第24話 行きたいお店
ターニャさんとバッタリと出会ってしまった。
「こ、こんにちは」
「エルク今日はどうしたのかしら?」
「今日は、食べ歩きをマ、ママとしに来ました」
「へえ〜」
「そうゆう、ターニャさんはどうしてここに?お嬢様だから執事とか連れなくても良いんですか?」
「ま、まあ、ちょっとした散歩だから別に良いのよ」
本当なのだろうか?ターニャさんは、確かお金持ちのお嬢様。1人で出歩いて大丈夫なのか?
普通なら、護衛を1人や2人つけるものだと思っていたのだが、違うのだろうか?
「じゃあ、私達と一緒にデザート食べに行かない?」
「ま、まあ、良いですわよ。だったら、私の行きたいお店があるのよ。そこに行くわよ」
フォコ様とターニャさんとで、話が進みターニャさんの行きつけのお店に向かうことになった。僕は、ターニャさんに引っ張られ、フォコ様はその後ろ歩きついてくる。
ターニャさんに、案内された場所は少し見つけにくい路地裏にあり、中に入るが普通のカフェ。てっきり、僕はシャンデリアなど高級な飾りなどが施された高級店に連れてこられるのかと思っていた。
「実は、私もここに一度来たかったのよ」
「そうなの?」
「そう。前から、ここのカフェで食べる事が出来るケーキが美味しいってネットで評判だったの。だけど、お持ち帰りは出来ないし、行こうとしても執事に今度、今度って後回しにされて、来たくても来れなかったのよ」
「へえ〜」
執事に止められる?なら、今日は何故これたのだろう。まあ、別に僕には関係ないのでお店の中に入り席に座った。
少し見つけにくい場所ではあるが、それなりにお客さんがいる。
「じゃあ、私はクリームチーズ」
「僕はいちごケーキ」
「私はこの、たっぷり盛りだくさん果物ケーキ」
「かしこまりました」
席につき、しばらくするとカウンターでコーヒーを入れている渋い店員がメニューを聞きに来たので、フォコ様は、大人なクリームチーズ。僕は、当店おすすめと書かれたいちごケーキ。ターニャさんは数量限定で当店一押しと書かれた、たっぷり盛りだくさん果物ケーキを注文した。
「おいしい」
「ん〜」
「ふん、私の耳に飛び込むだけはある美味しさね」
ケーキは、魔界でもデザートとして有名であるが、ここのカフェのケーキはスポンジは柔らかくクリームがふわっとして美味しい。ケーキなぞ、食べ飽きるほど食べているであろうターニャさんも美味しいと評価している。
フォコ様も尻尾が服の中に隠れているが動いるのがわかる。フォコ様は満足しているご様子。
「ターニャさん、口周りに生クリームついてるよ〜」
僕は持っていたハンカチでターニャの口についた生クリームを拭いてあげた。
「別に、自分で拭いていたんですけど」
「そうですか?」
ケーキを食べ終え、お会計を済ませた。ターニャさんが誘ったので全額出すと言うが、フォコ様がダメと言いフォコ様は僕達の分のお金も払ってくれ、カフェを出た。
今気づいたが、僕が食べ歩きをしている時も全部お金はフォコ様が払ってくれていた。
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