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異世界侵略VR~『メンヘラ・ヤンデレ』との修羅場劇   作者: メンヘラ天使
第三章『リアル揺籃』
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第三話『リアル彼女は彼氏のネットゲームを卒業させたい』

 「エルやめましょう。ネットゲームなんてエルには似合わないわ」


 有無を言わせないような彼女の言葉にさしものエルも二の句を告げられない。


 「それは」


 「エルせっかくテニスで世界クラスの実力なのよ? リアはネットゲームをするエルよりもスポーツして活躍するエルが好きだな。……エルも賛成してくれるわよね? 大好きな彼女であるリアのお願い聞いてくれるよね? ……ね?」


 「う、あ、ん。それは」


 「え? なに? 聞こえなかったわ? エルきちんとリアに答えてほしいわ……どうしたの?」


 ぎゅうっとハグを強めながらリーリアは追撃を止めない。

 ハグを強めて彼女の柔らかい女の子の体の感触も、まったくもって現在のエルには嬉しくなかった。


 それほど窮地に立たされた彼の決断は――


 「次の、次の大会でジェネシス引退する……」


 「エル、リアは、アナタの為に言っているのよ? それはわかって?」


 「……うん」


 ハグしながらの至近距離でエルを見つめるリーリア。

 正直エルは、少し怖いと思った。


 「ふ~ん。まあ、それでいいかな? うん! ありがとうエル大好きよ!」


 「うん」


 エルの決断にある程度納得したのか甘たるい声を出しながらハグを続けるリーリア。


 「エルじゃあ膝枕してあげるわ。好きでしょ? リアの膝枕」


 「ああ、ありがとう……」


 「そうよ。そうよね。リアに甘えなさい。エルはリアの彼氏だからもっと甘えていいのよ?」


 小首を可愛く傾げながらリーリアはエルに膝枕を行う。


 そんなこんなで、いろんな意味で彼女リーリアと甘い蕩けるような時間を過ごしたエル。少々いや実際はかなり疲れながらも、彼女が自分の御屋敷に帰るまで付き合い続けた。


 当然それまでは、ジェネシスにゴールドとしてログインする事は出来なかった。

 そしてジェネシス卒業が次の世界大会までに決まってしまった。


 ――ある意味凄まじいターニングポイントであった。



お読みいただきありがとうございます。


リアル彼女事情の回でした。次回はNPCについての幕間です。


新規にブックマーク登録してくれた読者様方ありがとうございます。


読者様が目に見える形で増えていくのはモチベーションが上がります。



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