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タキオン・リベリオン~歴史に刻まれる王国反乱物語~  作者: いちにょん
王国反乱編 第六章 おかえりなさい
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episode95 成長

誤字脱字報告、ブックマーク、感想、レビュー、文章ストーリー評価等いただけると幸いです。

「え、俺って今回参加できないのか?」


 今日は、神獣討伐に向かうメンバーの編成を行う日。

 懸賞金が上がった事や、神獣を討伐した後の獣人国やエルフ国に行くのには、軍を率いては、いささが人数が多すぎるとなり、百人程に絞ることに決定した。

 メンバー編成にあたって、レオ、ベッルス、カーリ、レックス、マリー、そして書記としてシムル。


「逆に何で参加できると思ったんだ。」

「え、じゃあ俺が呼ばれた意味って…?」

「貴様のところの、エドラスと、ティアナを編成メンバーの中に入れるからだ。」


 さも当たり前のように、会議開始から自分をメンバーに入れようするカーリに、レオがそれを、否定。

 カーリは、面食らったような顔で驚く。


「な、なんで!?」

「貴様が、勇者だからだ。」


 ヒカルとカーリ。義務は無いが、神から『勇者』として認められた二人は、神の恩恵を受けている。

 そして、ヴィデレもまた、神に作られた存在。レオも詳しくは知らないが、神から様々な恩恵を受けている。


「神獣は、神に作られた存在。『ゾーウモス』が、いくら迷惑をかけ、人や獣人を殺すとはいえ、同じ神に作られ、恩恵を受けたものがそれの討伐に参加するのは、駄目に決まっているだろうが。」

「そういうもんなのか?」

「参加して、神の逆鱗に触れてみろ、その不死身の力も、高火力も無くなるかもしれないんだぞ?俺達は別に恩恵も何も受けていないからいいものの、貴様らの力が無くなったら完全な戦力ダウンだ。」


 神獣は、それぞれ自分の力が発揮しやすい場所に生息している。

 神獣が、条件さえ揃えば、カーリが手も足も出なかった上級神と同じ、本気のヴィデレと互角の力を持っていることになる。

 本来ならば、レオ、ヴィデレ、ヒカル、カーリ、ニーツ、ベッルスの、リベリオンが誇る最大戦力六人で倒すのが理想だったのだが、そうもいかなくなったため、編成を組むことにしたレオ。


「上級神に勝てるメンバーで、少人数…難しいですね」

「そもそも上級神がどんなものなのかッ」

「うーむ、確かに検討が付かないな」

「安心しろ。それについては、きちんと対策を取っている。」


 神獣討伐に不安を感じたマリー達の発言に、ニヤリと口角を上げて笑うレオ。

 レオのこの笑みは、レオにとっては好都合だが、自分たちにとっては地獄を意味する。その事を理解しているマリー達の顔がひきつる。


「ヴィデレと、上級神の一人、フォルスに相手を頼んだ。」

「え、いつの間に…」

「【覇王祭】以来、たまにフォルスが会いに来てな。この前、こっちに来た時に頼んでおいた。」

「ぬ、抜け目が無い…」


 レオの大ファンで、運命を司る上級神のフォルス。【覇王祭】以来、月一くらいでリベリオンに顔を出しており、時折レオの修行の相手になったりと、中々幸せな時間を送っているようだ。


「俺、ニーツ姉さんを加えた、『デクストラ』全員と、『ファトゥウス』からエドラスと、ティアナ。そして、【兵科】から三十人。【諜報科】から二十人。【救護科】から十五人。そして、荷物持ちの十人と、料理及び、身の回りの事をしてもらう雑務要因を十人連れていく。それぞれのリーダーが、人数分抽出して選んでくれ。荷物持ちは、【兵科】から希望者を、雑務に関しては、シムル…貴様が選べ。」

「「「「「了解」」」」」

「さあ、獣人国とエルフ国との国交を結ぶ、『ついで』のでかい仕事だ。何としてもやりとげるぞ。」


 レオの頭の中では、獣人国とエルフ国との交友関係は、王国反乱には必須。

 絶対に成し遂げないといけないことだ。


「たった百人。されど百人。これから、編成メンバーに関しては一ヶ月、特別演習だ。気を引き締めていけ!!」


 レオが、百人という数に絞ったのは、他にも理由がある。むしろ、この理由が一番なのかもしれない。

 『犠牲者を出さない』。レオにとってなによりも守りたい存在は、ロゼだ。

 だが、他にも守りたい存在はある。


 仲間の命。


 若輩者の自分を信じて着いてきてくれた仲間達を、無駄死にさせるわけにはいかない。


 入学した頃は、無愛想で、友達もおらず、他人を寄せ付けなかったレオが、今では仲間を信じ、背中を預け、皆を導いている。

 その事をなによりも実感して、ずっとレオの事を見ていたレックスは、子供の成長は早いとレックスは、レオを見て微笑む。


「なんだ。急に年寄りみたいな笑い方をして。」

「いや、レオ学生が大人になったなと思ってな」

「…?俺は元々、大人だったような気がするが。」

「いや、昔は大人びていただけで、大人では無かった。成長したな」

「…撫で方が痛い。部下の前では、やめろと言っただろ。」


 豪快に笑いながら、レオの頭をぐしゃぐしゃと撫でるレックス。

 レオは不服そうにしながらも、その手を払い除けることは無かった。


「はぁ…。全員、気を抜かずに行くぞ。」

「って言っても、撫でられながら言われても説得力がないぞ、総督ッ!」

「確かにな!ガッハッハッ!」

「貴様のせいだろ!」


 最後は結局、乱闘になるのがリベリオン流。

 どんちゃん騒ぎの中、一人、テーブルを避難させ、お茶をすするシムルも、最初に比べて逞しくなったと言える。

最近、1分遅れがおおい。

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