剣聖の名前は
ノルム王国歴105年 スクピディ伯爵家の長男誕生
ノルム王国歴111年 スクピディ伯爵家長男病死
私は、スクピディ伯爵家の長男としてこの世に記録された。
母は私が生まれると同時に産後すぐに亡くなった。
そこから3年後、義母ができる。そこから私は、弟が生まれるまで次期伯爵として育てられた。
朝から晩までずっと国の歴史、領地の勉強、計算、マナー、ダンス、外国語の勉強をしていた。
鞭を振るわれたり殴られたり焼かれたりしたが、弟が生まれればそれらは終わった。
父は私には興味がなかった。
私は、伯爵家から存在自体を消され、病死という扱いになり家を出された。
それは父からの最後の優しさだったのだろう。剣の道場への推薦書を門番ごしにもらって、外で暮らすただの平民となった。
ノルム王国では、剣の強さが重要となっていて王国全土に広まっており、最強の流派と言われるエクシプノ流を学べることとなった。その頃私は6歳だった。
「これからよろしくおねがいします」
幼い私は、伯爵の推薦状で当時西の剣聖で次期剣神と謳われていた師匠を師事することができた。師匠は最初私の顔を見ることなく出ていけと言われたが、私の顔を見ると急に黙り込み出ていったかと思うと、私に仮面をわたし、今日からお前は俺の弟子だと言ってくれた。
私が人生で初めて愛を受けたときだろう。
エクシプノ流は強さを重んじていて、剛の剣で敵を倒し圧倒するのが特徴であった。
私は天才だった。師匠に勧められた、剛の剣ではなくエクシプノ流の中では外道といわれていた柔の剣を使い、私はみるみる強くなった。
師匠は革新的な剣士でそのまま剣神となり、私はその後を注ぐように剣聖になった。私が16歳の頃のことだ。
そこから2年が経ち、私が18歳となった頃に変化が起こった。
私の道場に変な人が現れたのだ。エクシプノ流の道場は広く人を募集している。私の道場では、月謝もとっているが同時に親のいない子どもたちも受け入れていた。そこに、見たこともないような服を着た黒髪でのっぺりとした平たい顔の男の子が倒れていたのだ。
最初は、言葉が通じなくて身振り手振りで会話していたが時間が経つにつれて急激に言葉も通じるようになった。わかったことが、異世界から来たこと、そして帰れないこと、16歳ということと、ここで暮らさせて欲しいというので剣を学び月謝を払えるようなるまで育てるという条件で了解した。
彼の名前を書き忘れていて聞いたら、「そうた」というらしい。
へんな名前
そうたは急激に成長した。私を師匠と呼び、すごく慕ってきてとても困惑したが、それなりに楽しかった。生まれて初めて世界に色がついたようだった。
そこから1年がたったある日
「師匠、話さなきゃいけないことがあるんだ」
彼はやらなければならないことがあると私に話した。そのために強くならなければならないといけないとも。
彼はその頃にはかなり強くなっていたが私には一度も勝てなかった。冒険者としてもかなり強くなっていてAランクになっているらしい。
こっそり、門下生から聞いた話だ。私に黙ってサボっているのかと思っていたが、冒険者としてかなり活躍しているらしい。多分彼の特殊な能力のスキル?(え、師匠スキルないんすか?それでこれすか?まじで?とかいってた)をフルに使えば私にも勝てるのに。
彼は、旅の荷造りをしながら真剣な顔で
「俺は、もっと強くならなくちゃならない。だから1年修行を詰んでこようと思ってる。師匠に伝えなきゃいけないこともあるし。とりあえず、まってて師匠。師匠以外の剣聖と剣神を倒してくるよ」
エクシプノ流は東西南北に剣聖を配置している。私が担当しているのは西で、中央の王都に剣神といわれる私の師匠がいる。剣聖を全員倒せば剣神に挑む権利が与えられる。
私がこのシステムをそうたに教えた時、「なんか臭いですね」と言われて少し傷ついた。(あとで謝られたが)
ちなみに剣聖では私が1番強いのだが王都にいったりと色々あって基本的に私は師匠からもらった仮面をしてる。妖狐の仮面で結構気に入っているのだがそうたには、顔見してくださいよ、とよく言われていたが他人に見せられる顔じゃないと断っていた。
だからか、旅に出るときに
「師匠ーーーーーーー!!!
俺が師匠にも勝って、剣神にも勝ったら仮面とってくださ いねーーーーーー!」
私にそんな価値なんてないのに
〜〜〜〜主人公side〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
朝気がついたら知らない天井だった。
「知らない天井⁈」
ガバッと布団から起き上がると外には中世ヨーロッパと江戸ぐらいの風景が混ざった街が広がっていた。
「まじかよ…」
俺は日本ではただの普通の高校生だった。ただ両親が早くに交通事故で亡くなってしまって天涯孤独の身として暮らしていた。すげぇ辛かったけど周りの助けもあって無事に1人で暮らしていけるようにもなって、いよいよ明日から高校生というところで、俺はどうやら異世界に来てしまったらしい。
呆然としてると、襖が開いて狐の仮面を被った奴がおかゆらしきものを持ってきていて
「&/#@&#/☆♪→+*→<×→$¥々:*€?」
「やべぇ、言葉わかんねぇ」
その後、なんとか身振り手振りで会話して、どうしようか悩んでいたところ、異世界ならではのやつを言ってなかったことに気づきとりあえず
「ステータス!」
佐藤 颯太 性別 男 (16歳)
職業 なし
スキル
異世界言語 lv5 (オフ)
料理 lv2
鑑定 lv3
「おおー!」
ん?なんでオフになってんだよ!絶対から神様性格悪いだろ!ゆるさん!
とりあえず、鑑定が入ってるのはいいな。鑑定を鑑定ってできるのかな。やってみっか!
「鑑定!」
鑑定
異世界人のためにに、世界をわかりやすく説明するためのスキル。あくまで、異世界人に分かりやすい鑑定結果が出る。lvが低いとあんまり表示できない。
ふーむ、まあまあのスキルかな?
とりあえずあの仮面の子を見てみよ
○○ ○○○ 性別 隠蔽されています (18歳)
職業 剣聖
二つ名 柔剣の貴公子
スキル
エクシプノ流剣技(柔) lv5
精神耐性 lv4
熱耐性 lv4
痛覚耐性 lv4
装備 妖狐の仮面 効果 隠蔽されています
袴セット
うーん、あんまり見えないなぁ?
まあ、いっか!
とりあえず言語をオンにしよう…
それからは、会話できるようになり、とりあえず住むところを手に入れることができた。
仮面の弟子になって師匠と呼ぶようになった。名前を聞いても教えてくれず師匠と呼ぶか、勝手に呼べと言われた。師匠は最初は固かったけど根気強く話しかける内に、だんだん仲良くなってよく話すようになった。
ただ仮面だけは外してくれないんだよね。後めちゃくちゃシゴキが厳しい(泣)
そんなある日夢を見た。
綺麗な白いだけの部屋に俺は座っていた。
目の前には、それはもうすんごいグラマラスな美人がちょっとなろうでは危ない服をきて座っていた。
「こんにちは、そうた。私が神だ」
優雅な所作で、こっちを申し訳なさそうに見てるくせに堂々と自己紹介をしたのだが、女神がこっちを上目遣いで申し訳なさそうにしていて俺はすでに頭真っ白だった
「アッ、ハイ」
「此度の件、天使の手違いで他の世界へ連れて行ってしまい本当にすまなかった」
女神が席から降りて頭を下げている。
いや、ちょっとそれ以上頭下げちゃうと女神様のお胸が!それ以上は作者が危ない!
「大丈夫です、顔あげてください。それ以上頭を下げると危ないですよ」
「ん?そうか、本当にすまなかった。また呼ぶのが遅くなってしまい申し訳ない。それでなんだがな、元の世界に戻りたいよな」
「え、帰らせてもらえるんですか!」
「うむ、だがしかし問題があってだな。」
「問題とはなんでしょう?」
「うむ、それは何かひとつ偉業を残さねばならぬのだ。世界を移動させるというのは、いろいろ問題があってそなたの世界でできることといえば、剣神になれれば他の神も黙らせて戻せるのじゃ」
「ええぇ、本当にそれで帰れるんですか?」
「ああ」
「わかりました。」
「本当に申し訳ないが頼む。成長スピードを早くなるように加護を与えさせてもらう。頑張ってくれ」
「もし、剣神になれたら一つだけ願いを叶えてもらうとかって出来ますか?」
「できる限りで叶えよう。では幸運を祈っている」
その言葉で俺は目が覚めた。
「よし、やるぞーーー」
そこから俺は1年めちゃくちゃ頑張った。
まじでほんとにガチでそれはもう大変だった。
ステータスを書いても良いんだがそれは想像にお任せしよう。決して作者がめんどくさくて書いてないというわけでは断じてない。ほんとに
師匠に黙って冒険者として頑張ってAランクになったり、サボったと思われてめちゃくちゃしごかれたり色々あったこの1年。それで師匠の凄さがよくわかった。
そして、多分秘密も
スキルなしで純粋な剣では師匠に全然勝てない。だから剣で勝てるように修行に出ると師匠に話した。
そしたら
「わかった」
その一言だけ言ってどこかに行ってしまった。
そこから出発の時まで師匠は道場に来なかった。
そしていよいよ出発の日
師匠が俺のところに来て
「この剣をやる。今剣神の師匠から貰った剣だ。私には合わなかった。そうたが使え。では行ってこい」
そう言って、なんかめっちゃ強そうな剣を貰った。
師匠はとても寂しそうにしていた。
俺は師匠を・・・・・
〜〜〜〜〜〜〜剣神side〜〜〜〜〜〜〜
俺は生まれた時から天才中の天才だった。
勉強だって出来たし、なんでも出来た。
ただ剣が1番良いと思ったから極めた。
それ以上でもそれ以下でもない。
そこら辺の道場に入ってちょっと学んで剣聖倒して新しい剣術を編みだしたら革新的とか言われた。
当たり前だ。
たまに魔物を狩りにもいった。ダンジョンにも行った。
俺は負けなしだった。
ある時ある貴族から子どもをお願いしたい、と一方的に言われ、断る間もなくガキがきた。
その頃俺は弟子なんかとる気がなかった。道場を下のやつに任せてた。だから出ていけと言ったんだ。
そしてそのガキを見たんだ。
綺麗な金髪に青い目に整った顔立ち
そしてその年齢に見合わない火傷、傷、死んだ目
俺は、ダンジョンの最下層でとった仮面をそいつに渡した。
姿形がよく捉えられなくなるものだ。
こいつには必要だと分かった。
同時に俺には救えないとも。
だから俺なりに精一杯愛を注いでみた。
そいつは才能があった。
剣も、そして自分を守る才能が、
そしてそれがそいつ自身を閉じ込めているのもわかった。
だから俺は剣神として待っている。アイツを救うやつを
〜〜〜〜〜〜○○○side〜〜〜〜〜〜〜
そこから1年
私も20歳になった頃
彼が来た。
彼はもう私なんか必要なかった。
あっという間に負けてしまった。
彼は私に
「待ってて」
それだけを言って王都へ行ってしまった。
私には止められなかった。
そこから1ヶ月がたった頃
彼が剣神として帰ってきた。
彼が、そうたが異世界人として帰れるようになるための偉業を成し遂げた。
お別れを言いに来たのだろう。
私も彼との約束を果たさなければならない。
この醜い顔が見たいと、初めていってくれたから
私はずっと自信がなかった
私は意思がなかった
ずっと言われるがまま生きてた
そうたと会ってからとっても楽しかった
好きだった
でも
でも
でも
別れなきゃいけない
やだ
そんなことをずっと考えてた。
気づいたらそうたが前にいた。
仮面から水が溢れてた。
そうたがそっと私の仮面をとった。
「師匠、好きです。お名前教えてもらっても良いですか?」
無です。無




