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Eighth Doll  作者: セリカ
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乙女の危機です!

 

 あの後にライラさんから新しく聞いた内容に関してシアに質問をしてみることにしました。

 シャーリーさん以外のお客さんがいなくなると夜の仕込みをしているので丁度時間もできます。

 シアは隣で静かに食事をしていましたが、ちゃんと内容は覚えていてくれました。

 まずは気になったのが『数字持ち』ということです。

 これに関しては、自分の情報が欠けているので分らないようです。

 ですが……私には理解が難しかったのですが個体識別番号の情報だけは古代都市の端末という物から引き出しているらしいので、数字を与えられた存在がいることだけは分っているそうです。

 感知範囲についてはシアとライラさんを比較するとシアの方が広範囲のようです。

 あちらは近くに来るまで、ガーディアンの部屋の生体反応に気付かなかったみたいですが、シアは戦闘中に近付いてくるヴァイスさん達の反応に気付いていたそうです。

 ただ、ライラさんに関しては初めての反応だったので、遭遇するまでは自分と同じ反応だと判断しかねていたそうです。

 王国の偉い人に見つかったらという話は、ライラさんと遭遇した事で自分と同じ存在の反応を覚えたので、察知したら伝えるので判断は私に委ねるそうです。

 ですが、相手がシアよりも感知範囲が広くなければの話です。

 シアは初期の頃に魔核をより多く回収する為に感知範囲を広げているので他の存在よりも広いのかもしれません。

 それと……もしもシアと同じ存在と戦うことになった場合は、極力戦闘を避けた方が良いのかもしれません。

 シアは自分のことを防御重視と言っていました。

 今でもとても強いと思っているシアが戦闘の方面に特化している相手と戦うのは危険かと思います。

 その結果がどうなるか分かりませんが、私が殺されてしまうかシアを奪われてしまうかもしれません。

 ようやく理想の少女と仲良くなれたのですから、今の幸せを手放したくありません!

 夜にはゲイルさんが戻って来ましたので、昼間のことを話しておきました。

 勧誘に関しては、このまま共に居て欲しいと意見を言いつつ私達の意思を尊重してくれると言ってくれましたが、ヴァイスさんの所だけは止めておいた方が良いと言われました。

 確かにこの町で上位の冒険者らしいのですが、あまり良くない噂があるそうです。

 ヴァイスさんの仲間の人達なのですが、よくメンバーが入れ替わるのですが、中には強要されているのではないのかと思われる人がいるらしいのです。

 新たに加わる人は他のパーティーの実力者が多く理由も不確かなものが多いのです。

 入れ替わりが多い理由としては地下迷宮で危険になると捨て駒にされてしまうともっぱらの噂です。

 そして、誰かが生きて戻らないと新たに他のパーティーから引き抜いて行くそうです。

 ゲイルさん達も以前に樹海の森の合同の探索で、囮にされ見捨てられたことがあるそうです。

 その時は死を覚悟したのですが、運よく逃げ延びれたそうです。

 逃げ足だけには自信があると笑っていましたが、笑い事ではありません。

 ですが……私とゲイルさん達が出会った時も魔物に追われていましたので、ある意味で強運の持ち主なのかもしれません。

 勧誘の件は昼間はお断りをしたのですが、しばらくは気を付けた方が良いとは警告をされました。

 穏便に済ませられたと思いますが、用心をしたいと思います。

 でも私にはシアが常に隣にいるので、襲われたりしても大丈夫です。

 トリスの町に来た頃は、昼間はともかく夜にシアと2人で歩いていると、怪しい人に声を掛けられたりして色々とありました。

 後ほど聞いた話によると人攫いがたまにいるらしいので、若い娘が夜に出歩くのは良くないとのことでした。

 私の場合はシアが一緒なのでその辺りは安心をしていました。

 確かに実際はそれらしき人に絡まれたりもしましたが、シアに軽くあしらわれてしまいましたので、今ではそのようなことは滅多にありません。

 今後は二度とこのような事はしない約束させて帰ってもらいましたが、次に出会った時は反省の色無しと判断をして町の衛兵の方がいるところに連れて行きました。

 罪の内容次第では、厳しい罰が待っているとのことです。

 

 ゲイルさんとの話を終えた後にお店の残り物で私達とコレットちゃんのお夜食の仕込みを作ってから帰宅しました。

 後は温めて軽く調理するだけで食べれるようにです。

 シアの便利な空間にしまってもらえれば、その時の状態が保てますので、とても便利なのです。

 あの家での食生活に関しては、私がしっかりと管理してあげないと生活にだらしないコレットちゃんは食事も食べたり食べなかったりと健康によくありません。

 一緒に住むようになってからは、私があの家の管理をしているので、コレットちゃんも人並みの生活を送っています。

 今では私が毎日作る食事も必ず食べてくれますので、作る身としては嬉しいのもあります。

 お店で働きながら料理も教えてもらっているので、私が作れる料理も増えてきましたから最近はとても楽しいのです。

 エリックさんのお母様にも私は良いお嫁さんになれるとお褒めの言葉をもらいましたが……私には頼もしい恋人がいますから男性に嫁ぐ気はありません。

 勿論ですが、そんなことは言えないので笑って誤魔化していますが、事情を知っているエリックさん辺りは軽く笑っていましたね。

 いつも通りの道をシアと2人で歩いているとシアが何者かが一定の距離で付けてきていると警告をして来ました。

 もしかしたら、人攫いの方かもしれませんが、シアがいるので安心をしています。

 すると前方にも反応があると教えてくれましたが、こちらは昼間に会ったライラさんの反応と同じと教えてくれました?

 もう少しでコレットちゃんのお家に着くのですが、ここから回り道をしていると遠回りになってしまうので、このまま進むことにすると正面にライラさんが現れました。


「こんばんは。お仕事はもう終わりかしら?」


「ライラさん、こんばんは。これから帰って食事をするだけなのですが、こんな時間に何か御用なのでしょうか?」


「私の話は昼間に終わったので、今度は彼の番なの」


「彼?」


 ライラさんが私の背後を見ていたので、振り返るとヴァイスさんが魔人形を2体従えて現れました。

 すると……今度はヴァイスさんが私に話をするのでしょうか?

 ヴァイスさんの表情を見ていると何となく楽しそうなのですが……この表情は私達を夜に襲ってきた方達と似ています……嫌な予感がしますが私から話しかけてみることにします。

 用があるのはあちらみたいなのですが、私を見てニヤニヤしているだけですから……。


「あの……私にどんなお話があるのでしょうか? 昼間のお話でしたら、お断りをしたと思いますが……」


「ああ、断ってくれると思ったぜ。そうでないと面白くないからな」


「話が良く分らないのですが……それでしたら、何の用でしょうか?」


「それはこういうことだ! ライラ! そいつらを拘束しろ!」


「仕方ないわね。だから、夜道は危険だと教えたのに残念だわ」


 ヴァイスさんがライラさんに声を掛けると同時に振り替えると背後のライラさんが私達に手を翳すと動けません!

 隣にいるシアも動き出そうとしたのか身構えたままその場で動けないみたいです!

 これはどうなっているのでしょうか!?

 私が戸惑っていると背後にいたヴァイスさんが正面にいるライラさんの隣にきました。

 ライラさんは私達に手を翳したままの体勢です。

 体は動けませんが声は出せれるみたいです。


「体が動かせないのですが、これはライラさんの仕業ですか?」

 

「そうよ。これが私の能力の1つよ。私はその子と違って戦闘型ではないから単独での戦いは無理だけど相手の動きを封じ込めれるのはある意味で破格の力と思わない?」


「私はともかくシアが動けないなんてすごいと思います」


「その子の力がすごいから、私はこれでもかなり力を割いているので、気を抜けない状態なのよね」


 目線だけで、シアの方を見れば完全に動けない私と違って少しづつ動いている気がします。

 ライラさんは戦闘型ではないと言いましたが、相手の動きを完全に拘束してしまうなんてとてもすごい能力と思います。

 この力があれば、地下迷宮のガーディアンの動きも止めてしまえるので後は動けない的を攻撃するだけです。

 どこまでが範囲なのか知りませんが、これが集団の相手にも使えるとしたら脅威です。

 

「それで、これからどうするのですか?」


「さあ? 私は貴女達の行動を止めるだけしか指示されていないから、後は彼に聞いてみて」


 すると隣にいたヴァイスさんが話かけてきました。


「お前みたいな小娘は大抵は怯えるかするもんだが、この状況でまともに会話をしてくるとは、気が強いのかカラ元気なのか知らんがまずは品定めをする為だ」


 品定め?

 昼間も私をずっと見ていましたが……学園にいた頃にあの目には覚えがあります。

 そう考えれば次の行動も予想ができます。

 私の服の胸元に手を掛けると、そのまま下に引き裂きました!

 買ったばかりの新しい服と高い下着が!


「中々綺麗な体をしているな……発育の方もそこそこいいがこれなら十分だ。それにしても普通は叫ぶとか恥ずかしがるのに俺を睨みつけて何か言いたそうだな」


「体を褒めてくれた事は良しとしますが、買ったばかりの服と下着を破くなんて弁償して下さい! 特に下着はシアとお揃いの高い下着なのに私は怒りますよ!」


「……この状況で、服装の心配をしている女を見たのは初めてだ。特に下着が高いとか言う理由が呆れるが……その前に恥ずかしいとか思わないのか?」


「貴方みたいな人に裸を見られたぐらいなんともありません! そんな事よりも絶対に弁償してもらいますからね!」


 本当は、とても恥ずかしいです!

 悲鳴をあげたい所ですが、そんな事をしても相手が喜ぶだけです。

 実家で受けた嫌がらせの教訓から、相手が意図しない反応の方が良いと学んだだけです。


「まあ、衣服の弁償ぐらいはしてやるよ。俺の言う事に素直になったらもっとお前に似合う服を与えてやるがな」


 私の体を見ながら話していますが、どんな服をくれるのか知りませんが私の趣味とは掛け離れていそうです。

 嫌らしい目をしていますので、ライラさんのように露出の高い服装かもしれません。

 そんな事よりも私の貞操の危機です!

 気丈に振舞っていますが、男性との経験などありません。

 よりによって好みでない男性に体をいいようにされるなんて……嫌がらせは受けたことはありますが、このまま何もできないのでしょうか?

 シアの方を見ると普段の無表情だけど可愛い目から、相手を殺さんばかりの目をしています。

 少しづつは動けているみたいですが、本当に僅かです。

 シアに守ってもらえない私はそこそこ剣が扱える小娘でしかありません。

 しかも、その剣すら持っていなくてまったく動けないのです。

 相手の手が私に伸びてきましたが、私にはどうする事もできません。

 せめて相手が私好みの可愛い少年だったらと……お馬鹿な事を考えるぐらいしかありません……。


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