第34話 あと少し
ダンスの振り付けを覚えるために、ターニャさんが準備した場所に居る。
「ねえ、なんでアルベットさんが居るの?」
「知り合いのお姉ちゃん」
「そうなの!?」
魔王城で、四天王で一緒だった人とは言えない。なので、俺は知り合いのお姉ちゃんとして言った。ちなみに、アルベットは僕達と同じアイドルである。にゃんずっちと1、2位を争う有名アイドルである。
「あ、あの、アルベットさん。ファンです。サインください」
ターニャさんは、アルベットにサインを書いてもらっていた。
「よ〜し。始めるぞ」
「ねえ、本当にあの人で大丈夫なの?」
「た、たぶん...」
不安は、無い訳ではない。実際に、どんな事を伝授してくれるのか分からない。だけど、現役アイドルのアルベットも一緒に見てくれるから、大丈夫であろうとは思っている。
不安は残っているがバッファルが、始めると言いダンスの振り付け伝授が始まった。しかし、バッファルの振り付けを確認してアルベットが修正を入れる作業が行われた。
「ここは、こうだ。こうした方がいいな」
「え〜私はこうした方が良いんじゃないかな?」
「あ〜確かにな。じゃあ、こうな」
バッファルが、ダンスを最初は披露してくれた。そこに、アルベットの修正が入りより良いダンスが完成した。
「良いわね」
「よっし、完成したぞ〜今から通しでやるから見て覚えろよ〜」
バッファルが、ダンスを教えてくれた。こんな複雑なダンスを一回では覚える事が出来ない。
自分で考えた振り付けであっても、アルベットに指摘されて修正しているのにも関わらず一発で覚えてしまうバッファルが凄いと思ってしまう。
「「はぁ、はぁ、はぁ....」」
流石に疲れた。子供の体では数時間も動くことができない。
「だいぶ覚えれたし、今日はもう終わりにする」
「そ、そうですわね」
そう言って、僕たちはダンスレッスンを終え僕達は自宅に戻った。バッファルは推しのアイドルがあるらしいので、どっかに行ってしまった。
「エルクちゃん~ダンス良かったよ~」
「そ、そう?」
本業の人に褒められて嬉しくなってしまった。
「ま、まあ、僕は天才だからね」
「胸張っちゃて~まあ、あと少しだよね~ライブ。私はもうチケット買ったよ~」
「え?もう、そんなの売ってるの?」
「そうだよ~1か月前くらいから売ってたね~」
チケット1枚購入するのに銀貨1枚,...て、アルベット以外に買う人はいるのだろうか?
僕達に、そんな価値はあるのだろうか?不安になってしまう。
ライブ本番まで、半分が経った。
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