第42話 勇者
「ふぅぅぅぅぅ~」
勇者は暗い牢獄に一日閉じ込められていた。狭いところに閉じ込められ広い外に出て開放感で背伸びをした。
「全く....私を閉じ込めるなんて」
ぶつぶつと、文句を言いながら出店が出ているところに向かった。
「ん~これこれ~」
牢獄でのご飯は、煮過ぎられた米と味のない野菜をごちゃ混ぜにされた物が出された。
不味すぎて、口直しにやってきた。出店で、肉やスープを食べ歩きして美味しいご飯を食べれるありがたみを堪能していた。
「ふう~満足。満足。それにしても、エルクちゃんに迫っただけで牢獄に閉じ込められるなんて...日本より厳しいんじゃないかな?まあ、害は無さそうだしまあいっか。それに、可愛い子は私の大好物だしね~アイドルとして配信者として可愛すぎて最推し。アイドルとか技術を広めて良かったな~」
満足とか言いながらも、串焼きを片手に歩いていると鎧を着てガッツリと武装した兵がが勇者に接触した。
「おい、勇者来てもらうぞ」
「な!?なに。私は何もしてないよ。ただ、串焼き食べてるだけだけど?」
ご飯を食べながらも、キョロキョロと当たりを見渡しエルクちゃんや他の可愛い子は居ないかと見て回っていたりしていた。事がバレて、通報されたのでは無いかと内心ビクビクとしていた。
「第一王子グレッド様がお呼びだ」
「は?私あの人嫌いなんだけど?」
「王族の命令だ」
「はぁあ、分かったよ」
めんどくさいが、お城の方に向かう事にした。
「ん〜なんだか、久しぶりだな〜」
勇者は、召喚された場所がこのお城の中である。しばらくの間、このお城の中で生活していた。
「来たか」
「何のようだよ」
部屋に案内され、部屋の中にグレッドが椅子に座っていた。
「お前には、早く魔王を倒してもらう」
「ええ〜魔王を倒さなくても大丈夫だよ」
「何を言っているんだ。魔王は人間の領土を奪い人間を殺したり奴隷にしたりしているだろ!!」
「そんなの、昔の話でしょ?今は話し合いができるじゃない。魔物とか人間に害がある危険が高い魔物とかは倒すけど」
そう言っていると、グレッドが明らかに不機嫌そうになった。勇者の不機嫌になった。
「もう、帰るよ!!」
「ッチ」
勇者はグレッドが思い通りに動いてくれずイライラとして舌を鳴らしているのを横目に勇者はグレッドの部屋を出た。
ついでに、勇者は現役の王様の所に向かった。
「王様久しぶり」
「久しぶり。勇者のおかげでだいぶ国が潤ってるよ〜」
「でしょ〜感謝してね〜」
「それに、アイドルとか国民の活気が溢れて良いな〜ワシもかなりアイドルにハマっとるよ。全く、魔王と戦い戦争状態だった事より稼げているよ」
世間話をして、勇者はお城を出て行った。ちょうど、昼頃なので勇者は再び出店のある方に向かった。
「あれ?エルクちゃん?」
エルクちゃんが、一人で出店でウロウロと歩いていた。そこに、ヨレヨレの服を着て髪がボサボサといかにも怪しいと思われる人に声をかけられていた。
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