第一話 はじまり
【色】にあふれた世界で、無色の少年は何を思うのかーーー
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【剣と魔法の国】ができるはるか昔、色でできた世界があった。北は赤、南は青、西は黄、東は紫、それぞれの国が錯誤する世界で、色が濃いほど強い魔力を有することができた。そんなある日、上空から一人の少年が降ってきた!?
そして彼を中心に異色冒険譚が今、始まる。
第一話 はじまり
「読み聞かせするわね」
とある国に住む女性がつぶやく。その傍らには一人の女の子。女の子は快く頷いた。~このお話は「剣と魔法の国」が誕生する遥か昔の物語。今とは違い【色】に溢れていた豊かな世界がありました。北は赤、南は青、西は黄、東は紫に分かれていて、それぞれをまとめる国がありました。そんなある日のこと、一人の若者が空から降ってきました。
ーーーうぁああああああああ!!
遥か上空から一人の少年が降ってきた。しかし誰にも気づかれることなく、少年はひっそり生い茂った森に不時着する。
「いってえええええ」
この世界に降り立った少年の第一声はその一言だった。周りを見渡すが何もない。それどころか、自分も白装束の様な服を着ている以外に何もなかった。昨日俺は・・・と考えると激痛が走った。今は考えるよりも体を動かすべきだと考え、何かないかフラフラと森の中を歩く。その先に小さな川があった。小さな川を渡ろうとしたときに、少年は気づいた。
「え、これ・・・俺の顔?」
気づかなかったが、覚えている限りでは自分の顔じゃないことに気がつく。それに随分と見た目も幼い。まるで少年のようだった。また込み上げてくるものがあった。
「俺の名前は・・・ブライト?」
何故か自分の名前を憶えていた。不思議に思って少しの間自分を見つめていたが、突然遠くの方で声が聞こえた気がした。ブライトはその声が何なのか気になり、無我夢中で走った。
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声のした方に走っていると、灰色の獣に襲われている少女に遭遇する。
「なんだ、あれ。おおかみ?」
狼の様な風貌の全身灰色のマモノがゆっくりと少女に近寄る。少女の方に目をやると泣きながら小さな棒を振り回している。このままではダメそうだが、何かできることはないか考えていると、パキッという物音がした。音がした方に目をやると、どうやら自分で小枝を踏んでいたらしい。当然その音は狼や少女にも届いていた。
「だれか、だれかー!助けてください!」
狼がこちらに近づいてくる。このままではまずい。ブライトは焦りと緊張でその場を動けずにいた。このままじゃやられる・・・!そう感じたその刹那ーーー
ーーー風の子!そう叫んで、緑の甲冑が飛び出してきた。狼はその攻撃にたじろき、一目散に逃げる。
「ちっ、逃がしたか。・・・大丈夫だったか?」
安全になったところで少女の手を掴みんだ。
「ビジリアンさん、わざわざありがとうございます。それと・・・あの方が私を助けてくれました」
茂みに隠れていたブライトであったが、ビジリアンと呼ばれた人にあっさり見つけられる。
「出てきたまえ、ここはもう安全だ」
ブライトはゆっくりとその場を立ち、助けていただいたことにお辞儀をした。すると驚いた様子でビジリアンが近づいてくる。
「キミ・・・色は何色だ?」
ビジリアンが凄く驚いている。しかしブライトには何のことなのかさっぱり分からなかった。




