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グールズバーグの春を愛す ~屍食鬼の街の魔法探偵事件簿~  作者: 吉冨☆凛
第二章 魔王の秘宝
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第二十九話 大暴力、弾ける

 前を歩いていたサテラの胸が赤い霧になって弾けた。

 俺は慌てて物陰に身を隠す。

 これは卑怯な現代人による狙撃というやつだ。

 音は後から来た。

 ビルの谷間にゴウゥーンという音が響く。

 どこから狙われているかわからないから、頭を出すわけにいかない。

「魔法使い! 何やってんだ!!」

 派手な鎧を着た剣士、翔太がサテラを引きずって俺の隠れているビルの陰に来た。

 豊満だったサテラの乳房は完全に破裂して、肋骨が露出している。

(あ、豊胸だったんだ。シリコンか何かが着弾の衝撃で弾けたんだね)

 俺は頭を押さえた。動揺しているせいか、自分じゃない自分が出てくる。

 痙攣して血を吐くサテラを僕の前に放り出し、翔太は責めるような目付きで僕を睨む。

(”僕”だって? いや僕は僕だろう? いや、俺は俺だ!)

「おい、ヤマキ。自分の愛した女すら救えないで世界を救おうっていうのか? お前にその資格があるのか?」

(知らないよ、そんな事。おっぱい大きくても美南ちゃんは天然だし)

 俺は頭を抱える。

「そんな事で役に立つのかよ?」

 俺は呻きながら手を伸ばす。何でもいい、ぶち壊してやれ!

 巨大な火球が掌から放たれ、目の前のビルに直撃する。

 窓ガラスを全て粉々にして、ビルはゆっくりと傾き始めた。

「そうだ。それでこそお前だ! サテラは医者に見せるから安心して暴れてくれ」

 翔太は胸の消失した女を引きずって視界から消えた。

 そもそも、サテラって誰だ? 美南って誰だ?

 俺はのろのろと物陰から身を起こし、次の標的を探して街を歩き始めた。

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