未知からの逃走
この小説を開いていただき有難うございます。
今回の話は主人公が異世界に着いてから話になります。
そこは浅い森の中、木の葉の隙間から太陽の光りがシャワーの様に降り注ぎ、そこが一種の聖域とさえ思わせる。そんな空間に一人の少年が倒れていた。
「う、ん………」
ゆっくりと瞼を開き周りを見回す、それと同時に自分に何が逢ったのかをゆっくりとしかし鮮明に思い出していく。
「っ!そうだ、確か俺は崖から落ちて…」
そう言って自分の体をさすり怪我が無いかを確かめていく
「よかった、しかしあいつらは一体何だったんだ?」
それは自分が崖から落ちる前、二体のよく分からない生命体に襲われた時の事を思い出す。
「まあ良いか(ホントは良くないけど分からない事を考えても仕方が無い)それより、ここは何処なんだ?」
立ち上がり体についてる土や草を払いながらもう一度辺りを見回す。
「はぁ、取り合えず歩いてみようもしかしたら人が居るところに出られるかもしれない」
そう言ってズンズンと道無き道を歩いて行く。するとガサゴソと後ろから音がしたので振り返って見ると何とそこにいたのは…。
「ゲッ!昨日の片割れ!!」
なんと崖の上で自分を追いかけ回してきた狼の姿があった。
「グルルルル」
低い唸り声をあげ自分を睨んでくる。
「(クソッ、コイツも落ちてきたのか何とか逃げなければ)」
そんな事を考えながらも相手の目を睨みつけジリジリと後ろに下がる。すると狼もそれに合わせるかの様に自分に近づいてくる。
「(このクソ犬がミンチにして雀のエサにしてやろうか…)」 するとどうだろう気持ちが通じたのだろうか、狼の眼に明らかな殺意の色が篭り獲物を前にしたライオンのように自分に向かってくる。
「ウソ!嘘ですごめんなさい!!だからそんな眼をしてこっちに来ないで!」
だがそんな叫びも虚しく口を開け涎を垂らし嬉々とした表情で自分に飛び掛かって来る。
「コンチクショォォォォォォ!」 渾身のローリングで横に避けてそのまま全速力で走る。 「(ヤベーよ今のこれ体育の授業でやったら総合評価5に到達する自信はあるな)」
現実逃避をしながら走るその姿は正に哀れの一言だった。
「ってそんなことをしてる場合じゃない!誰か助けて!ヘルプミー!!」
だがここは森の中、人が居なければ助けも来ないもはや絶体絶命である。
そんなこともお構い無しに体制を立て直し再び自分を追いかけて来る騙犬に焦りを覚えつつも前を見てスピードを上げそのまま森の中を走って行った。
この駄文を最後まで読んでいただき有難うございます。
作者には生憎と文才と言うものが無くこのようなものしか創れません。しかしそれでも作者の夢や願いはこれからも詰めていきたいと思っていますので何卒今後ともよろしくお願いします。
もし誤字、脱字等がありましたら申し訳ありません。