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異世界侵略VR~『メンヘラ・ヤンデレ』との修羅場劇   作者: メンヘラ天使
第一章『無自覚な異世界転移』
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第二話『無自覚な異世界転移とヤバい女の片鱗を見せる吸血姫カーミラ』


 「――う、あ、なんだ?」 


 ログアウトしたと思ったゴールドの視界に映るのは、ギルド拠点である豪華絢爛なお城の中でも、特にそれが顕著な玉座の間と呼ばれる空間だった。


 「なんだ? ログアウトしたはず……。なぜ玉座に?」

 少し混乱しながら玉座に座るゴールドに、声が、かかります。


 「――どうしましたゴールド様」

 

 そのきれいな声の方向に首を振り向いてみると、心配した顔でゴールドをのぞき込む少女がいた。


 ゴールドは、その少女を知っていた。当然名前も。


 「カーミラ?」


 その名を口にしながら、その十四歳ぐらいの白いゴスロリ風の洋服を着ている少女を見る。


 美しい銀色の髪。


 前髪は、お姫様カット。長いロングヘアーは、クルクルと内側にカールされたお嬢様な雰囲気を感じさせる。


 もちろんその髪型に似合うお姫様然とした美しい顔をしている。



 しかし、人間離れした特徴もよく見れば、見受けられた。


 血のように赤い右目と、水のような青い左目の所謂オッドアイを持ち。

 そして透き通るような白い肌が、人外の印象を強く持たせた。


 そんな人ではない、何かの存在感を持つ、美少女が目の前に立っていたのだ。


 「はい。貴方様の下僕カーミラですわ。ゴールド様、なにか不都合などがありましたか?」

 

(あ? どういうこと? なんでNPCが勝手に喋っているの? AIモードは起動してないはず、というかこんなに人間らしく受け応えできた? 合成音声もきれいだ)


 「いや、ログアウトを行えたと思ったのだが……」


 (って何聞いているんだ俺。NPCが、そんな受け応えで、答えるわけない。どうせテンプレな回答が返ってくるだけだよ)


 「っう! も、申し訳ありませんゴールド様。寡聞にしてログアウトなるものをワタクシは知りません! 浅学菲才な下僕のカーミラをお許しください!」


 そのカーミラの対応にゴールドは驚愕した。


 (なんだこの反応……。既存のAIモードの反応ではありえない。それになんだコレ。匂いが。いい匂いがする)






お読みいただきありがとうございます。 


異変とヒロインの吸血姫カーミラとの出会いでした。


次回はこの作品のある意味醍醐味である「勘違い」が面白い方向へと物語を転がします。

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