表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/51

妖狐佐々木戦争 リベンジ

 ここは妖狐衆アジト前、そこでは様々な猛者達が想像を絶する戦いをしていた。

 だがそれも終盤。そして僕は因縁のあるアイツとぶつかっていた。


「オラァァァアア!!」


「効かぬわぁぁぁああ!!」

 僕の因縁の相手、それは淺間だ。互いの刀同士がぶつかり合い、火花が散る。

 次の瞬間! まるで嵐のような斬り合いが巻き起こる!

 しかし血飛沫を上げたのは僕だけだった。


(クソ……やっぱり強い!)

 いくら僕が刀を振おうとも奴の二刀流を崩すことはできない。


「食らってろよぉぉおお!!」

 その瞬間、僕はバックステップを踏むと同時にチャカを構えて鉛玉を3発放つ!


「ぬぅぅぅうう!!」

 奴は何とか避けようとするが1発の弾丸が奴の頬を抉った!

 そしてそのまま流れるように刀を構える。


(攻陣……発動!)

 次の刹那! 爆ぜるような踏み込みで奴に突っ込む!


「なんとぉ!」

(突っ込んでくるならば、叩き斬るのみ!!)

 だがそれに反応した淺間が袈裟を落とす!


(だよなぁ! でも舐めんなよぉ!!)

 その瞬間、僕は全神経を研ぎ澄まし極限まで引きつけた!


(防陣発動! 方向、一!)

 そして極限の見切りで奴の斬撃を紙一重で躱す!


「何っ⁈」

 これには奴も驚愕の表情を浮かべる! 

 そして、


「もらったぜ!!」


「ぐぅぅうう!!」

 僕は容赦なく奴の腹を薙いだ! しかし奴はあの一瞬で体を捻り、致命の一撃を避ける。


「ッチィ!!」

(まだ浅い……でも、まだ続くぜぇ!!)

 そして僕は再び地面を蹴り、今度は後ろから奴を狙う!


「ぬぅぅ⁈」

(今度は後ろか!)

 奴は反応してサイドステップで躱す! だが僕は止まらず、奴を囲むようにして周りを跳ねる!


(これは……どこから来るか分からぬ!)

 奴は僕を完璧には捉えられない。しかし、それでもいくら攻めようとも直前で塞がれる。


(クソ……コイツ、もう適応し始めたか!)

 そう、淺間は攻陣を防いでいく中で僕の僅かな癖を見抜いていったのだ。


(ならこっちも、ギアを上げるだけだ!!)

 その瞬間、僕は構えをとる。そして壁を力強く蹴り! 奴に向かって真っ直ぐ突き進む!


(む? 懲りずに来るか!! 来てみろタイミングはもう分かる!)

 そして奴が迎撃の姿勢をとる!


「喝ぁぁぁああ!!」

 そして二つの刀が同時に襲いかかる! しかし次の瞬間、奴の動きが止まる。


「何っ⁈」


(これでも食らえ!!)

「妖狐流剣術基本技三、飛隼刺突ひしゅんしとつ!!」

 そして僕の刀は奴の右肩に突き刺さった!


「ぐぅぅぅうう!!」

 そして僕は瞬間に刀を奴から引き抜いた。奴の傷口から血が吹き出す。


(まだまだだ!!)

 それでも僕は攻撃の手を緩めず、再び奴に突進する!


「これで終わりだぁぁああ!!」

 そして刀を振り上げ、とどめを刺しに行く! だが次の瞬間、


「がぁぁぁああ!!」

 なんと奴が刀を投げたのだ!


「うおっ⁈」

 予想外のことに反応が遅れる。そしてそれをなんとか弾くが、その時僕は奴の真の狙いを目の当たりにする。


「懐とったぞ!」

 なんとそこには、既に刀を構えている淺間の姿があった。


(まずい!)

 咄嗟に防ごうとするがもう遅すぎた。


「くたばれやぁぁぁああ!!」

 そして奴の逆袈裟が跳ね上がる!


「ガハァァアア!!」

 それは鎧をいとも容易く断ち切り、胸からは鮮血が吹き出す。

 しかしそれでは終わらない。


「逃さぬぞ! 狐ぇぇええ!!」

 そして無数の斬撃が容赦なく僕の体を切りつけた! 僕も防陣を使おうとするがそれすら許されない程の至近距離だった。


(クソ! どうにかしないと!)

「どけよぉぉおお!!」

 僕は苦肉の策でチャカを乱射した! すると奴との間にほんの少しの空間ができる。


(よし、これなら!)

 そうして僕が取り出したのは煙玉。そしてそれを地面に叩きつけた! 白煙が周囲を埋め尽くす。


(これでやれる!)

 僕は煙から抜けると再び刀を構える。

 そして煙の方向に向けて高く飛び上がる!


(悪いがこれで決めさせてもらうぞ!)

 次の瞬間、僕は全存在をかけて刀を振り下ろす!

 その時、煙が晴れた奴がこっちに気づいた!


「この狐野郎がぁぁああ!!」


「ハァァアア!!」

 そして2人の刀が再び火花を散らしてぶつかる!


(よし! ここだ!)

 その刹那、僕は僅かに刀をずらして刀を地面にぶつける。


(何っ⁈)

 奴の反応が僅かに遅れる。


「妖狐流剣術基本技一! かわせみ!!」

 そして僕は刀を翻し、逆袈裟を跳ね上げる! それには奴も反応できない。


「終わりだぁぁああ!!」


「ぐぁぁぁああ!」

 それは完璧に奴を捉えた一撃。


(勝った!)

 そう思った。だが、


「まだじゃぁぁああ!!」

 奴が腹の底から咆哮を上げる! そして右手の刀を放し、僕の顔面を鷲掴みにする。


「わしは負けんぞぉぉぉおお!!」

 そしてなんと片手で僕を投げ飛ばした!


(なっ⁈)

 それはもはや人になせて良い業ではない。


「がぁぁぁああ!!」

 僕はそのままアジトの壁に突き刺さる! 頭も打ち、口からは血が滴る。


(クソ……ここに来てか……)

 浅間がここまで力を出せる理由。それはコイツのしたとある約束だった。

 この最終決戦の前、ヤサがなくなり窮地に立たされた僕たちは唯一シマの集金に現れる赤坂を狙った。

 シオンとの激闘の末、赤坂は全身に大火傷を負い戦線離脱を余儀なくされた。

 そんな赤坂を誰よりも可愛がっていたのが淺間だ。かつてヒットマンとして佐々木を狙った赤坂を淺間が打ち倒し、その後赤坂は入門したのだ。

 いわば赤坂は淺間の弟分。そして赤坂は死にかけながらこう淺間に懇願した。


「浅間の……兄貴。どうか、勝ってください。わしはもう動けませんが……その分も、兄貴に託して、良いですか……?」


 と。そのため淺間は決して倒れるわけにはいかない。自身の因縁を断ち切るため、後輩との約束を果たすために。


「がぁぁぁぁああ!!」

 血に塗れた淺間が天に向かって咆える。そして奴がゆっくりとこっちに向かって歩いてくる。


(クソが……ダメージがでかい……)

 僕も何とか立つが、想像以上にダメージを負っていた。


「お前を殺し、大丸も討つ。それがわしの役目じゃあ……」

 そうして奴が刀を振り上げる。その時、奴の目が見開かれる。


(よし、かかった!)

 その瞬間、僕は懐から煙玉を出し地面に叩きつける!


「ぐっ!」

 奴は急いで刀を振り下ろすが既に僕はそこにいない。


「なんじゃあ⁈」

(輪郭がボヤけたと思ったら消えたぞ……)

 奴は突然のことに奴も困惑する。

 今発動したのは、僕の能力だ。名付けて「妖陣」。妖陣にはいくつか技があるが今のは僕の身体全体に能力を薄く使い輪郭をぼかすことで敵を惑わす技、「幻朧げんろう」。

 怪我を負い、血を流した奴はそれを見抜けなかった。

 そして僕はそのまま刀を構える。


「フフッ……フフフッ。なるほどなぁ、どんなカラクリか知らんがまた振り出しって事だ」

 そうして淺間は何かが晴れたような顔でこちらを見た。


(コイツに勢いを取られちゃいけない……!)

 そう判断した僕は奴に正面から突っ込む!


「来い! 狐ぇ!!」

 その瞬間、奴の筋肉が隆起する!

 次の刹那! 両者の間で火花が舞う!


「くたばれやぁぁぁああ!!」


「わしを殺れると思うなよぉぉぉおお!!」

 だがやはり正面からでは奴の方が強い、僕の体が徐々に鮮血で染まっていく。


(正面からがダメなのは分かってるさ……だが、死中に活ありだ!)

 その瞬間、僕は奴の刀をいなして隙を生み出す!


「なっ⁈」

 力強い一刀が地面と激突する! それとほぼ同時、僕は真上に飛んだ!


(こっからかわせみをかましてやる!)

 そして僕が刀を構えて急降下した! ……その瞬間、


「それは見えとるわぁぁああ!!」

 奴がそう雄叫びを上げながら片方の刀を手放す!


(何をっ!)

 そう思ったとほぼ同時、


「がっ!」

 僕の鳩尾に強烈な痛みが走る!


「もらったぁぁぁああ!!」

 そして奴がそう言いながらもう片方の刀で僕の胸を深く抉った! 


「ぐぅぅぅうう!!」

 そのまま奴は僕を吹き飛ばした!


「がはっ!!」

 壁に叩きつけられ、体に骨の折れる音が響く。


(クソ……肋が持ってかれた……)

 僕はなんとか立つがもう限界だ。完全に、形勢逆転していた。


「次こそ、本当に……終わりじゃあ……」

 そう言いながら歩いてくる淺間も立っているのが不思議なほどの重傷、それでも奴の精神、信念が倒れるのを許さなかった。


(頼む、動け。あと一回だけ……一回だけで良いから!)

 だが、不屈の精神は奴の専売特許じゃない。僕も刀を鞘に納め、抜刀術の構えをとる。

(妖狐流剣術、基本技四……)


「なるほど、互いに最後の一撃じゃ……わしもお前を見習おう」

 奴はそう言うと左手の刀を手放した。そして静かに唐竹割りの姿勢に入る。

 その時、2人の周りから音が消えた。空気さえ無くなったような空間には2人の殺気が充満していく。

 その瞬間、遠くから一発の銃声が響く。


((今!!))

 2人は同時に動いた!


「くたばれぇぇぇええい!!」


「……ッ!!」

 2人の剣閃は風を切り裂きながら真っ直ぐと進んでいった。そして2つが交わった時、一方が音を立てて砕け散った。

 無言の時が流れた後、一つの言葉が空気を振るわせる。


「怨狼の……一太刀……」

 その時、奴が地面に膝をつく。


「……淺間、俺の……勝ちだ!」

 そう、紙一重で奴に勝ったのだ。


「……フフッ、どうやらそうらしいな……」

 淺間はそう言いながら、笑った。次の瞬間、淺間が仰向けに倒れる。


「もう動けん。殺せ」

 そして淺間はゆっくりとそう言った。しかし、


「いや……殺さない。俺が命じられたのはアンタの撃退だ。殺せなんて言われていない」

 俺は一切の澱みなくそう答えた。淺間はその返答に一瞬呆気に取られる。しかし次の時には再び笑い、


「ハッハッハ! そうかそうか、どうやらわしはお前を見くびっとったらしいな……」

 そうして朗らかな笑い声を天に響かせた。



 こうして俺はリベンジを果たしたのだった。

さて、いかがでしたでしょうか?

今回はついに淺間vsヨウタのリベンジ戦でした!

個人的に淺間は現段階でかなりお気に入りのキャラで早く書きたいと思いながらも「せっかくならクライマックスに!」と言う思いで踏みとどまっていました。

やっと書けて感無量です……。

それではコメントや感想、評価などありましたらしていただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ