第十二話『水の権天使』
「待たせたな! 神官50人で発動できる大魔法! それを解き放つ!」
討伐者チームの神官職であるリーダー格が、力強く宣言すると同時にソレが放たれた。
「「儀式型・上位天使召喚!」」
それは、複数の神官が協力して発動する召喚術であった。
「「B級魔法! 水の権天使!」」
召喚されたのは、彼らが召喚できる最強の天使。
その強さは、三騎士のレディシアを上回る『レベル417』の権天使。
その姿は光を纏い、水属性に特化したことが分かる巨大な水の翼を羽ばたかせているロボット天使。
彼らが通常召喚している水の戦天使とは、一線を画す文字通り上位の存在であった。
「召喚成功! いけ水の権天使! 邪悪なる竜を払い除けろ!」
召喚者の命に従い水の権天使は、虹の竜王に向かって飛翔する。
そして、虹の竜王との交戦距離へと近づいたと同時に先制の一撃を加える。
「審判死定放って!」
強力な聖属性の攻撃魔法命令を受け、発射した水の権天使。
その光の砲撃は、直線的に虹の竜王へと伸びていく。
「フん」
対する竜王は、一瞥するだけでなんらアクションを起こさなかった。
間を置かずに着弾する光の砲撃。
それと同時に歓声が上がった人間陣営。
「やった! 直撃!」
「光の砲撃が邪悪な虹をかき消した!」
「やりましたね! いくら竜王でもあれは一溜りもありませんよ!」
「いや油断するな! 第二砲撃を準備せよ! 相手は竜王だ! 最後まで気を抜くな!」
「その通りだな神官職は、水の権天使に魔力を回せ! 最後の駄目押しをする!」
まだ光の砲撃により煙が舞い視界不良の中にあって、竜王がどうなったのか判明していない為、ベテランが諫めながら状況の推移を見守る討伐者達。
――すると突然目の前が光った。
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次回は、エリート討伐者が……




