幕間3『天神竜は語り合う』
――神話級アイテムをゲットし、さらなるアイテムゲットに意欲を燃やしていたゴールドに確実に狙われることになった竜軍団。
そのドラゴン達は現在、城塞都市ヘキチダナを落とした後も幾つかの街を落としたが、流石にドラゴンも生物なので、王都からドラゴンの飛行距離で一日程離れた都市で休息していた。
勿論食料などは現地調達なので、その都市は地獄絵図であった。
「…… デ、話してなんだ? 俺様は忙しいのだがな」
そんな地獄を作り出した張本人である虹の竜王は、誰かと会話を交わしていた。
『忙しいね。まあそうだろうな。竜王国本土から、はねっかえり共を従えて人間種の隣国に攻め込んでいるのだから』
その会話の相手は、虹の竜王の目の前にいるわけでは無かった。
念話の魔法を使って、ここから遠く離れた地から通信しているのだ。
勿論人間種が使えるような通信魔法ではなく、別種のかなり高度な魔法である。
「フん。つまらない説教なら帰ってから聞いてやる。通話を切るぞ、蒼穹の天神竜」
『お説教じゃないね。忠告だよ虹色の天神竜』
どうやら会話の相手は、虹の竜王と同格の存在であった。
「ア? 忠告?」
『ああ、余り人間種を侮らない方がいい』
「ハ、何を言うかと思えば」
『忘れたのかい? プレイヤーの存在を? 600年前の戦い。君が殺された戦いを』
「テめえ。俺様に手ずから殺されてえのか……」
虹の竜王は、プレイヤーと因縁が浅くないようだ。
その証拠に、目の前にいない蒼穹の天神竜に対して、怒りで顔を歪ませていた。
お読み頂きありがとうございます。
ドラゴン陣営についてでした。
次回は、とある昔話です
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