその肉は腐り、体内の魔力は分解されたり他の魔獣に摂取されたりすることでまた世界に還元される。


魔力についての大まかな概要は伝えられただろうか。

では、次の項に移ろう。


この項で魔術と呪術について語るにあたり、呪術の概要について話しておかなくてはならない、呪術は魔術と異なり、呪力というものを術に用いる。

さらには、魔術は詠唱だけで充分であるのに対して、呪術は特殊な印を詠唱に合わせて結んでいき、発動に至らせなくてはならないほか、適正がないと効果は大きく落ちる。

しかし、昔は呪術のほうがよく好まれた、その理由については後述する。


呪術の構造について話していこう、呪術に用いる呪力は魔力と同じように呪子から生成する、しかし呪子に関しては未だ分からないことも多くそんなものは存在しないと言い張る学者もいるためここでは最有力説を離していこうと思う。

その説によると、呪子は魔粒子のもう一つの姿であり、呪術では体内に魔粒子を取り込む際に呪子に変化させるために最初はすべて同じ印や詠唱から始めるというのだ。

確かに呪術ではすべての術が最初に同じ印と詠唱から始まる。

この説に対する反対意見として、一部の者はその部分を省くことができるため関係ないのではないかというものがあるが、それに対してはそういう者は魔腺が呪力を生成することに特化した構造になっており、それゆえに省けるのではないか。という反論がなされており、国家を傾けようとした呪術師を解剖して得られた結果では実際に魔腺に変化が表れ始めていたため、その通りである可能性は大きい。


呪子について、そして呪術についての事を解説したが設したが分かってもらえただろうか、「呪子がなぜ空気中に存在しないか」などこの分野は未解明の事も多く残されているが、それもこれから解明されていくだろう。

では次の項へと進もう。


では、媒介についてだが、媒介とは、今はもう使われていない杖の前身の事だ。媒介が発明される前、魔術は、上半身の腕付近に魔腺を持つ限られた人のみが使える物だった。というのも、人である以上手が一番道具を器用に扱うことができる、そして人は意図的に魔力の流れを操作して、下半身で魔力を生成して手で魔術を使用するということができないからだ。

万人が魔術を使えるようになるには二つの発明と幾つもの発見が必要だった。その発明の一つが媒介だ。媒介の開発は魔獣の脳の中にある魔玉と呼ばれる器官の発見から始まる。

魔玉について説明するためには魔獣についても話さないといけない。

魔獣は魔力を生活で使用するエネルギーにしている、その魔獣は多くの魔術を使うがその仕組みは、魔法の使用時にその魔術の魔法陣

を魔玉に焼き付けて、そこに魔力を流し込むことで成立している。

その時魔玉は魔腺から魔力を要請していたのだ!

だから、魔玉を人の体に組み込めば誰でも魔術を使えるのではないかというのが魔玉の初期構想だ。

しかし実際は体内に侵入した魔玉に対して拒絶反応が出て死亡したり、手術が失敗したりしたため、そこを乗り越えた一部の人しか使えるようにはならなかった。彼等は魔獣の一部を取り込むことで、魔法と獣の勘を手に入れた、しかし得た物より大きなものを失った。

それは社会的地位だ。

彼等は忌み嫌われた。

人々は彼等を軽蔑を込めて魔法使いや魔女と呼んだ。


ここまでで、呪術の方が魔術より使われた訳が分かっただろうか。

呪術に使う印が呪力を手に集めてくれるからだ。

しかし呪術は儀式のような印を必要とするが、魔術は手軽にできる。

よって人々は万人に使える魔術道具を欲した。

魔玉はその望みを一部しか叶えられなかったなえられなかった!

しかし、これから紹介するものによってその問題は解決していく、その名は「杖」


杖はほんの少しの絶望と、それより莫大な希望を背負って現れる、過去にいた魔術師の一人が発案したことから杖の歴史は始まる。

彼の言葉を紹介しよう

「え、魔法と言ったら杖だろなんで杖がないの?おかしくない?」

当時の人々は彼を笑いものにした。彼は変人と呼ばれた。

杖を作るにあたっての一番の課題は媒介が体内にないと働いてくれないことだった。それを解決した二つの発見があった。

一つ目は、魔樹や魔草の発見だ。それは魔力を通しやすかったため用いられ、今も使われている。

意思の無い樹は魔粒子や魔力を周囲から吸収することで魔力を供給していた。

もう一つが魔獣の脳に寄生する寄生生物の発見だ。その生物は魔玉に寄生し、体に根を張って支配する、その近縁種まですべてがそういう性質を持っていた。そして寄生する魔玉を用意し、樹に根を張らせることで

人が生成した魔力を使って魔術を放つ「生物」が完成した。その「生物」には意思がなく、杖と呼ばれた。

人が魔術の詠唱をすると、魔玉がそれに反応して魔方陣を刻み

魔力を徴収して魔術を放つ、その杖は時に暴発し、意思を持ってしまうことがあった、そうなると持ち主の体に寄生し、死に至らせることとなった。寄生生物なのに宿主を死に至らすのは、常時に体内に流れる魔力量が少なく、摂取しすぎるため生命維持が困難になるためだという。

その問題は脳を取り除くことで死した素材とすることで解決した。

さらにさまざまな問題を少しずつクリアしていき、杖はより便利になっていった。


というのが、抜粋したり要約したりした結果だ。

長いな。でも面白かったし勉強になった。


俺が読み終わったとほぼ同時に隣の人が声を上げ、それにつられて向かいに座っていた人も立ち上がり窓をのぞいた。


そこに現れたのは、2重の防壁に守られた要塞のような見た目をしたこの国の最北の都市、北方との交易拠点であり、西にそびえるサーター山から降りてくる魔物に対する防衛拠点でもある、その名は、トラド。

この都市は、内側の壁の中に市街地や商業地区、宿などがあり、通常壁の外に作る畑などが外側の壁の中にあり、そこで比較的安全な野宿ができる場所もある。そこは無料で、俺もそこを使わせてもらう。なんだろう、ホームレスに居場所与えて街に秩序を作るみたいな。

因みに俺は文無し且つ寝袋すら持ってないため野宿よりひどい…


向こうの世界では見られないこの世界ならではの都市のつくりを目に収め、堪能した後、馬車がトラドに到着した。もうそろそろ夜になりそうなので、急ぎ足でギルドに本を返しに行くこの都市のギルドは別棟がないようでわかりやすくていいね。

ギルドに着き、特に何のトラブルも無く本を返せた。

(本返すだけでトラブルに遭ってたまるか‼)

その後内側の壁の門をくぐり、外壁と内壁の間に出る。事前に買っておいた食料を少し消費することになるが、まだ余裕はあるため夕食は普通に食べる。


そういえばこの世界において魔術は使用量が何より重要らしい、練習すればより高度に扱えるようになるうえに、新しい術も解禁される。

そこで、地べたに寝ることを利用して、夜に活動する小さな魔獣を狩りながら、寝ることにした。

あわよくば新しい術を開発出来たらなーなんて。

取り敢えず『腐食』はかなりヤバいので『溶毒』を使う、

そっちも的確に当てないとまずいけど多少は、ね。

かさかさという音がした、今夜は月光で明るい、俺の目がネズミのような影をとらえた。

ビー玉ぐらいの大きさの『溶毒』の球をデコピンでネズミのような魔獣に向かって放つ、それが命中し、動きが鈍ったため近くに行って鑑定する。


赤鼠・Lv6

攻10 防7 魔11 精5 俊14 器3

HP5/25 MP75

スキル 鼠撃 歯撃


雑魚だ、知ってたけど。ていうか削り切れないのなんでだよ!

まあいい、指先に『溶毒』をためて赤鼠に爪を立てて溶毒を注ぐ、もともと皮膚とかが溶けてグロテスクになっていたのがさらに内側からも溶けて…

因みに体の外も内側も赤くなかった、どこが赤だよ。

取り敢えず道の端に埋めておいた。

そんな感じであと三匹ぐらいの魔獣を狩った。


「ふー疲れた」

思えば今日は家を出て初依頼を受けてと様々なことがあった、ゆっくり寝て疲れを取ろう。


名前・種・Lv

フェリックス・人・10

攻30 防45 魔40 精36 俊36 器36

HP72 MP75

スキル 鑑定 解析 毒魔術 浄魔術 毒耐性


赤鼠は攻撃体制に移行すると歯が赤くなるので赤鼠です。

赤鼠は冒険者に獲物としてすら見られない雑魚です。

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