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タキオン・リベリオン~歴史に刻まれる王国反乱物語~  作者: いちにょん
王国反乱編 第四章 師匠
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episode61 決勝トーナメント【二回戦】

誤字脱字報告、ブックマーク、感想、レビュー、文章ストーリー評価等いただけると幸いです。

 【覇王祭】五日目。

 今日は、午前中に決勝トーナメント第二試合の全八試合と、午後に決勝トーナメント第三試合の全四試合が行われる。


 午前中の対戦カードは、前回の隣合わせの試合の勝者同士。


 第一試合。

 カーリ【リベリオン】対ドラ【リベリオン】


 第二試合。

 ジーラ【リベリオン】対ニーツ【リベリオン】


 第三試合。

 マリー【リベリオン】対レオ【リベリオン】


 第四試合。

 バーリ=ナーダ【エルフ】対ヒカル【リベリオン】


 第五試合。

 アドレス=タータン【王国】対ビスティア【リベリオン】


 第六試合。

 マールコ【無所属】対ミラ【リベリオン】


 第七試合。

 マサシ=タナベ【王国】対ラートル【獣人国】


 第八試合。

 ヴィデレ=アルケー=ヴァンパイア【リベリオン】対ハーベスト【獣人国】


 見て分かる通り、今大会はレオの脅威と認定するような王族や、公爵級の実力を持った人間は参加していない。

 各試合でも、カーリ、ニーツ、レオ、ヒカル、ビスティア、ヴィデレの実力は頭何個分も飛び抜けており、参加者もそれを理解しているだろう。

 新しい強い相手と戦えなくて少し残念そうなレオだが、元々はスカウトと売名を主に来たため、目的は達成できるようだ。


「何人集まりました?」

「スカウトで二十五人、志願者で二百四十人程度といったところだな。」

「ひゅ~…流石できる男は、ちゃんと裏でしっかりと仕事をこなしていますね」


 わざとらしく口笛を吹きながら、レオをおちょくるヒカル。


 あと一時間程で試合が開始するため、更衣室で軍服に着替えるレオとヒカルは、最後に鏡の前で確認をすると、一息つく。


「次は貴様とか。」

「まだ二回戦終わってませんよ?」

「貴様ならあれくらいの相手、余裕だろ。」

「まあ、そうですね~」


 更衣室に置いてあった丸椅子に腰掛けながら、残りの時間を潰す二人。

 既に午後の対戦のことを考えているようだ。


「負けた方が、この大会の祝勝会での費用を全員分負担ってのはどうだ?」

「おや、私はともかく、レオくんにそんな余裕あるんですか?」

「無い。負けることはないから、持ち出しているんだ。」

「かっちーん…私だって元英雄。あんまり舐めてもらっては困りますよ?」


 ただの試合では面白くないと感じたレオがヒカルに、食事の負担の罰を賭けて戦わないかと持ち出した。

 ヒカルも最初は乗り気じゃなかったのだが、レオの挑発にまんまと乗ってしまい、交渉成立。

 この話はリベリオンの仲間内で広がり、試合では「ヒカル負けろ」という弾幕が飾られたのはまた後日話そう。



「トーナメント二試合目は、予想が外れることはないだろう。」

「そうなんですか?」

「貴様、それどうした…。」

「学園長先生から貰いました」

「あの馬鹿……。」


 一試合目が開始される五分前、レオは観客席でシムルと並んで観戦しようとしていたが…

 シムルが再び身につけていたのは、前回のゴスロリファッションに代わり、チャイナドレス。

 赤色の肌にぴっちりと張り付いたワンピース型で、当然ながら横に深いスリットが入っているものだ。

 シムルがまだ幼いことや、相手がレオと言うこともあり、ヒカルの考えるような「レオくんの性癖は絶対どこかにあるはず!」などといったことには至らず、特に問題は無いのだが…


「今はまだ冷えるだろ。」

「あ、ありがとうございます…」


 中立都市【アーベルン】は、近くに【深淵】や活火山がある影響で、冬でも着込むほど寒くは無いのだが、肌寒いため、油断すると風邪になってしまう。

 それを危惧したレオは、自分用にと持ってきたブランケットを、シムルの足にかける。


「でもレオ様も寒いので…ど、どうぞ!」

「ん?あぁ、最初からこうすれば良かったな。」


 シムルは、自分にかかったブランケットの半分をレオの足にもかけて半分渡す。

 レオは、特に気にした様子もなく、登場してきたドラとカーリを見ているが、シムルの顔は真っ赤だ。


 そして、それを後ろで見ていた(ニーツ)


 観客席の一番上で見ていた女神様(フォルス)


 遠目からそれを眺めていたヒロイン(ロゼ)


 この三人の機嫌が悪くなったのは言うまでもない。



 午前中の結果から言えば、完全に地力の差と言えよう。

 上と真ん中の層の差が離れすぎていたため、勝負という勝負は行われず、進行もかなり早まってしまったほどだ。


 念の為に、勝敗を記しておこう。


 第一試合。

 カーリ【リベリオン】対ドラ【リベリオン】

 勝者:カーリ【リベリオン】


 第二試合。

 ジーラ【リベリオン】対ニーツ【リベリオン】

 勝者:ニーツ【リベリオン】


 第三試合。

 マリー【リベリオン】対レオ【リベリオン】

 勝者:レオ【リベリオン】


 第四試合。

 バーリ=ナーダ【エルフ】対ヒカル【リベリオン】

 勝者:ヒカル【リベリオン】


 第五試合。

 アドレス=タータン【王国】対ビスティア【リベリオン】

 勝者:ビスティア【リベリオン】


 第六試合。

 マールコ【無所属】対ミラ【リベリオン】

 勝者:ミラ【リベリオン】


 第七試合。

 マサシ=タナベ【王国】対ラートル【獣人国】

 勝者:ラートル【獣人国】


 第八試合。

 ヴィデレ=アルケー=ヴァンパイア【リベリオン】対ハーベスト【獣人国】

 勝者:ヴィデレ=アルケー=ヴァンパイア【リベリオン】


 予想通りの結果で番狂わせは無かったが、会場に不満は見られない。

 なぜなら、午後からこの強者同士が凌ぎを削り、戦う姿が見れるからだ。


「卵焼き。」

「ぱ、パフェをお願いします!」

「最近体調を気遣っていて、サラダがいいです…」

「はいはーい!ミラちゃん、お肉がいいー!高級なやつー!」

「熟した果実を所望するよ、学園長先生っ!」

「何デモ」

「レオきゅんと同じもので」

「俺も兄貴と同じものでお願いしまっす」

「私は高級なお高いものが食べたいですわ!」

「小僧の血」

「あの、なんで皆私の顔を見て食べたい物を言っていくんですかね?」

「「「「「「「「負けたら奢り」」」」」」」」

「のぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!なぜ誰一人として私を応援してくれないのですか!」

「人望の差。」


 昼食を皆で取り、店を出る時にそれぞれがヒカルの顔を見て各々食べたいものを言って店を出ていく。

 ちなみにカーリは、状況も状況なので、暇さえあれば剣を振っており、ビスティアは、顔が合わせずらいのか試合以外で顔を出すことは無い。


「俺は今回、あいつにリベンジしに来たんだ。絶対勝たせてもらうぞ元英雄。」

「来なさい、軽くもんであげますよ現英雄くん」


 店の出入口でバチバチと敵意をぶつけながら、睨み合うレオとヒカル。


 決勝トーナメント第三試合。


 開幕。

個人的に一番好きな食べ物は、ラーメン。特に豚骨が好きです。

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