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歪な世界の反逆者  作者: アレシア
1章
8/9

キノコ狩り

ギルドでクエストを受注したカルルは、複数の魔物を従えながら山岳を目指した。


ギルドのある街から徒歩30分以内に位置するその山は、森のように鬱蒼と木々や草花が生い茂っている。そのため、現在のように陽の光の最も強い昼間であっても薄暗いため、遠くを見渡すことが困難だと、ギルドのスタッフが言っていた。


入ってみると、聞いた話と相違ない景色が広がっていた。


青々とした背の高い樹木が乱立して、雑草が所狭しと生えている。さらに、足元の地面や岩には緑色のコケが密集もしていた。少しでも気を緩たら滑り落ちてしまいそうなほどだ。


足元に気をつけながら、カルルは魔物図鑑を小脇に挟んで、ゆっくりと踏みしめるように歩を進めた。時折、道を遮るように張られている蜘蛛の巣や、垂れている木の枝を払い除けたり避けたりして、懸命に歩を進めた。


この場所には、クエストを達成するための回収するべき魔物がいる。


その魔物とは、自立走行をするキノコだ。


大きさは、シイタケのような一般的なキノコとほとんど変わらない。しかし、そのキノコは菌類でありながら自分の意思で動くと魔物図鑑に書いてあった。また、カサの部分に星のマークが刻まれていることも特徴だと言う。


カサをひっくり返して、ダンゴムシやてんとう虫にあるような複数の足でゆっくりと進むという魔物だ。詳しくは知らないが、新しい薬の調合に使うらしく、クエストとして依頼があった。


足を止める。倒木に突き刺さるように、例の星型の刻印がされているキノコが3つ生えていた。


キノコはこちらの気配に気がついたのか、ブルブルと震えると、全身を半回転させてカサを下にして、黒くて小さな足のような何かでノソノソと動き出した。


カルルは眉をひそめた。不気味と言うか気持ち悪いと言うか、とにかく近寄ることは愚か見ることも嫌になる。


このキノコは人を襲わないし、毒性もないため食べられる。しかし、その気持ち悪さから誰も取りたがらず、触ろうともしないらしい。


ただし、クエストを達成するためには取らなくてはならない。


「..,取ってこい」


思考の末、後ろで控えていた魔物に命令した。すると、魔物の一匹が前に躍り出てきてキノコを鷲掴みにして戻ってきた。


そして、カルルの腰の袋に入れようと...


「やめろ。お前が持ってろ」


嫌悪するようにそう一言呟いて、魔物の動きを静止させると、そのまま歩き出した。


目標数は20個だ。残り17個ものキノコを集める必要がある。


気は進まないがやるしかない。カルルはため息を付きつつも先を急いだ。

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