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コネクト  作者: 岩本 りょう
1/3

始まり

1週間2回投稿を目標に♪

「くっそぉ、なんなんだよあれ人間なのか?」


思い出すだけで冷や汗が止まらない、俺は多分あの瞬間今までに経験をしたことが無いようなこのご時世するはずがないような<命の危険>を感じた。あの赤い目の黒フードが俺に向けていたのは紛れもなく殺意だったのだろう俺のチキンセンサーがそう語りかけてくる。


「受け取ったけど、これなんなんだよただの段ボール箱だけど」


あの男性の必死さからして何かヤバいものを受け取ったような気がする。まぁ不良品の場合返品しよ、そうだよな別にあそこに置いておけばいい俺が受け取るギリなんてないしな。


ビリビリビリ...


部屋にガムテープを剥がす音が響く、今はさっさと中身を確認しておきたいので綺麗に剥がすとかそんなのは後回しだ。


「これは、スキル発現装置?でもこんな型見たことないな」


能力値が<0>の俺でさえ分かる。スキル発現装置の端末の種類は数多く存在するが全てコヤマダという会社から出ているそして端末の裏にはコヤマダのロゴが入っているのだがこの端末には入っておらず代わりに


「J?」


Jという意味深な文字が入っているこの端末から分かること少ないがとりあえずコヤマダが市販しているものではなさそうだ。まぁどっちにしろ能力値<0>の俺じゃ使えないけどね、一応起動してみるか、あのおっさんが必死に俺に渡してきたのも引っかかるし。


電源ボタンを長押しし、起動すると


「Jプログラム起動、起動主ハ能力値<0>ト推測、検証...<0>ト判明、<<コネクト>>条件クリア、身体スキャン...身体スキャン完了、氏名ヲ入力シテクダサイ」


「え?なんて?」


あのおっさんが大人向けの秘蔵の写真フォルダでも隠してるんだと推測し完全に気を抜いていたためなにが始まりなにが完了したのかすら理解できていない状態だ。


「氏名ヲ入力シテクダサイ」


「え、何、詐欺的なやつ?」


「氏名ヲ入力シテクダサイ」


「...。」


話し合いが出来ないことを悟り恐る恐る指名入力欄に東 真琴と入力した。すると


「個体1ノ名称ヲ東 真琴ニ変更、コレヨリプログラムニモトズキファイル5ヲ再生スル」


すると動画が再生され始めた。


「あー、あー、聞こえてるかー?あー、あー、まぁ、聞こえてなかったらそん時はそん時だな時間ねぇしさっさと終わらさなきゃな」


そこには髪がボサボサで髭を生やし白衣を身につけていかにも研究者のような格好の男が映し出されていた。


「じゃあ今から[J]について説明するのでよく聞いといてください、誰だか知らないそこのあなた、そうあなたですよあなた」


おい時間ないんじゃねぇのか。


「えーっとねまず[J]の端末能力は<覚醒・解除>という能力でこれは能力値<0>でないと使用することが出来ない特殊仕様になっております。他の端末と違い一度スキャンすれば[J]プログラムにより使用者の変更はすることが出来ません、特殊な作りになっているのでおそらくハッキングも無理だと思います、てか開発者すらできませんでした」


なんかこの開発者ぽい男危機感なさすぎないかさっきから動画からドアを叩く音めっちゃ聞こえるんだけど、しかも発砲音聞こえね?


「この[J]プログラムを開発したのには訳があってですね、とある計画をあなたに妨害して欲しいのです。その名も<ゼウス計画>、これはコヤマダ社が秘密裏に行なっている計画で端末から人間をハッキングしさらに能力を奪い、保存し保存した能力を1人の人間に与え完璧な<新人類>を作るという計画ですね」


え、なにそれ聞いてなかったことにしたい。


「この計画は危険すぎる、実際何人も人が死んでる、しかも<新人類>なんて出来てしまえば戦争勃発も余儀なくされるだろう、なんとして止めたいだから君にこれを託す、もう時間がない、おそらく私はコヤマダ社に消されるだろうが私は出来るだけのことをしたと思う、だから画面の前の君」


思わず姿勢が伸びた。


「頑張れ☆」


最大のウインクを画面に向けて放ちそこで映像は切れていた、要するにあれだな、そうだよな。



「俺、世界の命運、託されたやつですやん」


誰もいない部屋の中で涙目でひっそり呟いたその言葉はどこに向かうわけでもなく静かに消えていった。

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