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ギルドへの加入“上”

 遅れてすいません!ネタと話を考えるのが大変で遅くなってしまいました。

 暇潰し程度にでも読んでください。


「いや〜凄いやられっぷりだね〜」

 地で倒れる蒼生に男は話し掛ける。

「いや、見てないで助けて下さいよ師匠」

「ん?おっと済まない、これからやる特訓のメニューを考えていてね」

 男の名前はフォクシー・ホーウッド。蒼生の師匠で細い目に金髪を後でポニーテイルにしている。 身長は182センチと大柄だがその雰囲気のせいで見た目より小さく見えてしまう。

 体も服の上から見ると細身だがその中身は無駄を一切省いた強筋肉の鎧となっている。

「え”それはつまり…」

「そう、これからも私は君の住む家まで“毎日”行かせて貰うよ、因みに私の知っている技を全て教え、私よりも強くなるまで続けるつもりだから」         放心している蒼生に更に追い討撃ちをかける。

「どうだね?とっても嬉しいだろう?ほら、感激で涙が出ているよ、これでふきたまえ」

 そう言ってハンカチを渡して来るフォクシーに小声で文句を言う。

「<クソッ!何が強くなるまで〜だよ!このムキムキもやし野郎が!>」

「ん?何だって?忍耐の事を忘れてますよ?」

 大声で言うフォクシーに反論を返そうとする蒼生。

「な!違いm「おお!そうだったね、心の恐怖をすっかり忘れていたよ。大丈夫!心配しなくても私が責任持って恐怖をあた…克服させてあげるよ!」ちょっ!何言ってるんですか!」

 だがもう既に蒼生に逃げ場は残されていなかった。

「ほー、蒼生は期間が終わった後も訓練するのか、そんなに熱心なら俺も教えてやるよ!」

 突然後からいうフェルナンド、蒼生は焦りながら訂正しようとするが。

「おっ!お前良くやんじゃねえか俺も負けてられないぜ!」

「へ〜、訓練期間だから頑張ってるだけかと思ったら意外と頑張るじゃない」

「ま、私が見込んだ男なのだから当然ですわね!」

「流石です蒼生さん!僕も見習ってもっと頑張っていきます!」

 いつの間にか集まって来た何時もの四人組。

「ほー、ついさっきの闘いでは拍子抜けしてしまったが…評価を改めてさせてもらおう」

 凛とした、だけど少し嬉しそうに言うヘレナに心の柱の折れる音が聴こえる蒼生。

「はい、やらせていただきます、フォクシー師匠」

「フッ、それでこそ私の弟子だ」 皆がニコニコしながら見つめる中、蒼生は心の中で号泣していたと言う。



▲ ▽ ▲ ▽




「で、一体何処にあるんです…あるんだヘレナ」

「ああ、そこの角を曲がった所にあるんだ、大丈夫建物の前には広場と国で一番美しい噴水が有ることで有名だ。それを目印にすれば迷うことは無いよ」

 ニコニコしながらいうヘレナのその笑顔に道行く男性達は眼を奪われたと言う。

 因みに今は買物等というギャルゲ主人公のようなイベント出はなくギルドへ登録しに行く為で、蒼生がタメ口で喋った理由はあのあとヘレナが蒼生に個人的に敬語ではなく親しい人と喋るようにフランクに話してくれと頼んだからである。

「へ〜、綺麗だな」

 広場に到着し噴水の前でそう漏らす蒼生。           ヘレナは顔を赤らめながら。

「なっ!!き、綺麗だと!そんな突然そんなこと…」

 顔を両手で包み後へ体を向け慌てるヘレナ、だが蒼生は。

「確かにこれなら国で1番の噴水と言っても差し支え無いな!」

 その言葉に突然スタスタとギルドの建物へと歩いていくヘレナ。「な!!おい、ちょっと待て、いや待ってくださいヘレナさん!」

 その後を慌てて追い掛ける蒼生。

 周りの視線は蒼生への殺気とヘレナへの同情の視線に二分されていた。



▽ ▲ ▽ ▲




「なあ!おい!俺が何やったって言うんだよ!」

 ローマに有るような宮殿の建物の前で立ち止まるヘレナ、それに追いついた蒼生は抗議の声を上げる。

「だいt「ここがギルドだ、これから“お前”は此処で依頼を受け金を稼いでいく場所だ精々家を出て行くまで頑張る事だな。中には知り合いがいる。紹介してやるからついて来い!」なっ!おい!」 再び速歩で歩き出すヘレナとそれを追う蒼生、二人はそのまま建物の中へと入っていく。

「す、すげぇ。此処がギルドか」 硝子細工がキラキラと光る天井、大きな石の柱が幾つも並びそれが奥まで続いていく、そんな場所を屈強そうな男達やきらびやかな鎧を纏い歩くその光景は、蒼生の頭の中にあるRPGの光景とそっくりだった。

「ああ、そうだ、そしてあそこが今から行くギルド窓口だ」

 すぐそばにある窓口に歩いていく蒼生とヘレナ。

 窓口に着いたヘレナは表情を明るくしそこで忙しそうにしている茶色い髪をおかっぱにした少女?に話し掛ける。

「やあ、久し振りだなテラ、しばらく依頼を受けられなくて済まなかった」

 謝るヘレナ、だが少女の反応は…。

「お、お姉ざま」

 泣いていた。それもマジ泣きの。若干引いてしまう蒼生。だが少女はと言うと…。

「お姉様!お姉様!お姉様!会いたかったですよ〜、一体十日間も何をしておられたのですか?遠征?それとも旅行?旅行ならどうして私を誘ってくれなかったんですか!無理を言ってでも休暇を取ってお供をしたと言うのに!」

 号泣しながら言う少女にヘレナはよしよしと頭を撫でながら説明をする。

「ああ、実はだな、十日程前、神降山に魔物が現れたと通報があっただろう?」

 それにコクコクと頷く少女。

「実はそこで拾い者をしてな、それがコイツなんだがな、ちなみに名前は蒼生と言う」

 指を指して言うヘレナ。

「それがまた凄い能力を持っていてな、蒼生を十日間鍛える事になってな、それに興味があった私も一緒になってやっていたのだ」

 それに反応した少女はズンズンという効果音がなりそう程の雰囲気を出して蒼生に近づいていく。「あなたが、貴方がお姉様をたぶらかした張本人ですね!」

 鬼気迫る顔をして血涙を流しながら睨みつける少女。

 蒼生はヘレナに視線を向け助けを求める。

「ああ、そういえば自己紹介がまだだったな」

 そう言って視線を蒼生に送るヘレナ。

「あ、ああ、俺の名前は龍崎蒼生よろしく」

 そう言って握手を求める蒼生を無視して自己紹介を始める少女。「私の名前はソミュア・テラ、趣味はお姉様を思うこと、嫌いなモノはお姉様に近づく汚い蠅共です。以後おみしりおき願いません」 そうして自己紹介が終えるとヘレナが口を開く。

「自己紹介は終わったみたいだな。実はテラ少しお願いが有るのだが…」

 その言葉に待ってましたと言わんばかりの表情をするテラ。

「はい!どのような御命令でしょうかお姉様!」

 もはやヘレナのお願いはテラにとっての命令であった。

「蒼生のギルドカードを造って欲しいんだが…」

 その言葉に嫌そうな顔一つせずにはい!!分かりましたお姉様!!といって自分の足元から水晶玉のような物と何も書いてない名刺サイズの板を取り出す。

「蒼生(蛆虫)さん此処に手を置いていただけますか」

 水晶を机の上に置き蒼生に水晶の上に手を置くように頼む?テラ。

 言われた通りに手を置く蒼生。 テラは板を水晶に差し込み蒼生に話し掛ける。

「蒼生(蠅男)さん水晶に神力を流し込んで下さい」

「お前、俺を罵倒しただろ?」

 その問い掛けを無視をするテラ。

 仕方ないと思いながらも心の何処かで疑いの心を持つ蒼生。

「これで良いか?」

 蒼生が神力を篭める。

 すると水晶が金色に光り、その光がカードに吸い取られていく。 カシュと音がしてそれがカードが出た音だと気付く。

 カードを取り出し間違い箇所が無いかチェックするテラの瞳が大きく見開かれる。

「なっ!神力が500万ですって!」

 その声に周りにいる、人達が一斉に足を止めコチラを見てくる。「嘘でしょ、こんな事って…有るはずが無い」

 するとテラの手からカードを取りそれを見るヘレナ。

「凄い、凄いぞ!蒼生君!凄い人でも50万を超えるかどうかだと言うのにその10倍なんて…」

 周りの人達もザワザワと喋りはじめるが、その張本人で有る蒼生は何が何だか解らないのか首を傾げて言った。

「え?なに?500万?それって凄いのか?」

 その言葉に説明を始めるテラ。「私が見てきた中でも貴方は圧倒的、というかもはや人間の体では耐え切れない量です」

 説明を続けるテラ。

「普通なら最初にある神力の数値は一万前後多くても五万かその程度しかない、どれ程鍛えた達人でも50万を超えるかどうか、それを貴方は遥か上空を言ってこんな数値をたたき出した」

 その言葉にスゲー!と喜ぶがだけどと遮る。

「普通、そんな量を人間が持てるはずがない、それははっきり言って神が持つような量…もし人の体にその量をぶち込めば間違いなくパンクしてしまう」

 説明を聞いたあと蒼生が自分の仮説を話す。

「多分、それは俺の破壊の力のせいだと思う」

 頭に?マークを浮かべて問い掛けるテラ。

「破壊の力?それは一体何なの?」

 説明を始める蒼生。

「ああ、それは俺が持ってる特殊能力?みたいなモノでそのエネルギーを流した範囲のあらゆるモノを俺の意志で破壊する事が出来る能力です。多分その力が何らかの形で俺の中の神力を抑制しているんだと思います」

 幾つか疑問は残るがとりあえず納得しておくテラ。

 すると周りで見ていた人達が一斉に声蒼生に投げかける。

『私達のチームに入りませんか?』

『いや、是非とも俺達のチームに!』

『バカ言ってんじゃねえ!アイツは俺達“穴掘り兄弟”に入るんだよ!』

 蒼生の取り合いをはじめる周りの人達、それに涙目になりながら助けを求める蒼生にテラは同情を覚えるのだった。

 最後まで読んでくれてありがとうございます。

 作者は感想を待っているので、もし楽しんで読んで頂けましたら、感想をよろしくお願いします。

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