第39話 ライブの評価が気になる。
昨日、ライブを終え家に帰るとお風呂にも入らずご飯も食べずにベットに直行し眠ってしまった。ライブをした後、どんな反応なのかは気になるのでスマホで調べることにした。
「ふむふむ」
スマホで、自分のことを検索をすると意外に好評でスマホをニマニマと顔をニヤつかせながら僕はスマホを凝視していた。
「かわいいって..ふふふ〜」
い、いや、別に僕は喜んではない。人間に魔族と知られることなく、しっかりと潜入している証として『可愛い』など、のコメントが飛び交っている。だから、これは、別に....別に、嬉しいとかではない。
そう、しっかりとアイドルとして人間として人間を騙されているかの確認なんだよ。
人間無様!!
「あれ〜お兄ちゃん何を見てニヤけてるのかな〜」
「べ、別にニヤけてない。というか、ノックしてから開けろ!!」
「で〜何を見てたの〜」
僕のところに近づき、僕が手に持っているスマホをスッと取り上げられ何を見ていたのか見ようとした。
だけど、僕はゼーフに取られる前に、見ていた画面をシュッと消した。
「に、人間の無様さを....」
「本当かな〜何かな〜この検索履歴『エルク 可愛い』『エルク 最強』可愛いね〜」
「ち、違う」
スマホが、検索履歴が残るなんて知らなかった。まして、検索履歴があんな簡単に見られるなんて....
不覚....
「それよりお兄ちゃん。私にも狐耳と尻尾つけてくれない?」
「い、いやだけど」
「いいじゃない〜ライブでも盛り上がってたし〜私が持って来た狐耳が役に立ったでしょ」
と言って、どこに隠し持っていたの狐耳と尻尾を取り出し僕に無理矢理つけて来た。
「はい〜お兄ちゃん。泣いて〜コンって〜」
「狐は、わんだぞ」
「どっちでもいいわよ〜言わないと、魔王様にこの検索履歴を見せてだいぶメスに堕ちてますって報告するわよ〜」
「ック....コ、コ〜ン」
もし、そんなことを言われたら四天王に戻ることができないかもしれない。だから、僕は脅されながらゼーフの要求通りに泣いてあげた。
「か、可愛い!!」
と、スマホで僕の動画を撮っている。
「え、エルクちゃんどうしたの!?」
昨日のライブをどうだったのか感想を聞こうと来たのか、フォコ様が僕の部屋にやって来て、僕の今の姿に驚いている。
それはそうだよね。だって、本物の狐耳と尻尾を持っている。そんな人と偽の耳と尻尾をつけた僕を見たら引いてしまうよね....
「可愛い〜親子揃って写真撮りましょ〜」
ゼーフが狐耳をつけ、僕とゼール・フォコ様三人で自撮りすることになった。
「うん〜可愛い〜」
「でしょ〜特にお兄ちゃんが恥じらってるところとか可愛いと思うんだよね〜」
「あ〜わかる〜」
と、写真を見ながら盛り上がった。
*******
「おい、勇者はどうした?」
「はい。牢獄にいます」
「は?」
「驚くかもしれませんが、牢獄にいます」
「まあ、それはいいか。それより、勇者がやろうとしていることはやめさせているんだろうな?」
「は!!しかし、それが中々と上手くいかず....」
「まったく、魔族と共存!?そんなことできてたまるか!!全く、王も何を考えているんだ!!何か魔王と勇者を戦わせる妙案はないのか!?」
「い、今のところは.....ですが、私目がいい妙案を考えさせてもらいます」
「いいだろう」
王様の息子である第一王子。それと、その情報を話している貴族が魔族との関係を経とうと動き出していた。
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