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再成勇者の代理戦線  作者: 豆鋼
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背景 -世界が変わった日-

 ある日、世界は繋がった。



 光の紋章が地面に広がり、その中にいた人々が瞬時に消失する事件が発生する。

 それは、ある世界が実験に成功させてしまった、異世界召喚魔法陣であった。


 ファンタジー過ぎる出来事に、あらゆる国は、混乱を強いられた。

 この魔法陣は、後にイスティドアと名付けられる。


 徐々に、それは自然災害視されていった。 各国が、出現場所を予測する為の対策研究チームを設立する中、日本では、ある出来事が起こる。


 帰還者の出現である。


 それにより、これまで消失するものだと思われていたものが、召喚であったと発覚する。


 日本は、召喚先から帰ってこれた、帰還者の体を研究し始めた。

 その研究から生まれたのが、調整者(チューナー)と言われる者達だった。

 異世界へ召喚される際に、体が変化することが、帰還者により知らされた。

 負荷の様なものを感じ、次の瞬間には別の姿になっており、また一緒に居た友人は、それに耐えきれなかったのか光の粒になって消失したという。

 その現象を再成とし、その負荷に耐えられるようにしたのが調整者である。


 ある手術が必要にはなるが、日常生活に支障はなく、異世界召喚時に再成負荷で死ぬ確率が大幅に減る。

 と謳われていた異界体調整(チューニング)であるが、これには異世界の謎技術が使われているという噂が人々の間で広がり、調整者は不気味な存在として、避けられるようになった。


 6歳の時、第3の調整者として研究員である母親に手術を受けさせられた、桐谷(きりや) (れい)

 黎は、普通の人間である三枝(みつえだ) 夕陽(ゆうひ)と、小学生の時に出会う。

 夕陽は、調整者である事を知りつつも、普通に接してくれていた。

 そんな夕陽もまた、不気味でキモい奴───調整者と友達だという理由から、周囲から遠ざけられていた。

 故に、二人はいつも一緒であった。


 ───あの日までは。




 夕陽は、一人で戦っていた黎の為に、一緒に戦う、と言ってくれた。


 その夕陽は、三回目の世界で、光の粒となって目の前から消えてしまった。


 

 夕陽は当然ながら、異界体調整をしていなかった。



◇◇◇


 唯一の理解者の喪失。 


 黎は叫んだ。

 喉が潰れるまで、涙が枯れるまで。


 自分のせいだ。

 自分が関わらなければ。

 友達になんてならなければ。


 そんな後悔がまだ幼い体中を駆け巡った。


 黎は異世界を駆けた。

 障害となる全て切り伏せ、薙ぎ倒して。



 しかし、魔王を倒して戻ってきても、夕陽の姿は無いままだった───


◇◇◇


 それから数年が経った今。


 黎は、心のどこかで夕陽を探しながら、38回目の世界へと、再成されていく。

再成勇者→元の世界の肉体が1度分解され、召喚先で再構成される事から。

代理戦線→異世界から召喚された人々が、戦わされている事から。



桐谷 黎→主人公。 出来るだけ明るく振る舞おうとした結果、気持ち悪いとよく言われる笑顔を習得。 若干(?)目つきの悪いコミュ障。


三枝 夕陽→所謂、男の娘的な容姿。 黎は、夕陽が生きていると信じている。

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