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Eighth Doll  作者: セリカ
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魔人形


「エルナ、魔物の反応が多数ありますので気を付けて下さい」


 シアが壁に手を翳してゲートを潜るとシアがいきなり警戒をしています。

 もしかして、魔物が沢山集まっているのかも知れません。

 通路を出て広い場所に出ると虫さんが一杯います!

 私達を見つけたわけではないようですが、何となく何かを探しているのでしょうか?

 シアは、虫さん達を狩る気になっているようですが、ここに繋がるあちらの通路の方で何か音がします?

 意外と声とか音が響きやすい場所なのですが、何となく誰かの声だった気がします?

 声もしくは音がしたのと同時に前に見えていた虫さん達が、一斉に入り口に向かっていきました。

 この虫さん達は、こちらから攻撃をしない限りは襲ってはきません。

 普段は他の魔物がちょっかいを掛けると、それを攻撃されたと認識して襲ってくるのです。

 この虫さんの恐ろしいところは、一気に全滅させるなどの戦い方をしないとずっと仲間が追加で現れるのです。

 広い場所でしたら、最終的には女王様の虫さんが現れるのです。

 一度だけ見たことがありますが、とても大きくて普通は遭遇したら絶対に勝てないと思いましす。

 その虫さんの兵隊さんが一斉にあちらに向かったのですから、あちらにいた虫さんが攻撃されたのかもしれませんね。

 

「虫さん達は何かを見つけたのでしょうか?」


「エルナが会う約束をしている者達が襲われています」


「もしかして、ゲイルさん達ですか!?」


「いま、ゲイルと言う個体が弾き飛ばされて壁に叩きつけられました」


 虫さんに襲われる予定があるのは、私達と会う約束をしているゲイルさん達でした!

 しかも、ゲイルさんは弾き飛ばされて壁に叩きつけられたとシアが言っています!


「それは、大変です! 早く助けましょう!」


「エルフの個体が魔法で攻撃をしましたが、火力不足で逆に標的になったようです。残りの個体が助けようとしていますが、無理と判断します」


「コレットちゃんが標的なのですか!? まだ、コレットちゃんと一緒にお風呂には行っていませんので、絶対に助けないといけません!」


「分かりました。エルフの個体を襲っている魔物を先に始末します。エルナを置いて行く訳にはいきませんので少しだけ耐えて下さい」


 そう言うとシアが私を抱き上げて猛スピードでコレットちゃんを襲おうとしている虫さんに向かって行きます!

 私が走ってもこんなに速く走れない速度なので、私もシアにしっかりと掴まっていないと振り落とされてしまうと思ってしっかりと抱き着いています。

 こんな状況ですが、こんなに力強く抱き着いていられるのは私にとっては御褒美です!

 そのまま他の虫さん達を追い抜いて、飛びあがったと思ったら、大きな虫さんに飛び蹴りを喰らわせています!

 小柄なシアが蹴ったのに大きな虫さんは派手に蹴り飛ばされて転がっていきます。

 シアに蹴られたら、普通の人は死んでしまうかも知れませんね。

 そのままコレットちゃんの前に着地をして私を下ろしてくれました。

 コレットちゃんは、驚いているのか座り込んでいますが、スカートが捲れているのでパンツが丸見えです!

 可愛いコレットちゃんの下着が見れたのですが……とてもエッチな下着です。

 コレットちゃんには、もっと可愛らしいパンツが似合うと思います。

 私が手を差し伸べて言葉を掛けてから、立ち上がらせて少しだけ注意をしたら、可愛らしく反論をしてきました。

 自分は年上だから、敬えと言っています。

 ですが、どう見ても可愛らしい幼女にしか見えません。

 年齢も200歳以上なんて嘘を吐いていますが、きっと早く大人の女性になりたいのですね?

 だから、下着だけでもおませな物を身に着けているに違いありません。

 私がコレットちゃんと言い合っていると、ゲイルさんが話しかけてきました。

 そう言えば、魔物に襲われているのをすっかりと忘れていました。

 シアは、いつもの癖で魔物を根こそぎ狩りたいと言っていましたが、ゲイルさん達は疲れているみたいなので今回は諦めてもらいました。

 確か、あの虫さんは地上の森でシアが好んで狩っていた魔物です。

 倒し続けると次第に大きな虫さんが現れるのですが、シアが言うには「あの個体の魔核は密度が高いので、必ず狩ります」と、言っていました。

 シアの荷物持ちの空間の重量を増やす為にいっぱい狩っていたと思います。

 今はこの場にいる虫さんを倒したいと思いますので、大型はシアにお願いしました。

 私は、小型の虫さんの相手が精一杯なので、いつもはシアが私に倒せる分以外はみんな倒してしまいます。

 今回もシアに負けないように私も頑張りましたが2体目の相手をしている時には、既にシアが私の後ろで待機しています。

 私が危なくなったら、躊躇なく相手を倒してしまいますが、私が倒せそうな時は、手を出さずにちゃんと見ていてくれます。

 最初の頃は、絶対に助けが入りましたが、最近は手を出さずに見ていてくれるので、私も少しは強くなったと思います。

 虫さん達を全て倒し終ると、シアが恒例の魔核の力を回収しています。

 ゲイルさん達も何度も見ているので、そろそろシアが倒した魔物の魔核が石ころになってしまうのに気付いていると思います。

 最初は誤魔化しましたが2度目からはコレットちゃんが追及してきたのです。

 ですが……シアは無視しているし私は魔核の事を知らないふりをしていましたので毎回それで誤魔化していましたが、いい加減に無理かと思います。

 そして、全ての魔物に手刀を突き刺してから水を出して手を洗っています。

 私は見慣れていますが、戦闘が終わると相手の血とか液体がいっぱい付いていますが、シアは綺麗好きですから手だけは洗うのです。

 私としては、服装も気にして欲しいところです。

 酷い時は、全身が魔物の血で汚れまくっているのです。

 以前は着ている物は適当だったので、全身に水を被っていたらしいのですが、私がちゃんとした服装を着せてあげるようになってからはなるべく衣服を気にして戦っているようで、全身が血まみれ状態には滅多にならなくなりました。

 服を濡らしてはいけないと思っているみたいですが……あんまり酷い時は全身を洗ってあげて着替えさせるしかありません。

 今回は、手足に虫さんの体液がついているだけですから、手だけを洗っています。

 履いているブーツの方は虫さんの体液で色が変わっていますので、注意すると水を軽く掛けて洗ってくれました。

 今回は、可愛らしい服を着ているのですから、虫さんの液体まみれだけは回避してくれて良かったです。

 落ち着いてから、ゲイルさんが話しかけてきましたので、今回の交換をしたいと思います。

 今日は、シャーリーさんにお願いしてある物もあるのです!


「エルナ嬢ちゃん、今回も助かったぜ。流石に今回ばかりは助からんと思ったが、来てくれて本当にありがとうな」


「はい! 間に合ってよかったです! 特にコレットちゃんは本当に危なかったので、シアの判断のお蔭だと思います!」


「あの嬢ちゃんの判断だったのか。しかし、いつもながら恐ろしい強さだな。どうやったら、あのでかいのを蹴りだけで吹き飛ばせるのか不思議だぜ」


「シアは、私の最高の恋人ですから、最強ですよ!」


「最強の恋人か……エルナ嬢ちゃん達がそれでいいのなら、何も言わんが……他の人の前では言わない方がいいぞ」


 その辺りは承知しています。

 それが原因で、お爺様の所に謹慎させられるところでした。


「私達が知っている人達はゲイルさん達だけですから、もしも町に行くことがあれば心に留めておきます。それでは今回の品物は持って来てくれましたか?」


「ああ、コレットの魔法の指輪の中に用意してある。おい、コレット。嬢ちゃん達に渡す物を出してくれ」


 ゲイルさんがコレットちゃんに声を掛けると、コレットちゃんはシアの周りを回りながら、話しかけています。

 シアは当然のように無視しています。

 私が話しかけるまでは、じっとしていますからね。


「おい、シア! わらわの声が聞こえているのなら、たまには返事ぐらいするのじゃ!」


「……」


「いつものだんまりか!」


「……」


「まあ良い。今回は、お主のお蔭で助かったので、礼を言っておくぞ」


「……」


「わらわが礼を言っておるのだから、少しぐらいは反応せい!」


「……」


「ここまで、反応が無いとは……お主はもしかして魔人形なのか?」


「……」


「しかし、ここまで人に近い魔人形は見たことがないが……戦闘型でもここまでの強さはないはずじゃ……」


 いま、コレットちゃんが言った魔人形とは、何でしょう?

 私もシアの事は知りたかったので、興味が湧いてきました。

 コレットちゃんは何か知っているのでしょうか?


「コレットちゃん、魔人形とはなんですか? シアがそれに該当をしているのでしょうか?」


「わらわをコレットちゃんと呼ぶ出ない! それと魔人形とは、一部の者達が使役する古代の遺産じゃ。見た目は人と大して変わらんが主に対してしか反応せんのじゃ。大抵は普通の人並みの能力しか持たぬが主に対して絶対に逆らわない僕みたいなものじゃ。強力な物は戦闘型もいるので、主の護衛じゃ。このシアを見ているとエルナを守る護衛に見えるのだが……エルナとの会話を見ていると普通に会話をしているので、違うのかも知れないと思っていたのじゃが……お主との経緯が知りたいの」


 古代の遺産にそんな物があったのですか?

 そう言えば無口で無反応な方をたまに見ましたが、もしかしてそれがそうなのでしょうか?


「シアは今は無口ですが、私と居る時は普通に会話もしてくれますよ? それにシアは私が魔物に襲われている時に助けてもらって知り合ってから、恋人になったのです」


「お主の知り合って恋人という発想がいまいち分らんが、主無しで普通に会話ができる魔人形などおらんはずじゃ……いや、待て! バートランド王国の王族が古代遺産の特殊な魔人形を所持していたはずじゃ! 人ではないと言われるまでは気付かなかったぐらいの精度だったはずじゃ!」


「よく分かりませんが、シアに聞いてみれば早いですよね? コレットちゃんの話をどう思いますか?」


 私がシアに質問すると答えてくれました。


「私は魔人形などと言う量産型とは違います。正式名称は残念ながら、情報が欠落していますのでわかりません」


 魔人形とは違うと言っています。

 量産型とは何なのでしょうか?

 情報不足みたいなのですが、質問の仕方を変えれば分かる範囲で答えてくれると思います。


「やはり王族が所持している上位個体じゃな……それなら、あの戦闘力も頷けるが……エルナよ、いま助けられたと言ったが、本当なのか?」


「私のピンチを救ってくれた、黒髪の可愛い恋人です!」


「……話が通じとらん……。すると今の主はエルナで合っているのか?」


「シアは私の恋人ですよ? 主従関係なんてありませんよ?」


「それは、もうよいわ! エルナにしか反応をしないのだから、間違ってはいないと思うが……これはすごい物を手に入れたの」


「コレットちゃん! シアを物扱いすることは許しませんよ! そんな事を言いますと、お仕置きをしますからね!」


 シアを物扱いする事は流石に私は見過ごせません!

 私の予想では精霊さんなのかと思っていましたが、コレットちゃんは何かを知っているみたいなので、シアを古代の遺産と思っているみたいです。

 ですが、もしそうだとしても自分の恋人がそのように言われるのは気分があまりよくありません!

 次に同じようなことを言ったら、コレットちゃんにはお仕置きが確定です!


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