第29話 記憶喪失 2
お姉ちゃんに、お城に連れてこられ白いふわふわした耳と尻尾を生やしたお胸の大きな女性の前まで連れてこられた。
(お兄ちゃんが、頭打って記憶喪失になったんですけど...)
(そうなの?大変ね〜とりあえずヒールかけてみるは)
2人は、コソコソと何かを話していた。尻尾の生やした女性が僕の顔に手を当て『ヒール』といい指から緑色の光を放った。
「ん?」
「エルクちゃん。どう?」
「あ、頭が痛いの治った〜お姉ちゃん凄いね」
それから、色々と尻尾と耳を生やしたお姉ちゃんに色々と質問された。
(ん〜ヒールじゃ無理ね。多分、名前とか色々な記憶が無いわね。生活には一応支障はないと思う。記憶喪失は一時的な物だから大丈夫だと思うよ)
(そうですか)
(ゼーフちゃん今のエルクちゃん無邪気で可愛く無い?)
(あ、分かります。最初は記憶喪失で大丈夫かなとか心配していたけど、フォコさんが大丈夫って言うなら心配せずに思う存分に普段は出来ない事をお兄ちゃんにやってもらおうかなって思ってます)
(良いわね〜私も混ぜてくれるかしら〜)
(仕事じゃ無いんですか〜)
(大丈夫よ)
お姉ちゃん達が、またコソコソと話して僕の方を向いてニヤニヤとした顔で僕の方を見てきて怖かった。
僕は、お姉ちゃんとお家に帰ってきた。耳と尻尾が生えたお姉ちゃんも何故か着いてきた。
「私は貴方のママなの」
「ママ?」
「私はお姉ちゃん」
「お姉ちゃん?」
ん〜ママ....確かに僕の髪色は白でママって言っている人も僕と同じ白い髪色だから...ママなのだろう。
お姉ちゃんは、やっぱりお姉ちゃんだった。
なんだろう。ママの尻尾に異様に抱きつきたい気分....
「あらあら〜」
僕は、ママのふわふわして気持ちよさそうな尻尾に抱きついた。
「可愛い...」
「ん?」
「これ着よっか〜」
「うん」
お姉ちゃんが、どこからか取り出したのか僕にぴったりのスカートとかフリフリとした可愛い服を渡された。
「ん〜」
「どうしたの?」
「着替えさせて」
着替えるのめんどくさい...お姉ちゃんに着せてもらうことにした。
「え?良いの!?」
驚いた顔をしている。お姉ちゃんが、僕の服を脱がしてくれて、服を着させてくれた。だけど、お姉ちゃんが僕の服を脱がした時にお姉ちゃんの鼻息が急に荒くなり僕の身体にかかってくすぐったかった。
「お姉ちゃんくすぐったい」
「ご、ごめん。かわい、え...いえ、ちょっと興奮して」
僕は、お姉ちゃんに着替えさせて貰いママのお膝に乗りシッポを触っていたけど....飽きた。
暇。
外行きたい。
「ねえ、ママ....外で遊ぼ?」
「うん~良いよ」
「お姉ちゃんも」
「え、ええ~昼だし...人多いし...人が多いところに行くとか自殺行為っていうか、なんて言うか....」
「ダメなの?」
「だ、ダメじゃない。ダメじゃないよ!!い、行こっか」
お姉ちゃんと、ママ2人で一緒に外に出かける事になった。
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