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グールズバーグの春を愛す ~屍食鬼の街の魔法探偵事件簿~  作者: 吉冨☆凛
第二章 魔王の秘宝
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エピローグ

蛇足のエピローグです。

このまま第三部に突入するか、短編を挟むかどうかは迷い中。

 どうやら僕はすっかり大衆のヒーローになったらしい。

 各メディアがこぞって「無料でいいので」と広告を出してくれと言ってきている。

 取材も引きも切らないし、今までのやらかしまで「実は深い意味があった」と歴史修正されて僕の手柄として報道されている。

 パパラッチにまで追い回されているが、あまりに地味な僕の生活を追い回しても成果が少ないのか、「スーパーヒーロー、ラーメン屋で八回も替え玉!」とかそういうどうしようもないスクープ? が、あちこちの雑誌やテレビを飾った後で、ストーカーまがいの連中は随分と数が減ってきている。

 たしかに魔力を使うと物凄く空腹感と疲労感を覚えるので、全載せのラーメンをめちゃめちゃ替え玉した上に追加のチャーシューや煮玉子まで頼んだ事は結構あったけど、全くもってそれがどうした! という内容である。

 しかし、白神はずっと出社してこないし、そもそも住居兼事務所なのに部屋にも帰ってきていない。

 まあ、ここんとこずっと影が薄かったし、こっちの基準じゃ両方ともいい大人なのだから、特に干渉することも無いとは言いつつ、ここまで顔を見ていない日が続くとちょっと心配になる。

 取材も一段落して、他の所員たちも依頼を順調にこなしてくれている、久しぶりに暇な昼下がり。

 少しお腹が目立ち始めた「女子大生人妻探偵」にクラスチェンジしたての吉村さん、いや、旧姓吉村さんが軽めの依頼をこなすために出ていった直後、事務室には僕一人だ。

 ショックを受けなかったと言えば嘘になるが、まあ、可愛いのでちょっと気になっていたというレベルだし、そもそもお互いに趣味も合わない上に、彼女はオジサン好きの老け専ってやつだ。

 まあいい。

 別にどうでもいいもん。

 まあ、モヤモヤするけど。

 モヤモヤムラムラ。

 う~ん……う~ん……。

 悶々として頭をかきむしっているとノックの音とともに「失礼しま~す」と、ハモった美声。

 ネクロマンサー姉妹だ。

 僕は肩にフケが散っていない事を確認すると、「どうぞ~」と答えた。

 ネクロマンサー姉妹は準所員というような位置付けなので、微妙に距離感が他の人々および動物・アンドロイドとは違う。

 扉が開き、姉妹と一緒にすっかり影が薄くなった白神が入ってきた。

 いや、影が薄いってレベルじゃなくて透き通って向こう側が見えているぞ!

 虚ろな目をした白神は開口一番告げる。

「ごめん矢巻、俺、死んじまった……」

山に行って鹿は撃ったけれど当たらず。

そして、撃たれないと知ってるからか銃声が響いた後を悠々と歩くデカいカモシカを見掛けるなど。

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