表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Eighth Doll  作者: セリカ
8/141

シアのお家


 あれから、しばらく進んでいると、少しずつですが魔物が現れ始めました。

 見つけた時にはシアが直ぐに倒してしまうので、脅威にもなっていません。

 魔物を見つけると直ぐに突撃して近づく前に倒してしまうのです。

 戦う方法は主に武術なのか体術なのか分かりませんが、小柄のシアからは想像ができない強さです。

 打撃や蹴りなどをすれば大抵の相手は突き飛ばされてしまうので、とても強いのです。

 動きの方も相手の攻撃が分っているかのように躱しているので、怪我すらしません。

 広めの空間で中型の魔物に弾き飛ばされたこともあるのですが、壁に叩きつけられてしまったのかと思ったら叩きつけられる前に体の体勢を入れ替えているのか、そのまま壁を蹴って反撃するぐらいなのです。

 私達が苦戦をしていた狼の魔物の集団でさえシアにとっては脅威になっていません。

 むしろ完全に格上の存在とも言えます。

 たまに私の方に近づかれたりしても、私が剣を身構えた時にはシアが手刀で切り裂くか貫いてしまうので、接近されていても私の出番はありません。

 私の可愛い恋人……と、心で呼んでいる私の騎士様はとても頼もしいです!

 魔物を倒すと、恒例となった魔物の心臓部の辺りに手を突き刺して魔核を回収しているみたいなのですが、戦闘が行われる度にシアの手は魔物の血で赤く染まっています。

 シアは綺麗好きなのか回収が終わると手を洗っています……可愛い少女が魔物に手を突き刺しているシーンは地味に衝撃的です。

 たまに動物系の魔物の肉体の一部だけを切り取って回収をしています?

 どうしてなのか聞くと一応はそこそこ食べられる部分だからなのそうです。

 普段は回収などはしないそうですが、後ほど私の食材になりそうな部分だけ回収をしてくれているそうです。

 自分には不要でも私の食料確保まで考えてくれるなんて……もう私の奥さんでいいですよね?

 それでしたら、魔物の死体ごと回収をすれば町に行った時に他の素材の換金をしてくれると思うので提案したのですが、あの空間?に仕舞える量には限界があるそうなのです。

 いまは私の荷物があるので、後ほど整理などをすればもう少し仕舞えるそうなのです。

 厳密に言うと重量制限があるので、その容量を増やさないと駄目らしいのです。

 かなりの力の蓄積を消耗するらしいので、いまはこれ以上の拡張をするつもりは無いそうです。

 その話を聞いたので、その日の時間的には夜?に全ての荷物を整理して不要な物は捨ててしまいました。

 衣服などは鞄から出して直接シアに仕舞ってもらえば鞄は不要です。

 鞄などは重たいので、その分の容量が空きます。

 衣服は良いのですが、下着などは中身の見えない袋に入れて渡しました。

 流石に毎回手渡しで渡してもらうのは悪くはないのですが、恥ずかしいので……。

 他にも使えない物などは捨てていきましたので、容量が少しは空いた筈です。

 私も詳しくはないのですが、魔物の部位には価値がある部分があるので、私が知っている部分を回収してもらうことにしました。

 買い取りをしてくれる業者に売ればお金になるはずです。

 貨幣の方は少しはあったのですが、シアが使える物とは思っていなかったので、回収はしてこなかったそうです。

 鞄の底に入っていて無事だった物は残っていましたが、荷物を仕分けしていた時に要らない金属の塊として馬車の周りに捨ててきたそうです。

 買い物をするには貨幣が必要だと教えましたので、次からは捨てないようにすると言ってくれましたが、これがお菓子の材料を買うのに必要だと知った時には少しだけ残念な表情をした気がします。

 どうもシアはお菓子に対しては少しだけは少女らしい反応をしてくれるみたいなので、笑顔にするにはここから攻略していくのが正解です。


 私には眠くなったりお腹が空いた時以外には時間の経過が分らないのですが、シアには時間の経過が分かるみたいなので、休息や睡眠に関してはシアの指示に従っています。

 随分と長く歩いている気がしましたが、シアの説明通りに5日目の夜にはようやく地上に出られました!

 久しぶりに見る星空ですが、とても綺麗です。

 裂け目に落ちた時は二度と見ることはないと思っていましたが、地上に出られて一安心です!

 何となく肌寒いのですが、ここはどこなのでしょうか?

 改めて周りを見ると森の中ではありません?

 よく見ると何かの遺跡の跡らしき建物の残骸が目の前にあります。

 私の記憶が正しければ街道から森に追い込まれて裂け目に落ちたのですが、私はてっきり森の中のどこかの洞窟の入り口に出ると予想していたのです。

 しかし、ここはどこなのでしょうか?

 シアに聞こうとしたのですが、いつの間にかさっさと壊れた遺跡の方に進んでいます!

 こんな所に置いていかれては怖いので急いで追いかけました。

 急いで追いつくと、シアが、壊れかけていますが、まだ建物として使えそうな家の扉を開けます。

 シアが中に入ると、私にも入るように手招きをするので、中に入ると色々な物が転がっています?

 これは一体何かと思いましたが、良く見ると剣や鎧に鞄などと色々な物があります。

 他にも木箱に入った荷物らしき物もありますね。

 もしかすると、シアが出掛ける度に拾ってきた物なのでしょうか?

 そうするとここがシアのお家かと思うのですが……ベッドなどが無いので物置とも言えますね。

 私が考え事をしていると洞窟で出してくれた私の荷物などを手元の虚空から取り出して追加しています。

 私の着替えなどの入った荷物だけは、また仕舞ってくれましたが、どうもシアには何かを拾って来た物を集める癖があるのかも知れません。

 まずは、ここがどこなのか聞いてみたいと思います。


「シアに聞きたいのですが、ここはシアのお家なのですか? それと何かの遺跡の跡に見えますが、ここはどこなのでしょうか?」


「ここは私が現在拠点としている場所です。そして、私が目覚めた場所です」


「ここがシアのお家というのは分かりましたが、目覚めたとはどういうことなのですか?」


 するとシアが天井を指さすと大きな穴が空いているので夜空が見えますが一緒に星を見ようということなのでしょうか?


「あそこから落ちてきました」


「あの穴からなのですか?」


「はい。休眠装置に入ったままでしたが、その時の落下の衝撃で私が目覚めたのです」


 シアがそのまま床の方を指すと大きな棺のような物がありますが中には何かの液体が入っているみたいです。

 神秘的な光を放つ液体みたいですが……この中にシアが入っていたのですか?

 それと落ちてきたと言いましたが……もしかして浮遊大陸からなのですか?

 ですがとても高い場所なのですから、考えにくいのですが……。

 私が悩んでいるとシアが衣服を全て脱いでしまって液体の入っている入れ物に入ってしまったのです!?

 もしかして、これはお風呂だったのでしょうか?

 もしも、お風呂なのでしたら私も一緒に入りたいのですが、2人で入るには狭すぎますね。

 頑張れば、お互いにぴったりと抱き合って入れば不可能ではないと思いますので、私も入るべきなのでしょうか?

 ですが私が衣服を脱ごうとした時にシアから声が掛かりました。

 残念ながら、私が望んだ答えではないようです。


「済みません。私は少しだけ情報整理の為に休眠します。先ほど出した荷物の中に食料も入っていますので食べて下さい。ここには危険はないと思われますが、私の感知エリア内に反応があれば目覚めますので安心をして下さい」


「わかりました。何かありましたら、声を掛けさせてもらいます」


 私の返事を聞くと、シアは入れ物の中に横たわると眠ってしまったようなのですが……ちょっと待って下さい!

 そのお風呂のような入れ物の中で眠ってしまったら、溺れてしまいますよ!?

 私が急いで近寄ると、表面に透明な蓋のような物がされていて、シアが液体の中で眠っています……呼吸をしているようには見えないのですが、目を閉じて眠っているみたいです。

 このような睡眠方法は知りませんが、もしかしたらシアは古代文明に関係しているのでしょうか?

 それにしても、美少女が裸で液体の中で揺られながら眠っている姿はとても美しいです。

 このまま自分の部屋に飾っておきたいと思えるほど神秘的な感じがします。

 ちょうど良いので、シアの体を隅々まで観察させてもらいました……とても美味しそうです……いずれ今度はベットの中でお互いを確かめたいと心に固く誓いました。

 しばらく観賞をしていましたが、シアの事がとても気になり始めました。

 彼女は一体何者なのでしょうか?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ