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【書き出しコンテスト受賞作/未書籍化】色彩能力者の錬金術師  作者: 空松蓮司@3シリーズ書籍化
第2章 クラスリーダー総選挙

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第71話 アトリエの門番

 合成陣の描かれた黒板の前に集まる。


「まず釘をここに……」

「待ちなさい。どうするつもりよ?」


 釘を釘の絵が描かれた所に引っ掛けようとすると、ルチアからストップが掛かった。


「どうするって、ここに刺すんだよ」

「その黒板は恐らく特殊な術式が施されているわ! 傷つけるなんて……」

「じゃあどうすんだよ」

「貼り付けましょう。どこかでテープを入手するのよ!」

「面倒だ」

「あ、ちょっと!」


 俺はお構いなく釘を黒板に押し付ける。すると、


「うおっ!?」


 釘は黒板に触れた瞬間、光の粒となり、黒板に吸収された。同時に、釘の絵が描かれた円が光り輝いた。


「す、吸い込まれたですって!?」

「なるほど。素材はそっちで勝手に回収してくれるわけね」


 続けて残りの3種の素材も入れる。

 4つの円が全て輝いた。


「フラム。マナスティックだ」

「はい!」


 俺はフラムからマナスティックを受け取り、マナを込めて白い炎を出す。


「準備はいいな? 2人とも」

「え、ええ!」

「大丈夫です!」

「いくぞ!」


 俺はマナスティックを合成陣に投げ込む。

 黒板全体が白い炎に包まれ、消え去った。壁には黒板の焦げ跡のみ残る。


「あれ? なにも起きな――」


 と思ったら、足下の感触がいきなり変わった。

 下を見て、息を呑んだ。俺達の足の下の木の床が、金属の扉に変わっていた。銀の扉に。


「「「っ!?」」」


 なにか対策を考慮する時間も与えられず、扉は開かれ、 俺とフラムとルチアは自由落下を始めた。


「おわああああああああっっ!?」

「いやあああああああああっ!?」

「きゃああああああああああっっ!?」

「どどど、どうする!?」

「ししし、死んじゃう! 死んじゃう距離落ちてる! なな、なんとかしてよぉ!!」

「無理ですよぉ!!!」


 10m程落下すると、俺達は黒いモヤに包まれた。


「なんだこれ……」


 モヤのおかげか、落下が止まる。俺達はモヤに運ばれ、教室の地下――広大な地下空間に下ろされた。岩の天井、岩の地面、岩の壁。


「た、助かったわね……」

「まだわからないぞ」


 正面を向く。そこにあったのは……古びた小屋。


「アトリエ、だよな。多分」

「ですね……多分」


 真上を見上げると、俺達が落ちてきた穴が見える。穴の先には教室が見える。


「アレは井戸でしょうか」


 フラムは地下空洞の隅に井戸を見つけ、井戸を覗く。


「井戸の中はメタルポーションですね」

「出口は……無いみたいだな。どうやって帰るんだよ」

「そんなの考えるのは後でいいわ。まずはアトリエよ。アトリエ!」


 俺とルチアはアトリエの方を向く。

 直後、ズ。と、井戸の方から音がした。


「「え」」

「わあああああああああああああああああっっっ!?」


 俺とルチアは井戸の方を向く。

 フラムは脱兎の如く井戸から距離を取り、俺達の所まで下がった。


「どうした! なにがあった!?」

「いいい、井戸の中に……!?」


 井戸の中から影が飛び出す。影の正体は――生首。巨大な生首だ。


「ひっ!?」


 ついルチアも叫ぶ。俺も正直ビビった。


 よく見ると生物の首じゃない。長髪の女性(?)の頭を模した木造の物体だ。人間と違い目は1つで、それでいてなぜか包帯だらけ。


 井戸から次々と影が飛び出してくる。右腕、左腕、胴体、右脚、左足。それらは空中で組み合わさり、人間の形をした巨大からくり人形となった。


 俺の10倍はある体躯。1つだけの赤い目がギョロっと動き、俺達に視線を向ける。


 俺はストレージポーチからクリスタルエッジを、フラムは爆発するチャクラムを、ルチアは弓を出す。


「先手必勝!」


 ルチアが弓を構えると、弓に光の矢が装填された。

 マナを込めると矢を生成する弓……ってとこか。


「くらえっ!」


 ルチアが矢を放つ。

 矢は人形の顔面に伸びていくが、人形の右手に阻まれた。矢は右手に深々と刺さるも、すぐに消失する。


「防がれたか」

「でも見なさい! 右手に穴が空いたわよ!」


 しかし、人形の右手の穴はすぐさま塞がってしまう。


「なっ!?」

「自動修復か」


 人形は左手を握り、突き出してくる。狙いはルチアだ。

 俺はルチアと左手の間に割り込み、剣の腹で拳を受ける。


「アンタ!?」

「う、おお!?」


 馬鹿みたいな力だ。ドンドン押し込まれる。やばい、ぶっ飛ばされる……!


――ドン!!!


 爆発音と共に、人形の右拳が弾ける。爆発により発生した煙。その煙を赤いチャクラムが突き抜け、空中で弧を描いてフラムの手元に戻る。


「無事ですか! イロハさん!」

「ナイスだフラム……マジ助かった」


 ルチアの弓とフラムのチャクラム。これがあれば、アイツを攻略することは可能だ。


「力を合わせるぞ。コイツは個々の力じゃどうしようもない」

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