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毒と浄は輝玉に宿る  作者: 狐池
旅の始まり
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001 変化の日

小説初投稿です。

12歳になる年の初めの日


それまでの生活は小さな変化を迎える。


この世界のこの国では、12歳になる年の初めに新しい学校に入るための検査が行われる、この検査を籍検査、学校の事を上学校という。上学校に入る前は一つ下の下学校という学校で基礎的な言語能力や知識の習得を行う。俺は親せきの家に元々いたが、その家での生活が破綻し、今現在の家に来たそうだ。

「そうだ」というのも俺は10歳よりも前の記憶がない。

そのため、俺は下学校に行かず、家で様々なこの国の基本的な仕組みを教えてもらった。

なので本当に俺が12歳なのかは分からないが、肉体年齢的にはそこまで間違っていないように思える。


俺の外見は、灰色みを帯びた黒色の髪の毛に、家族と比べると白色が強い肌、眼は青緑色だ。


今話したことも大体は今の親から教えてもらったことだ。今の家にはお父さんとお母さん、そしてお兄ちゃんの3人と俺の4人で住んでいる。

この家のある町は国の都に近い町で、大きめの方に入る。

この家系は親族に至るまで全員が高い炎属性適正を持つ家系で、兄は父にあこがれて炎剣士を目指し、上学校で、剣術科をとって、がんばっている。

籍検査をしに、役所に向かう時間になった。お父さんとお母さんに見送られ、役所に向かう。


役所に着いた、今まで役所に来たことがなかったため、建物の大きさに驚いている、下学校にも行かなかったので、同い年の人がたくさん集まって、検査を待っているという状況も新鮮だ。

驚いたように眺めていると、体の大きな意地の悪そうな顔つきの男が

二三人の部下のような男を連れてやってきた。後ろの方には同じく二三人の少女がこそこそこちらを指さして話している。

いきなり例の男に話しかけられた。

「おい、そこの手前!名前を名乗れ」といわれた。

「フェリックス」

と俺は今の父に名付けられた名前を言う。

「そうか、よろしくな、フェリックス」

と低い声で言われた。脅かそうとしているのは分かるが、分かったところでどうしようもない。

「あれー、もしかして怖いのかなー」と子分らしき男、くすくすという音が聞こえ、その方向を見ると、さっきの少女が笑っていた。

「手前は俺達と同じ学年なのか?」

と意地の悪そうな男、

「うん、多分…そうだと思います…籍検査を、受けに来たので…」

「見たことねーよ!だれだてめー」

怒鳴られた、聞かれたことに応えただけなのに。

「そっち誰だ!」

体中の勇気を振り絞り聞き返しても、その声は小さい。

「おれが手前に名乗る必要はあるかぁ?」

気付けばもう壁際まで追い込まれている。

「わあ」

小声で言う

不快なくすくすという音が大きくなる。


「君たちはまた絡んでいるのかい」

という美声が聞こえた。

そちらを向くと一人のイケメンが立っている。

すると維持の悪そうな男が、

「着やがったなアラン。待ってたぜ」

「その調子だとまさか僕を呼ぶために彼に絡んでいたのか?」

アランと呼ばれた男が訊き返す。

「ああ」

「今戦って問題になったらこれからに響くと思うけど?」

「それもそうか、じゃあまた後にしてやるよ」

まるで意地が悪いかのような男が去っていく、一緒に子分やくすくす少女達も去っていき、はあ、と息を吐くと、アランから質問が飛んでくる。

「君はこの町の下学校では見ない顔だね、どこから来たんだい」

「10歳まで近くの村に、」

お父さんから伝えられていたことを答える。

「そうなんだね、道理で知らないはずだ。」

「ああ怖かった、あんな怖い人がいるなんて聞いてないよ」

「あはは、まあ彼が周りを怖がらせているのは否定しない。」

「そういえばさっきの人は君のことを待っていたって言っていたけど」

「何やら僕に対抗心を持っているようでさ」

「大変そうだね」

「ああ、とても」

「今回はありがとう」

「いやいや、大丈夫さ」

そのやり取りの後アランと別れた。少し待っていると役所の扉が開き、中から役人が出てきて、全員が検査の待合室に案内された。

さすがにそれからは絡まれることはなくなった。

名前順に検査される様だ。


しばらくすると、名前を呼ばれ、検査室に案内された。

検査は二つしかない、一つはステータスを測定する体力測定、

もう一つが、魔腺の数と大きさと属性を測定する、適正審査

の二つだ。

魔腺とは、魔力を作る器官で、この器官の性能でその人の魔術適性が決まるといっても過言ではない。


一つ目の体力測定の部屋に入ると一人の男が立っていた。

「ここで行う、体力測定はそんなに大変なことではない、ステータスの測定をするだけだ、しかもその測定も鑑定技能を内包した魔道具を使うだけだ」

ちんぷんかんぷん。

「『何を言っているかわからない』って顔してるね」

うなずく。

「スキルの存在は知っているかな?」

それは知ってる、様々なことに利用でき、一つの事で様々な応用を利かせられるのが魔法、多くの場合特定の事しかできずいくつか組み合わせたときに応用的な使い方ができるのがスキルだ。お父さんから聞いた。

知ってたのでうなずいた。

「知ってるみたいだね、けれど一応解説しておくよ……」

そこからはさっきの説明とほとんど同じことだったので省略する。

「鑑定というのはそのスキルの一つだ、とても取得するのが簡単だが、取得できる人は多くない、だからこの魔道具を利用している。」

多分だけど、この人の言っていることは単純なスキルだから取得する方法は確立されているけれど、適正のある人がそこまで多くないという事だろう。

「鑑定スキルは覚えさせてもらえるのですか」

「ああ、今説明するよ」

「まず目を閉じるんだ、それから、自分の中を見るイメージだ、これで出来なければおそらく覚えられない。」

すごい感覚的だ。

《鑑定》

え?


名前・種・Lv

フェリックス=プラウズ・人・10

攻30 防45 魔40 精36 俊36 器36

HP72 MP75

スキル 鑑定 解析


あれ、出来たしなんか知らないのも追加されてる。

あまり実感はわかないけど嬉しいな。

「その表情はできたのかな」

「はい」

「すごいな!おめでとう、じゃあ各項目を鑑定しつつ見ていこう」

「はい」

俺は腕に魔道具を着けた。すると対応するように、磨かれて鏡のようになっている石にさっき見たステータス情報が映し出されていく。

「すごい!『解析』まで取得できたのか!」

「へ」

よく分からないが褒められるのは嬉しい。

「『解析』は自分以外の生物に対して行える『鑑定』だよ」

「そして、道具に対してはどちらにせよ鑑定を使う」

「おー」

「このことは国にも隠しておくから大丈夫」

いいのかそんなことして、というかいきなり切り出すなぁ

「国の検査局で一生を終えたくはないだろう?」

「はい!」全力で肯定の意思を示す。

そういうことね。

「じゃ、次へ行ってね…と、そうだちょっと待って、解析は自分よりステータスがとても高かったり、特殊なスキルを持っていたりするせいで使えないこともあるから気を付けて」

そこまで教えてくれるとは有り難いなぁ

そして次の部屋に進む。

優しい人だったなぁ


「ここでは 適性検査をする そこに座って 私が魔力の流れを見る」

やせ細った男性だった。魔力の流れを見る事が出来るらしい。

「はい」座る。

「…………………………」

めっちゃぶつぶつ話していて怖い

「魔腺は 心臓に 無属性の物 一つ 下半身に その人の適性の物 で全身で バランス のとれた魔力の 流れ方 になる それが普通 効率的」

「魔力の流れって何ですか?」

「全身に 魔管という 物が 張り巡らされている」

よく分からないけどそういうものがあるらしい。

「本題に入る 君の魔腺 両方の 手首に 一つずつ とても非効率 」

「属性は何ですか?」

属性は基本的に6種類、そしてそれに加え特殊なものもある。

火、水、風、土、が一般的、光、闇が特殊で珍しい。

「おかしい 片方手首なら 分かるが 両方… 不便」

「あの」

「属性は 右 毒 左 浄」

浄は特殊な回復属性で、毒や病気を除去することに特化した属性だ。

つまるところ俺は正反対の二つの属性を持っていたのだ。

「かなり 大きい 心臓の方 は小さめだ」

心臓で作られた魔力を直接使うこともできるが、本人自身に適性がない限り低級の術しか使えない。

ここでいう適性とは、隠れ適性というもので意図的に測定することは不可能、偶発的に発露することがあり、それによって初めて分かるらしい。

「君は 心臓の魔腺 が小さい だから 両手の魔腺の 力を十分発揮 できない だろう 訓練が必要」

基本的には心臓の魔腺で作られた魔力を魔腺を通して属性魔力に変換し使うそうだ。

にしてもなんで()()()()()()()()()んだろう

俺の頭に嫌な予感がよぎる。

検査はそれだけの様なので急いで退出した。二人目の検査官は俺の魔腺が珍しい事から引き留めてもう少し検査したがっていたので申し訳ない。


予感を確認したくなくて、否定してもらいたくて、俺は検査終了後急いで帰った。

籍検査は、終わったら個人解散だ。

「お父さん!」

家の扉を勢いよく開く。

玄関から居間へ

兄のリオも帰っていた。

「どうした」父が出てきた。

「俺炎の魔腺がなかったよ」

「そうか…でも、仕方ないか」

「ああ」

やっぱり

「どちらにせよ血のつながりがない時点で、戸籍は作れなかっただろうけど・・・」

「お前に炎の魔腺があったり隠し続けるつもりだったが、無いのなら仕方ない」

混乱している。血の繋がりがながりがない事は今回の事で何となく感じた。

お父さんはさらに続ける、

「お前を拾ったのは依頼の帰りの小さい洞穴で雨宿りに入った時だ」

お父さんは、俺は雨が嫌いでな、と付け足す

「宝石が薄い殻の様にお前を包み込んでいた、お前を育てたのは魔獣に食われる可能性があったからだ。それまで食われていなかったのは奇跡だと思う」

そのあとお父さんが小さく宝石によって守られていたのかもしれないけどなとつぶやいたのが聞こえた。

「戸籍が作れないとどうなるの」

一番気になったことを聞く。

「国に国外から送られたスパイかもしれないという理由で捕まるだろう、過去に物心がつく前の子供に視覚や聴覚などの情報を国外に送る呪いをかけて諜報を行った例がある。」

「なんでじゃあ俺は育てられたの?」

「危険なところに捨てておきたくなかったんだ、それに今までに見たことのないほど綺麗な宝石だった。おそらく人の手で作られたものではなかっただろう。それがとても不思議でな興味があったんだ」お父さんが奥に入り手に何かを抱えて戻ってきた。

「これだ」

きれいだった。その宝石は砕けて破片になっていた。

俺は中でも小さな皿の様な一つを手に取った。

何故なら砕けた破片の中でそれだけは元からそうだったように滑らかな球面だったから。

痛み、もしくは刺激、脳を刺すような。

頭の中に蘇る。

前世のこと、この世ならざるもう一つの世界での「生」

前の父と母の情報をはじめとし他幾つもの情報。

瞬間的にすべてを理解できた。


10年分の空白を補って余るほどの膨大で画期的な情報、

それが空白を埋めて、俺の人格を完成させたように感じる。

その情報を駆使し俺の事を一言で表すならば、『異世界転生者』だ。



名前・種・Lv

フェリックス=プラウズ・人・10

攻30 防45 魔40 精36 俊36 器36

HP72 MP75

スキル 鑑定 解析

誤字などがありましたら報告お願いします。

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